軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

資料から:こんな愚かな時代もあった

伊豆半島周辺で続いた地震にいよいよ次は中南海か?と思った方もいただろう。

先日は新潟であったばかりだし、予知もあまり期待できそうにないから、自己責任で対処するほかはなかろう。

インドネシアでも中国四川省でも地震があったようだから、地球のどこかがずれている気がしないでもない。

 

地上ではイランに対する米国の空爆計画を大統領が10分前に中止したそうだが、これを知った北朝鮮とシナはどんな気がした事だろう。

来週のG20に参加する習近平氏は何か“手土産”を持っていかないと帰国後の共産党大会で厳しく追及されると感じたからか、突然北に行って何か相談したらしい。

しかし、香港の若者たちのデモ行動は収まりそうにないし、対米貿易戦争でも不利になりつつある。

周辺諸国に“進出”して「中国製」を「ベトナム製」などにラベルを書き換えているらしいが、米国はちゃんと見抜いている。

強大な「軍事力」を行使できる国は、今のところ米国以外にはないから、トランプ大統領の、硬軟なえ混ぜた戦略は会議でも効果が出るだろう。

クラウゼヴィッツは「戦争は政治の延長」だと言った。彼は基本に忠実なようだ。

 

他方、そんな外交が出来ない我が国は、竹島北方領土はもとより、拉致された同胞さえも奪いさえせない体たらく。

拉致啓発アニメの活用が進まない」と今朝の産経は調査結果を公表していたが、何処かピントがずれている。アニメを活用する暇があったら奪還するのが先だろうに。

今日の産経「風を読む」欄に別府育郎論説副委員長が「警官よもっと強くあれ」と次のように書いた。

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“人権、人権”と何とかの一つ覚えのような合唱で、被害者よりも“犯人”の人権を重視する風潮を警察も検察も“忖度”しているのだ。

その内自衛隊も手が出せないような風潮に陥るだろう。既に自衛隊は人員不足で「基地警備」を「民間警備会社に委託」しているところもあるから警察よりも“進んでいる!”

それもこれも、昔こんなことを続けてきたせいじゃないか?

これは平成5(1992)年4月5日の朝日新聞記事である。

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検察が「器物損壊の対象は国旗だ」としたのに対して、反対する弁護側は『我が国に国旗が存在するか否か、また如何なる旗が国旗であるかは法制化されておらず、国旗と言う記載は意味不明だ』と主張した。

こんな寝言を真面目?に論議するのが反戦弁護士であり、お付き合いさせられるのが裁判所、それを大々的に書くのがメディアと言うのがこの頃の図式だった。

しかし国会には、あれから30年たった今でも、未だに「反対」しか唱える事が出来ない、おバカな方々もいるから、この国の将来は見えて来ない。

早く土台である憲法をまっとうなものに変えないと、この国はどんどん溶解していくだろうに。

 

届いた雑誌のご紹介

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福島記者の「香港200万人デモの激震」は興味深い。その他も充実しているが、紹介するまでもあるまい。

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これもほぼ同じ内容。阿比留記者の「辻元清美が安倍首相に~」は面白い。しかし、彼女には「自分のことを棚に上げている感覚」はないだろう。

永田町は腐りきっている!

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自衛隊各基地の催し以外は、民間航空関連が主体の号である。

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F35の海底サルベージ記事は興味深い。乗員確保よりも、機密の機体になれば、これほど国が動くと言う点で…。

毎号貴重なグラビアが並ぶが、今号では「《ウオッゼ島》戦没者遺骨収容派遣」が目を引いた。

友人の鈴木千春君が参加していて、写真と記事を担当している。彼女は大叔父の遺骨を求めているのである。努力に敬意を払いたい。

今も昔も、遺骨よりも機密保持が優先か……

 

高齢ドライバー問題

昨夜発生した山形と新潟沖の地震は、人的被害が少なかったので一安心したが、1964年に起きた新潟地震から16日で丸55年ぶりと言う周期だった。

東南海地震が話題になっている時だけに、最近各地で大きな地震が続発しているという印象が強い。

6月16日には九州で小さな地震頻発していたし、海外では、18日朝に中国でM 5.2、今日もニュージーランドで大きな地震が頻発している。

京都大学防災研究所がまとめた次の地図によると、太平洋プレートの動きが活発になっているようだから、政府も国民も用心するに越したことはない。

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ところで今日の産経抄に「高齢ドライバーの事故対策」に関する興味ある意見が出ていたから、今日はこれについて愚見を書いてみたいと思う。

 

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令和元(2019)年6月19日産経抄

 

産経抄子氏が書いていた「社会学者・加藤秀俊氏」の「マイクロカーはどこへいった」と題する「正論」の中見出しは「お役所も後押ししていたのに」「年を取れば生活は変わる」と続くが、私が気に入ったのは第3項の「年寄りに大盛り牛丼いらない」の項である。

 

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6月11日産経新聞『正論』

 

当然私も「高齢者の仲間入り」している身だが、政府が検討している「安全機能付き車のみ限定免許」と言う施策には同意できない。勿論[安全策]を向上するのはいいことだが、結果的に「老人に大盛り牛丼」を強制することになりはしないか?

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6月11日産経新聞 

 

それよりも、体力はもとより、思考力はじめ視力も聴力も減退した身にとっては、最新式の装置にはなかなかなじみにくいものである。私も過去の高齢者講習でそれは実地に体験済みだ。教習所にある「燃費節約型」の最新式車両は、若い技術者が次々に新世代向けに開発し、デザインも時代に合わせてスマートにしているのであり、それは時代の要求だから当然だとしても、時代に取り残されつつあるわれわれ高齢者にとっては、取り組みにくいものである。もとより会社にとっては販売実績が第一だろうから、この傾向は増えるばかりで、高齢者は取り残されていくばかりである。

F86F戦闘機から、F4EJに機種転換させられた私には、転換教育が重荷だった。仲間の中には、F104Jから転換した者がいて、彼らはレーダー装備に慣れていたからとっつきやすく進歩も早かったが、視力第一で鍛えられてきた86F出身者にはつらかった。

勿論教育期間内にはマスターして乗り続けることが出来るようになったものの、車の運転教育ではそれは望めまい。

事実、私の優秀な部下だった元パイロットが、ある新型車を購入したところ、電話帳以上に分厚い取扱説明書がついてきたので、目を通すだけでも1週間以上もかかったらしい。

 

次に、教習方式にも問題がある。つまり、被験者が愛用している車で検定させてほしいのだ。そうすれば、点検整備状況も把握できるだろうし、特性も理解できる。

 

それについてはこんな意見が出ていた。

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6月11日産経新聞「談話室」欄

 

筆者は、古い車に対する課税方式と、物を大事にすると言う日本人らしい点を無視する政府の視野の狭さを問題視しているのだが、高齢者運転に関係する重要なポイントも含んでいると思う。

私の例だが、30年以上も使用している愛車は、もちろん点検整備は欠かさないが、何よりも、車との一体感が素晴らしく、昔の軍人が「愛馬精神」を欠かさなかった事に通じると思う。勿論現役時代は「愛機精神」も欠かさなかった。

私にとっては、“彼ら”は物体であるが「製品」という物体ではなかったのだ。

戦国武士が「人馬一体」となって戦ったように、操縦者が「人機一体」となれず“気持ちが分離”していれば、機体も思うような動きをしてはくれないから、空中戦闘には勝てない。

他方、大衆化して誰でもが「車」を乗りまわせる現在を見れば、何処か「操縦術」に不慣れな、あるいは無関心な運転者が増えているのだと思う。

 

話はそれるが、世間から「ハンドルを握る資格がない」と非難されていても、国会では《非難決議》はできても、有権者の意思で落選させない限り、更迭できない代議士”様”もいる。

生理学的には「ハンドルを握り、指を動かす」ことによって脳細胞が活性化し、若返る「高齢者」もいると言われている現在、一概に「事故=高齢者」として“差別”しないでほしいものだ。特にメディアにはそれを願いたい。

我が国のシーレーン・・・

我が国会は「老後資金2000万円…」と言う金融庁の説明不足問題で右往左往しているが、国際情勢はそんなことに構ってはいられない状況になりつつある。

ワシントン発共同電によると、【米紙ウォールストリート・ジャーナルは14日、安倍晋三首相のイラン訪問中に日本のタンカーが攻撃を受けたことに絡み「中東和平における初心者プレーヤーが痛みを伴う教訓を得た」との見出しで報じた。

 

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FNNプライムニュースから


トランプ米大統領が今回の訪問に謝意を示す一方、米国内に日本の中東外交への冷ややかな見方があることを示したと言える。

 同紙は、タンカー攻撃で緊張が高まる中東情勢を踏まえ「日本の指導者による41年ぶりの訪問を終え、米国とイランの対立関係は以前より不安定になった」と論評。「米イランの橋渡し」を目指した訪問と紹介したが、訪問の成果に関する言及はなかった】と報じた。

 

一方、エルサレム発時事電によると【イランとオマーンに挟まれたホルムズ海峡付近で13日に起きた日本のタンカーなど2隻に対する攻撃は、安倍晋三首相がイランを訪問し、最高指導者ハメネイ師と会談するタイミングに合わせるかのように実行された。イランとトランプ米政権の仲介を図る日本に対する何らかの警告のメッセージだった可能性もある】と報じたが、イランのザリフ外相はツイッターで【ハメネイ師の顔に泥を塗りかねない今回の攻撃は、保守強硬派の行為としては不自然な面がある】として、【イランでなければ、日本との関係を引き裂こうとする第三国・勢力の関与が疑われる。この場合も、イランと距離を置くよう促す日本への警告だったと考えられる】とツイートしたと言う。

肝心の安倍首相は共同会見で「前向きに話し合いがあった」と言っただけで内容は不明だが、ハメネイ師は「トランプを意見交換に値する人物とは考えない」と表明し、反米姿勢を鮮明にした。しかし、その意味も又不明である。

従ってこれだけでは「米国の対イラン制裁が緩和される見通しはなく、ホルムズ海峡やオマーン湾の緊張は今後も続きそうだ」とする時事の解説は当然だが、国際政治はそんなに単純に予測できるものじゃない。

蛇と出るか蛇と出るかは、今後の情勢を見極める必要があるが、我が外交能力が今回ほど試されている時はない。

今までの総理大臣は、訪米時に約束した「一千マイルシーレーン保護」を帰国後記者団に問い詰められて“反故”にしたり、「SS20」を知らなかった総理もいて、幼稚な外交で国民を失望させてきた総理が多々いたのだから、今回の安倍総理の初めてのイラン訪問の成果を性急に求めることもなかろう。

それよりも、わが国のシーレーンが、如何に脆弱なものであるかが国民の眼前に明瞭に映ったことの方が重大である。

飽食気味の国民は、既に日本のシーレーンの実態を忘れかかっているようだが、その生命線の真っただ中にある他国の領土を不法占拠して、軍事基地を造成している国がいることを忘れてならない。

この国の支配に危機感を持った香港市民が、頑強な抵抗をしたので【香港政府トップの林鄭月娥行政長官が、香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正の延期を決めたと伝えた。林鄭氏が15日にも発表するとしている】と香港発共同電は伝えるに至ったのだ。

近隣にある台湾もそれ相応の態勢をとっているようだが、台湾は、国共内戦に敗れて逃げ込んできた国民党一派が武力で占拠した島なのであって、彼らを追い出せば本来の平和な島に戻るのである。

そんな不都合な中で、何よりも今までと異なっているのは、米国大使館が新たに建設され、海兵隊が守備しているという安心感がある事だろう。

香港島では、人民解放軍の戦車部隊が仮に進出してきたとしても、国際世論は中国政府の行動に否定的だから、逆に習近平主席がG20を欠席せざるを得なくなり、中国としては米中“経済”戦争でも、不利な立場に追い込まれかねない。

北京政府は困惑しているのではないか?

世の中、きな臭くなってきているのに、「新元号」に浮かれた日本人はどこを向いているのか不思議だが、沈滞してきた戦後日本外交の歪みを払拭する成果を、今回の国際的な”外交活動”に期待したいものである。

 

届いた本のご紹介

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盟友・黄文雄氏の新作である。島国出身の黄文雄氏ら台湾人と、大陸に毒された半島国家人とはこれほど差があると言う実例であるが、同じ島国の日本人としては、そんな”特殊性”がある国民に、何もこちらから手を指し延ばすことはないだろう。

昔、わが国はこの国に対して温情をかけたが故に痛い目にあったことを素直に反省すべき時だろう。

彼らの動きは丁度、おもちゃ売り場にしゃがみ込んでねだる“ガキ”同然に見える。

駄々をこねて泣いているからと言って、親が駆け寄って抱き上げることはない。そのまま無視していれば、いつの間にか泣き止んで戻ってくるはずだから、手をつないでやることも無かろう。

異邦人にやたら優しい、若い方々にご一読をお勧めしたい。

天安門事件に似た香港デモ集会

香港発時事通信によれば、【香港で身柄を拘束した容疑者を中国本土へ移送できるようにする「逃亡犯条例」改正に反対する香港の民主派が9日、香港島中心部で大規模なデモを行った。デモを主催した民主派団体「民間人権陣線(民陣)」は103万人が参加したと発表した。香港の人口は約750万人なので、7人に1人が参加した計算で、発表通りなら「(1997年の)返還後最大」のデモとなる。警察発表の参加者は24万人。

条例改正により、中国政府に都合の悪い民主活動家やジャーナリスト、中国側とビジネス上の紛争を抱える企業関係者も引き渡しの対象になる恐れがあり、在住外国人を含む幅広い層がデモに参加した。「反送中(中国への移送反対)」と口々に叫びながら、立法会(議会)前まで行進した】と言う。

 

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時事通信社 9日、香港で、「逃亡犯条例」改正に反対して行進する民主派のデモ

 

香港警察が公表した参加者数は共産党がよく使う『白髪3千丈』の逆バージョンだが、1989年6月4日に天安門広場で起きた「大学生を中心とした民主化を求めたデモ活動」に似てきた。

恐らく中国政府は「米国などが仕掛けたデモ」だと弁明するだろうが、時期が時期だけに政府は不安だろう。そこで何をさておいてもデモを弾圧する様香港政府を支援するに違いない。勿論米中“戦争”下にある米国も何らかの支援をするだろう。

対岸の火事を見つめる台湾はどうするか?

尖閣問題を抱えているわが国は“静観”だけで手を打たないだろうが、かじ取りを誤ると大変なことになるだろう。

 

資料を整理していたらこんな記事が出てきた。

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平成11(1999)年6月4日読売新聞

 

 

更に当時の外務省高官と朝日新聞が、中国にどのような対応をしようとしていたかわかる次のような記事もある。

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 昭和60(1985)年9月25日朝日新聞

 

記事の中に「同じような顔立ちと皮膚。漢字を使い、はしで食事をとる。「なんでも分かり合える仲」と、日中関係を安易にとらえるなら、大変な誤算を招く。日本人と中国人の物の考え方、行動様式、性格、気性、何を取り上げても、むしろ、かなり隔たりがあると受け取るべきではないだろうか」と書いていた割には、「過去に傷もつ身?」と言う、間違った自虐史観から抜け出せていない朝日の姿勢がよく表れている。

記事は「実際行動で誠意を示すのが、友好維持への一番の近道ではないだろうか」と結ばれているが、こんな「上から目線の」友好関係を説いてきたから、中国人にも反感を持たれて、日中関係はうまくいかなかったことに気が付いていない。一体自身は何様だと思っていたのだろう?

経済的に豊かになった中国人民は、こぞって日本に爆買いに来るようになったが、今まで朝日新聞しか読んだことがなく、「なんでも分かり合える仲」だと思いこまされていた日本人読者は、「行動様式、性格、気性、何を取り上げても、あまりにも隔たりがある事」に気が付き、辟易しているのではないか?

今、香港の住民たちが、施政権返還後に進出してきた中国共産党政府の実態を知って、そのあまりもの思想の違いに悩まされていることに共通していると思う。

勿論、国共内戦に敗れた蒋介石一行が進駐してきた台湾でも、是と同じ状況が継続していたのだが、日本人のほとんどが「台湾=台湾人」と誤解して親近感を抱いてきたのだったが、実はその実権を握った国民党政府は大陸からの逃亡兵=外省人だったと漸く気が付いたようなもの。

有難いことに、天安門事件も、香港の非民主化の実態も、高度に発展したインターネットを使って、今では一般人が直接真相を知ることが出来るようになったから、朝日のフェイクニュースや「ご高説」に騙されることは少なくなった。

だから中国政府は、一切のインターネット情報を遮断する強硬策に出ているのである。正しい情報が流出すれば共産党政権は”持たない”からである。

やがてハーウェイ事件が、ブーメランの様に中国政府に突き刺さる現象が起きるに違いない。

香港が返還された1997年7月1日は、私が沖縄で制服を脱いだ“記念すべき”日でもある。

直ぐに言論が統制される日が来ると思っていたが、辛うじて20年も保たれたことの方が逆に不思議に思われる。それほど香港人には“自由と民主主義精神”が浸透していたのだろう。それとも人民解放軍の戦車が、香港市街に侵入して民衆を踏み殺すことが出来なかったからであろう。しかし、香港島台湾島にも人民解放軍の目が光っている。

経済悪化で窮地に立っている習近平主席が、その打開のために、かっての鄧小平の様に「GO!」サインを出さないとも限らない。我が国も決して油断できないのだ。

 

処で、届いた『軍事研究』誌に丸山議員の「戦争発言」に関する所感が出ていた。全く同感であるからご参考までに掲載しておきたい。

 

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ついでに「金融・世界経済に関する首脳会合(G20)で何を」と題する志方俊之先輩の「巻頭言」もご一読あれ。

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情けない話と明るい話

関東地方も梅雨に入った。この時期は自然界にとっては欠かせないものだが、人間社会にとっては何とも鬱陶しい気が滅入る季節である。

早速中国地方は豪雨で、大雨警報が出されたが、これが天変地異の前兆でなければいいが‥‥と祈らざるを得ない。

処で連日お茶の間をにぎわせているのは高齢者による車の事故続発ニュースだ。

戦闘機操縦教官だった経験から言えば、段階的な操縦教育を経ない「最新装置」による運転技術は、特に高齢者には不向きだと言うことだ。

零戦からいきなりF35に転換するようなもので、私を含む高齢ドライバーの老化現象問題だけを取り上げてみても、原因探究にはつながるまい。

機会があれば改めて述べることにしたいが、今日は私の故郷である樺太を含む北方領土問題について書いておこう。

 

報道によると「ロシアのプーチン大統領は6日、国際経済フォーラム出席のため訪問している露北西部サンクトペテルブルクで各国の主要通信社と会見した。プーチン氏は日露平和条約の締結問題について、「ロシアは条約締結を望んでいるが、日本と米国の軍事協力が締結を難しくしている」との認識を改めて示した。

 インタファクス通信などによると、プーチン氏は沖縄の米軍飛行場建設や地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の日本への配備計画に言及。「日本もロシア側の憂慮を理解してくれると思う」と述べた。平和条約締結に伴って北方領土を日本に引き渡した後に米軍が基地を配備した場合、ロシアの安全が脅かされるとの懸念を表明したとみられる」と言う。

 自分は多量の核兵器を配備しているくせに、わが国の防衛兵器である「イージス・アショア」を問題にするなど、肝っ玉の小ささをうかがわせるが、領土拡張を国家戦略にしているロシアは「血を流して奪取した領土は絶対に手放さないと言う証拠」でもある。

とりわけオホーツク海は、対米戦略上、SLBMの聖域であるから、総理がいくら「米軍基地を配備しない」と約束しても、他人を信用しない、猜疑心の塊のような露西亜人には通用しない。

そこで先日の某国会議員の≪戦争発言≫になるのだが、発言した個人の人格はさておき、この発言は国際問題解決の一つの手段として解釈されるべきものだと思う。

しかし、「平和憲法症候群」に冒されたわが国の政治家もメディアも『駄目なものはダメ!』と言う思考が先走り、間もなく半世紀になろうとしている北朝鮮による非人道的な拉致問題同様、「呼び戻そう北方領土!」などとデモばかりしていても領土問題解決のためには何の足しにもならないだろう。

ところが、この丸山氏発言を巡り、ロシア側の反応が伝えられた。

5月24日の時事通信によると、「ロシア外務省のザハロワ情報局長は23日の記者会見で、戦争による北方領土奪還に言及した丸山穂高衆院議員に対し、日本の与野党けん責決議案や辞職勧告決議案を衆院に提出したことについて『日本側の対応は希望を抱かせるものだ』と語った。ザハロワ氏は、丸山氏の発言に『われわれは憤慨している』と述べ、一政治家の非常識な発言なのか、世論を反映しているのかを検証することが重要だと指摘。日本の与野党の対応を挙げ、『挑発的で非常識な行動に妥協なき判断が下される』ことに期待感を示した」と言うのだから、我が政府はロシア側の思い通りに行動していることが良くわかる。

つまり、わが国会の「けん責決議案提出」は「ロシア側に希望を抱かせるもの」だったに違いないからである。

こんなことでは北方領土は永遠に戻ってはくるまいと思う。情けないことだが、奪還できない拉致被害者同様に…

 

さて、梅雨入りと同時に何とも暗い話になったから、ここで明るいニュースを2つ取り上げておくことにする。

≪その1≫

●「ママ」と泣く声、車道に男の子が 女子高校生が救った 朝日新聞6月7日)

 

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 朝日新聞社 感謝状を受け取る手島さん(左)=2019年6月6日午前8時56分、群馬県藤岡市篠塚の県立藤岡北高校、松田果穂撮影

 

【迷子になって片側1車線の県道の真ん中で泣いていた4歳の男児を、帰宅途中の女子高校生が救った。幼い命を守ったとっさの行動に6日、群馬県警藤岡署から感謝状が贈られた。男の子を保護したのは、県立藤岡北高校3年の手島まひろさん(18)=高崎市=。5月29日午後7時ごろ、学校からの帰宅途中、校門の前の県道を歩いていると「ママ!」と泣く子どもの声が聞こえた。振り返ると、車道の真ん中で泣きじゃくりながら立ち尽くす、幼い男の子の姿が。

 行き交う車が男の子を避けるようにして通り過ぎていくのを見ると、急いで男の子の手を引き、学校の事務室へ連れて行った。

 男の子の好きな車の話などをしながら校門の前で警察官を待っていると、男の子の母親が先に到着。無事に引き渡した。自宅で家事をしている最中、少し目を離した隙に家を出て行ってしまい、近所を探していたのだという。

 手島さんは「無事にお母さんと会えたときはとにかくほっとした。当たり前のことをしただけですが、うれしい」とはにかむ。藤岡署の兵藤義之署長は「車の往来が多い道路で、一歩間違えば命の危険があったかもしれない」とたたえた。(松田果穂)】

 何とも心温まる話じゃないか!この新聞社も、過去の捏造歴史ばかり取り上げず、こんな暖かい記事を特集したらどうだろう!

 

≪その2≫

  • 「借りたお金を返しお礼したい」 沖縄の高校生が男性探す 飛行機代6万円をとっさに貸した沖縄タイムス+プラス ニュース:5月9日)f:id:satoumamoru:20190607171922j:plain
  • NHKニュースから

沖縄県立沖縄工業高校2年生の崎元颯馬(そうま)さん(17)が、伯父の葬儀のため与那国島への帰省直前に、航空券代を入れた財布をなくしたところを助けてくれた男性を探している。男性は航空券代6万円を貸してくれたが、飛行機の時間に遅れそうでパニックになっていた崎元さんは名前や連絡先を聞きそびれてしまったという。「おかげで葬儀に間に合い、伯父にお別れができた。借りたお金を返しお礼が言いたい」と話している。

 崎元さんは4月24日、午前7時15分発の飛行機に乗るため、始発でモノレール安里駅から那覇空港に向かった。午前6時半ごろ空港駅に到着した時に、財布がないことに気付いた。財布の中には往復の航空券代6万円が入っていた。

 安里駅で切符を買った際に置き忘れたかと思ったが、戻れば飛行機には間に合わない。「葬儀に出られないかもというショックと大金を無くした不安でパニックだった」

 頭を抱えて駅のホームで座りこんでいた崎元さんに、かりゆしウエアを着た白髪の男性が「どうしたの」と話しかけた。事情を説明すると「どこの出身なの。高校はどこ」といくつか聞き、財布から6万円を出して手渡してくれたという。

 「うれしくてほっとしたが飛行機の出発までぎりぎりで、お礼を言って飛び出してしまった。本当に申し訳ない」と恐縮した様子。「助けてもらい感謝している。授業でつくった自作の文鎮を贈り物として渡したい」といい、沖縄工業高校まで連絡を呼び掛けている。沖縄工業高校は、電話098(832)3831。】

 

この出来事は産経新聞や読売新聞、NHKでも報じられた。

結果はハッピーエンドで、二人は目出度く再会できたと言う。沖タイのヒットだろう!

 

以上、梅雨空を吹き飛ばす、心温まるニュースの御紹介でした。

 

 

届いた雑誌のご紹介

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ジャパニズム49 青林堂¥926+税)

執筆者の一人として、私は今号には「『令和』時代は、憲法を改正して不安定な安保環境に備える時」と言う一文を書いておいた。

他にも興味ある内容の文が多い。

「日本のために議員にしてはいけない人たち」はこの国の政治を良い方向に動かすために必読の一文、

「引きこもり61万人の衝撃!日本人は何を失ったのか」は続発する8050問題の一助として必読だろう。

天安門広場”虐殺”事件

平成元(1989)年6月4日、民主化を要求する学生らに、軍が出動して銃撃を加え、戦車に立ちふさがる学生をひき殺すと言う残酷な行動に出たのが、中国人民解放軍だった。

基本的に軍隊とは、侵略してくる外国軍を排除して自国の民を救うものだが、発展途上国などでは、政権を護衛するのが主目的になっていて、各地で自国民を虐殺するなどの悲劇が繰り返されている。

当時の(今もだが)中国とはそんな存在だったのだ。

1989年と言えば、昭和天皇崩御された年だが、防衛白書にも「中国戒厳部隊、北京市天安門広場等の群衆に発砲(第2次天安門事件)」と軽く記載されているだけで、小学館の「戦後史年表」に至っては記載もされていない。我が国ではその程度の認識の“事件”だったが、その後少しづつ情報が漏れ始め、中国共産党政権保持のために、鄧小平が指揮した大虐殺事件だったことが判明してきた。

元々あの国の軍隊は、自国民を平気で虐殺する軍隊であることは、「南京大虐殺事件」で証明されている。

今、産経新聞は、この事件について特集を組んでいるが(他紙は知らない)、あれから30年たった今、人権を重視する米国はじめ、EUが、真相解明と活動家の解放を訴えたと言う。

インターネット上では、当時の生々しい動画や写真などが流れているが、おそらく中国政府はこれらの対応を「偏見とおごりに基づく内政干渉」として突っぱねるだろう。自分の悪行は棚に上げ、他を責めるのはあの国の国柄、特に中国共産党にとっては、これを認めると党の存立が危うくなるからである。

処でこのような類似の事態に対する中国人の考え方はどうなのだろうか?

 

偶々整理中の史料に、中国人記者がアフガンをルポした印象を書いているものがあった。

彼は「ソ連軍がいる限り、人民は戦いをやめないだろう」と書いている。

言い換えれば「中国共産党政府が存続する限り、人民は戦いをやめないだろう」と言っているようなものである。

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昭和60(1985)年11月19日毎日新聞

 

それは次に掲載したアフガンでソ連軍と戦っているゲリラの最高指導者の言にも共通するものがある。

30年過ぎても、未だに犠牲者らはこの事を忘れてないないのだ。

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昭和61(1990)年1月19日毎日新聞

 

この事件を収束させたのは、日本政府の軽率な判断だったのだが、この時の海部総理と言う人物は、湾岸戦争でも大恥をかいたし、わが国の国益を台無しにすることを平気でやって恥じない総理だった。

次の≪中国点描≫の矢板外信部長の文は日本人の”お人良しさ?”を示して警告している。

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令和元(2019)年6月5日産経新聞

 

こんな総理を選んだ国民が悪いのか、はたまた<適任者が政治家にはいなかっただけなのか?>だろうが、たまたま次のページの『正論』に、「作家・石原慎太郎」氏が、「悪しき[指導者]をどうするか」と題して、韓国の文在寅大統領を「権威に弱い彼らの国民性」「いかに国家国民を守り抜くか」「対岸の火事では済まされぬ」と厳しく非難しているが、文氏は外国人、それよりも、わが国の「悪しき指導者」をどうすべきかが課題ではないか?

指導者としての都知事時代の氏の評価はこの際取り上げないが・・・

「ハノイ会談」は“終演”した

北朝鮮の対米交渉担当者、処刑か=与正氏も「謹慎中」-韓国紙」と、次のように時事通信が伝えた。

【31日付の韓国紙・朝鮮日報は、ハノイでの2回目の米朝首脳会談で実務交渉を担当した北朝鮮の金革哲・国務委員会米国担当特別代表らが決裂の責任を問われ、処刑されたと報じた。対米協議を統括していた金英哲朝鮮労働党副委員長(統一戦線部長)も「強制労役と思想教育」を受けており、金正恩党委員長の妹の金与正党中央委員会第1副部長も「謹慎中」とされる。

 この報道について北朝鮮関係筋は「国営メディアでは、金革哲氏が処刑されたという報道はこれまでのところない」と述べた】

 

私は、次回のジャパニズム49に【米朝会談が「振出し」に戻りつつあることを受け、側近らの中には「金正恩ではだめだ」と言う声が広がりつつある。そんな中で伝えられた先日の金英哲党副委員長解任劇は、金委員長も先代の金正日が最も恐れていた“チャウセスクの悲劇”を避けたいと思い始めているのでは?という憶測と共に、金委員長による内部統制が困難になっていると見る向きもある。そこに「亡命説」が浮上するのだが、その際の亡命先は中国ではなく「ロシア」になるだろう】と書いたが、その一部が証明された形になった。やはり北朝鮮内部には、不穏な空気が流れていたのだ。

 

他方韓国も北朝鮮と同じくらい乱れている。

我が国に対する身の程知らぬ“やっかみ”は、今回のトランプ大統領の訪日に関して、文在寅大統領が電話(5月7日)で韓国への立ち寄りを要請したことに現れている。しかしけんもほろろに断られた上、内部から情報が漏れると言う大醜態を演じた。

 

私は先月の「日本の息吹」に、韓国日報(2013年)が、朝鮮戦争で米国に救われた韓国自身が「アメリカよ、韓国より日本が大事なら同盟は破棄だ」として【米国にとって韓国よりも日本のほうが重要だという『不快な真実』は、最近の米日『2+2会談』で改めて確認された。いくら努力しても米日同盟の贋物にならざるを得ない韓米同盟なら、再考すべき時だ」と書き、更に「日本により大きい役割を望む米国の価値と、反省しない日本を許すことはできない我が国の価値が同じであるはずがない。少なくとも同じ被害者である中国の立場のほうが我が国に近い」とまで言い放った】ことを紹介し、これを読んだ米国がどのような反応を示すかさえ気が付かない愚かさを警告した。

先月号の「ジャパニズム48」では【今回の会談(ハノイ)が決裂した背景には、仲を取り持った韓国大統領の“不適切な情勢判断”、言い換えれば“二枚舌”外交があったと思われる】と分析し、【恐らく彼(文)は、米朝両国にとって耳触りがいい情報を双方に提供したに違いない。米国はそれを見破り“騙されたふり”をしてハノイでの会談に臨んだが、それはトランプ大統領が公約していた「アメリカ・ファースト」の主張を、一貫して繰り返していたことからも伺い知れた。

他方北の金委員長は、文大統領と手を取り合って休戦ラインを超えた仲であるから、彼の言葉を信じ自分に有利に解釈したのであろう。文大統領が、金大中元大統領に倣って「あわよくばノーベル平和賞を!」と意識したかどうかは別にして、少なくとも「首脳会談」を成功に導いた立役者として遇されたかったに違いない。その結果が決裂を招いたのだとすれば、今後の南北朝鮮間には隙間風が吹くことだろう。

今回の会談決裂で、“若い”金委員長が老練なトランプ大統領を甘く見て、理不尽な「経済制裁の完全解除」を要求した背景には、文大統領の“助言”と、米側の反応を見誤って、“首領様”に世界の舞台で取り返しのつかない恥をかかせてしまった北朝鮮の李容浩外務大臣、崔善姫外務次官らの状況判断の甘さがあったことは否定できない。

いずれにせよ、今後、南北ともに国内に“反政府活動”が高まる懸念がないとはいえず、半島の軍事的緊張が高まる恐れがある】と書いた。

 

又、今回のトランプ大統領が、北朝鮮の短距離弾道ミサイルについて「気にしていない。北朝鮮は国連安保理決議に違反しているとは思っていない」と語ったことを一部で問題視しているが、米朝会談でわかるように「米国が気にしているのはICBMだけ」だから、トランプは本音を言ったに過ぎない。

短距離ミサイルを脅威に感じる国が自ら対処するのが当たり前である。

私はジャパニズム48で【米朝会談で、北朝鮮超大国・米国並みの“大国”として振る舞っていられるのは、核を保有すると言う虚構の上に成り立っているからであり、仮に保有しているにせよ北朝鮮の核ミサイルが届くことはないことを知っている米国は泳がせているに過ぎない。米朝会談における米国の真の狙いは、北朝鮮の背後で覇権を狙っている中国とロシアに対し、会談を利用して“警告”しているのだと考えるべきであろう】と書いた。

 

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護衛艦「加賀」にて(インターネットから)

処で、ある評論家は今回のトランプ訪日について、【安倍晋三企画・演出の非の打ちどころのない「カブキプレー」の裏で、日米両国は「韓国抜き」の東アジア戦略構築に向けて一歩踏み出したエポックメーキングな出来事であったことに気づくかもしれない】と書いているが、 “二枚舌”男・文さんの嘆き節が聞こえてくるようで、今回の訪日は、わが国にとっては大なる成果が上がった行事となった。