軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

奇妙なロシアのクーデター

プリゴジンの「ワグネル」の反乱は、一応の決着?が付いた様だが、考えてみると、彼は「プーチン批判」はしていない。軍のトップに対しては「罵詈雑言」を浴びせたものの、御本尊様!には触れなかったのである。

しかし、逆に、「反乱軍」だという汚名を着せられてしまった。と同時に、モスクワへの進軍をやめてなんとも中途半端な幕引きになった。彼が”本気でクーデターを起こす気はなかった”のは事実だから、世界中の軍事的関心を持つ者たちからはいろいろは意見が出されている。

中には【ワグネルはプーチンの軍事的な臆病さと、プーチンが選んだ司令官たちのパフォーマンスの低さについて不平を言っている】

そこにあるのは【ロシアはどんな犠牲を払ってもウクライナを倒さなければならず、戦争はNATOとの勝利によってのみ終結するという】考えが見えてくる。

ワグネルが一時期「ウクライナに”応援”するかのような」態度をとったので、そう考えたとしてもおかしくはなかったろう。しかしプーチンは、【モスクワまで進軍するプリゴジンから首都、モスクワを確保するために、最強硬派で極右のチェチェン共和国のカディロフ首長に軍の出動を依頼していた】ということは今後一波乱あるかもしれない。プーチンは、国内の治安維持のために自国軍を使わず、極右勢力に依存したことになるからである。

ただ、プーチンにとっては今回のプリゴジンの反乱で、【プーチン軍や警察、そして特殊部隊の内部にいる「ワグネル」支持のグループとネットワークのあぶり出しに成功した】といえることだ。今後これらの反プーチン勢力の排除が始まるだろう。さらに今回の反乱で、チェチェン共和国のカディリョフ首長を始め、多くの極右勢力がプーチンに結集したことで、これまでプーチンの批判勢力であった極右を自分の政権の支持に結集することができたといえる。これで支持勢力が結集されたとは思えないが、プーチンにとっては棚から牡丹餅だったに違いない。

 

これまでも経過を見てみると、ウクライナの反転攻勢が成功しているとは言えまい。あくまでもNATOの軍事支援を待つ以外にはないのだろう。

これからも、之を契機に、海外逃亡組の今回のプリゴジンの反乱のようなものが出てくるだろうから、まだまだ目が離せない。ただ驚いたのは、ワグネル軍団に対するロシア国民の支持である。おそらくブリゴジンに駆け寄って写真をとったものなどは、ロシア国民のホンの一部だろうが、プリゴジンを「英雄」として、進軍の町々で歓迎の声があがったのは非常に面白い現象だった。これはプーチンを震え上がらせたのではないか。

 

 【これまで反政府勢力は、ワグネルを「悪辣、無謀」と徹底的に批判してきた。ところがモスクワへ向けての「正義の行進」をはじめるや、批判から支持、すくなくとも「理解をしめす」ほどの変化を示した】のだから、誰がプーチン氏の後継者となるか、を含めて西側勢力はさっそく分析しているに違いない。

オルガルヒの一人、ミハイル・ホドルコフスキーも【「正義の行進をほぼ支持する」と発言し、「奇妙に聞こえるかもしれないが、反戦を考えるロシア人は現時点でプリゴジンを支持すべきだと思う。彼は我々の同盟者ではないし、この支援は非常に一時的かつ条件付きだが、彼の行進はプーチン大統領の正統性にとって大きな打撃であり、体制を崩壊させるものは何でも良いことだ」とツイートしている】という。

大統領に就任後23年間、ロシア政治における独裁者といえる存在であるプーチン大統領 に挑戦する勇気や意欲が見えたことは、プリゴジン氏は、今回の‟クーデターで”プーチン氏が国内で思われているほどは人気がない、という状況を確認し世界に公言したことを示す。

 

他方、江沢民派が多数潜在している解放軍を持つ、習近平はこれを見て何を思っただろうか?心中複雑じゃないか?

 

 

届いた書籍のご紹介

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HANADA8月号

1周年だからそうなのだろうが、よく原稿が続くものだ!

保守新党設立宣言」は立ち上げたら面白いと思う。さすがの「お人好し日本人」も、すっかりあきらめているから、「効果」はあるだろう。ばかばかしくて狐とタヌキの化かしあいそのままの「国会中継なんぞ見る気がしない!!」

 

WILL8月号

こちらにも「百田新党結党宣言」が掲載されている。今月はWILLの方がバラエティに富んでいるな~

 

読売新聞6月19日

 

中学時代の恩師から贈られてきたものである。同級生の三木和信大僧正が、福岡大空襲の法要を続けているのだが、風化する前に記憶に残すべく、友人らが「朗読劇」にして公開したという便りである。三木君のお寺は、福岡藩黒田家の菩提寺である。

国民はこうして自ら戦争体験を語り継ぎ、供養を続けているのである。国会議員は口先だけで「平和」という「体たらく」、偽善にはもう飽きた!

庶民の活動の一端をご紹介した。

「両陛下、インドネシアの英雄墓地でご供花…」

21日の産経一面に掲載された写真である。

先の大戦で、インドネシア独立戦争で、ともにオランダと戦って独立を達成した、旧日本軍兵士らの墓に供花された。

戦後教育に汚された“日本人”は、「それで…?」という程度にしかインドネシア独立に貢献した日本兵を感じないだろうが、私のような戦中派には、今の同胞に対して一種の違和感を覚える。大東亜戦争の出来事を知らないからだ。

インドネシア独立戦争の話は、大東亜戦争は昭和50年4月30日に終結した」(青林堂)に書いたが、元になったのは、尊敬する名越二荒之助氏の名著「昭和の戦争記念館・全5巻」である。貴重な写真と資料が含まれており、青少年教育用に文科省が「副読本」に採用すべきものだが、事務次官は“援助交際”の方が好みだったようで、一顧だにされなかった。

この5冊には、ほとんどの日本人が習わなかったことが書かれているから、戦後、自信喪失して、威圧的特定アジア諸国に、謝罪ばかり繰り返しているような政治家や役人にも是非一読してもらいたいと思う。

実はマッカーサーも恐れたように、日本軍(というよりも軍人たち)は、実に紳士であり、同時に勇猛果敢であったのだ。とにかく“戦後の日本人”とは「面構えが違う」。どこかに「武士の面構え」が残っていたのである。

 

敗戦後は、生き残るのに懸命だったせいもあり、一気に「銭勘定を最優先する輩」に落ちぶれてしまったが、まだどこかの「ぽつんと一軒家」には武士の魂が残っているだろう。

有象無象が集まって出稼ぎ組織を作っている“都心”には、期待できない。

同じ日の産経に、「順法精神欠いたワンマン経営者」の話が出ていた。

記事には「法律超えた存在」に逆らえず…とあるが、どこが法律を超えた存在なものか。彼らは法律を無視する存在、つまり、「アウトロー」なのである。

こんな輩がごまんと都心に巣食っていて、権勢を誇って?いるのである。

しかし、己の“権勢”は、錯覚か‟虚像”にすぎず、実は“気弱な悪”に過ぎないのだが、プーチン同様、周辺の取り巻きがそれを支えているにすぎず、単なる“裸の王様”に過ぎないのである。

 

こう考えると、国際的にも、国内的にも、「ちんけで気弱な」男が、何かのはずみで自分は強い!と錯覚して、悪事に手を染め、武器を手にして弱者を消したがる。己の身の安全のために・・

陸自の候補生も一種それに近い存在だが、マワリの一瞬の油断が道を外させることになった。昔から「鬼に金棒」というではないか。核保有国の首領なんぞはその典型だろう。

 

80年前、お国のためと勇んで戦場に赴き、武運つたなく散華した、多くの英霊方の心中を思うとやり切れない。靖国で供花いただけないのだから…

 

大東亜戦争(第二次世界大戦)は、スターリンという‟異物”によって引き起こされ、まんまとその手にかかった。近代教養人は、歴史に学び二度とその手を食ってはならない。

その時は、今度こそ「知的生命体」によって、ノアの箱舟同様、地球人は厳しい罰を受けることになるだろう。

 

届いた書籍のご紹介

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「量子モナド理論」は完全調和への道・保江邦夫・はせくらみゆき共著:明窓出版」

前冊が届いて、ほどないのに続いて届いたから、目を通していない。「量子モナド理論」が分からない。

目次の後に、解説?が出ていたから載せておこう。

量子力学と宇宙!なんとなくつながりが見えてきた気がする。肉体が消滅した後、この宇宙空間には「意識?」の集まりが天体を構成する…とでも言うべきか。単なるUFO問題とは異なり、関心が高まってきた。

体だけは”大きい”が…ペルーの少女に負けてはいないか?

久しぶりに記事を更新しようとして、南米ペルーでの小型機墜落事故で40日間もサバイバルして救助された4人の姉弟のことを書こうと思ったが、突然岐阜市陸自射場での事故が報じられたので、このことを先に書いておこうと思う。

 

ペルーでの生還劇は、自然の中で生きる感覚を失った日本の子供たちのことを憂え、ルパング島で30年間「孤軍奮闘し続けた」小野田少尉のことを書きたかったのである。

小野田少尉は本心から「現代日本の子供たち」のひ弱さを憂え、教えざるの罪を強調しておられた。そこで「自分のことは自分でしか守れないということを実地に体験させたいと考えたのであった。私も現代日本人が、このような境遇に置かれたとき、だれが最後まで生き残るか?に関心を持っていて、体験上サバイバル訓練を受けた自衛官、それも空挺レンジャーが最後まで生き残ろだろう」と予測していた。

 

さて話は変わるが、岐阜の射撃場での“事件”は、1984年2月に山口の陸自射撃場で起きた‟乱射事件”を思い出す。

当時私は空自・西部航空方面隊の防衛幕僚で、席を並べていた「陸自の連絡調整官」から、事細かに事件の内容を聞いていた。

当時の西日本新聞記事・乱射と大きく報じているが、発射弾数は“3発”であった。

その直後、私は空幕広報室長に転勤になったから、全国紙の記者に、挨拶がてら「自衛隊員が3発発射すると、新聞は‟乱射”と書くが、その根拠はどこにある?」とこの事件について聞いたところ、驚いたことに「全国紙の俊敏記者たちは「犯人が発射した弾数」を知らなかった

自動小銃だから2~30発だろう」というので、「3発だ」と答えると絶句していた。偶々このころ横浜の蕎麦屋で、連続強盗を取り抑えようとした警官が、拳銃4発を発射したと報じられていたから、その差がどこから来るのか教えてほしいと思ったのである。

その後責任感から自殺した上司の2等陸曹も、「乱射自衛官の上司」という汚名がつけられたからぜひとも答えが知りたかったのである。

新隊員の自衛官が3発撃つと「乱射」だが、警官が職務上4発発射しても「発射」では、意図的な自衛官いじめに取られはしないか?と聞いたが回答はなかった。

そこで中国で起きた事件では、「時間的には約10分間」、被弾エリアでいえば、「アパートの3階から7階までの面積ということになるのじゃないか?」と念を押したのだったが、全てに「無言」であった。何しろ「記事という証拠がある」のだから、答えようはなかったのである。

さて今回の岐阜市における陸上自衛隊「日野基本射撃場」で陸自隊員が、ほかの隊員に向けて小銃を発射した事件で、防衛省は2人目の死亡を確認したと発表したが、昔のように「何発」という発表はなく「乱射」ではなく、「発射事件」とされているからほぼその範囲であろう。

 「陸自によると、銃を発射した自衛官候補生の男(18)は今年4月に中部方面総監部直轄の教育隊に入隊し、名古屋市守山駐屯地で勤務していた」“新人”であり「射撃の訓練は大型連休後に始めたという」

 

ある陸自OBは「大変残念としか言いようがありません」と語る一方、1984年2月に陸自山口駐屯地で起きた銃乱射事件思い出したと語ります。(朝日デジタル)

この時の1等陸士は「心神喪失状態」で、不起訴になったが、初の実弾射撃で戸惑っていたところに、覆土式射撃場の“特性”(異常に発射音が反響する)が災いしたものとされた。つまり、射撃音が反響して大きく響くから、射撃場に恵まれていない?空自の野外の射場のように、射撃音が分散して軽い破裂音にならないのである。だから当該隊員は精神的に混乱した。

今回の隊員も18歳、若い隊員に対する教育方法を検討してみる必要があるのではないか? 

ペルーで40日間サバイバルして生き延びた少女のような精神力の強さは今のイケメン?若者たちには見られない。

姿かたちは一見大人に見えるが口さがないだけで、肝っ玉が座っていないものが多いのだろう。防衛費増も大切だが、人材育成に予算をつける方が早い、ように思われる。

「プーチン大統領は疑心暗鬼?」

CNNによると、【ウクライナ南部ヘルソン州ノバカホウカのダムが決壊による洪水でロシア軍の兵士らが流され、ドニプロ川東岸から退避する様子をウクライナ軍が目撃した。同軍の将校が明らかにした。多くのロシア兵が混乱の中で死亡、負傷した】という。

ウクライナ軍のアンドレイ・ピドリスニイ大尉は、【ロシア軍が意図的にダムを攻撃したとの認識を表明。ウクライナ軍による今後の攻勢を混乱させるためだったとの考えを示した】同氏によれば、【ドニプロ川周辺の地勢から、東岸に位置していたロシア軍はダムの決壊で深刻な影響を被った。同氏の部隊は当時の状況をドローン(無人機)や現場の兵士らを通じて確認することができた。(中略)敵の陣地とは塹壕だけでなく普通の民家もあって、彼らはそこで寝泊まりしている。危険な場所にいるロシア軍の部隊に対して警告はなかった可能性があると同氏は指摘。それによって意外性を維持しようとしたのかもしれないとした。

現在ウクライナ軍の目的は、ロシア全体を混乱させ、クーデターなどの反体制活動にロシア人達を立ち上げらせることであり、ウ軍は、後方基地の破壊と、突破する地点を見つけて、そこに一点集中攻撃する作戦を実施中である。このため、ロ軍占領地の後方基地をストームシャドーで攻撃し、ロシア領内には、UJ-22ドローンを用いて攻撃、ベルゴロド州などの国境地域には、自由ロシア軍団やロシア義勇軍団などの親ウ派軍団を侵攻させている。】

モスクワ方面でも、5月24日に前回のドローン攻撃を「ウクライナの特殊軍事部隊か情報部隊が計画した可能性が高い】との複数の米当局者の意見を報道している。

いずれにせよ、これらの攻撃は、ロシア国内には、【汚職と腐敗したプーチン政権に絶望している人は多いはずで、今までは軍隊だけのヒトゴトであったが、自分ゴトになるのだから、危険が自分の身にも押し寄せるということで不安な状態にした効果は大きい】であろう。

何よりも、この堤防破壊によって、一番困るのはクリミヤ半島に住む‟ロシア人たち”で、水源破壊は死活的になるだろう。

P氏の自作自演だと言われているが、いくら弱り目だとはいえ、このような暴挙を実行させるとは思えない?から、一部の謀反か、或は自由ロシア軍団関係者か、または戦闘で傷ついていた堤防が、予期に反して「決壊」したのかもしれないが、その被害は甚大だろう。

これでP氏は、身内からの反乱と攻撃、それに対して十分対抗できない「正規軍」の実行力のなさという、四面楚歌に陥り、一年以上たってようやく己の“無知”に目が覚めつつあるのかもしれない。

しかし亡命しようにも行くところはないだろうし、“親友?”であったはずのロシアの民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏からも三下り半を突き付けられているようだから、あとはシナの“友人”だけが頼りだろう。

それにしてもこんな“裸の王様”に、気ままに地球上の自然破壊やインフラを破壊させていてよいものだろうか?

地球人類の“劣化現象”をまざまざと見せられているようだ。「国際連合」は何をしている?

 

届いた書籍のご紹介

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「祈りが護る国・日ノ本の防人がアラヒトガミを助く:保江邦夫著:明窓出版」

ノートルダム清心女子大学名誉教授・理論物理学者の保江先生の新刊。

保江先生は、冒頭の「前書きに替えて」に、

「いまこのとき、わが国が如何なる危険な状況に追い込まれつつあるか、誰一人として気付こうとしていないかのように見えるのは考えすぎなのでしょうか。

テレビニュースや新聞紙面にすら、ウクライナ問題に始まり、北朝鮮による核ミサイル開発や中国共産党による周辺領土拡張の動きと台湾侵攻準備に至るまで、日本に迫りくる危機の数々が報道されなかった日は皆無だというのに、ほとんどの日本人はスマホを片手に、SNSで友達申請に励むだけの日常を過ごしているのですから!」

と書いておられる。

WBCで、「侍ジャパン!」が有名になったが、本物の“サムライ”はどこに消えてしまった?

おそらく「防人」という言葉さえ「スマホ」で引かなければ誰も知らないだろう。

この国は、やがて消えゆく運命にある…と感じざるを得ない。全てが空しく感じるが、やがて「アッと驚く為五郎」となる気がする。

偶々産経新聞に、「UFO論争に一石米諜報機関が‟内部”告発【地球外生命体はいる】という記事が出たが、保江先生と私は以前、京都の神社で、UFOに関して意見交換し、大いに教えられた経験がある。

ご一読をお勧めする。

AI とは異なる「人間」

フェイクニュースを作る新聞記者」

東京新聞記者の“有名な”望月衣塑子記者といえば知らぬ者はいないほど“有名”な方だが、「F16戦闘機も、航空自衛隊のF2戦闘機」のことも知らなかった、とは恐れ入った。こんな方々が、訳知り顔で「国際情勢」を解説しているのかと思えば、身震いする。これじゃ国民の正しい「軍事知識」が育成されまい。

ウクライナ戦争に関しては、TVに出てくる解説者は「防衛研究所所員」と相場が決まったいるので、やや安心だが、こんな“おなご”に軍事非常識を語られては堪ったものじゃない。

この乾記者の記事は彼女の解説を指弾するものではないが、わが国の「政治状況」もこれに似ていて、素人談議で飯を食っているのだからいい気なものだ。乾記者は「呑気な商売」だと書いたが、全くその通り、だから○○でも国会議員を目指すのだ。

このタイトルは【そろそろ「連立」やめませんか】になっているが、そろそろどころではない。水と油が“合体”して、今までどれほどの甘い汁を吸い続けてきたか!

速やかに「解消」すべきである。

さて、こんなシーラカンス阿波踊りに付き合っていては、人生を無駄にする。

スポーツ界などでは、新しい時代は始まっているのであり、今回も将棋の世界で20歳の“青年”の快挙が報じられた。

天才青年とは彼のことを言うのだろう。次々に大先輩にあたる‟強敵”を打ち負かしているのは実に頼もしい!

鉄道マニアらしく、駅員の制服に身を包んで運転席に座り、電車を実地に動かしたときの表情は、まさに“子供”のそれであり、心が和んだ。

世の大人どもよ、藤井名人の爪の垢でも飲んで、成長したらどうだ?

 

それでなくとも人間は、今や「AI」に差配されそうなときである。

発達した電化製品は、あくまでも「電化製品」であって、人の役に立つもの・つまりロボットであった。

しかしこれからは違うようだ。ロボットが「人間」を支配するというのだ。

 

地球上の70億を超える‟人間”の中には、AIなどとは無縁な貧しい人間たちが、「日々の糧を、地を這うようにして耕して得た作物を食べて生活している」

しかし、AIが出来たとしても、電機業界の話であって、人間が命を養う「糧」の生産はAIにはできない。

過去の「産業革命」でも、洗濯機で「洗濯から主婦は解放されたように」人間の生活は楽になったが、やがて働く場を奪われ、暴動が起きた。つまり働く場を、自分たちが作ったロボットに奪われたのである。

 

科学者たちが、己の“趣味?”を、一時的名誉心で追求したせいで、悪魔の「原爆」を開発したが、その結果はどうなったか?世界は「平和になったか?」

 

戦時中で、食糧難だったこともあり、たまに母がご飯を炊いてくれた時、まずお米が食べられることを神に感謝し、戦地の兵隊さんたちに感謝し、お百姓さんたちに感謝しつつ一粒も残さず食べるよう厳しく母にしつけられた。

今でも、「孤独のグルメ」の主人公が箸をもって「いただきます」と唱えるあのしぐさである。

ある人は【生物としての人間=人は、非言語的な情報、視覚、味覚、嗅覚、音などに多く依存し生活している。

面接試験でも、初めの5秒で決められるので、履歴書の内容などは読まれない、らしい。男女の出会いでも見た目、感じ、匂いなどで瞬時に決まる。これは勘、第六感、本能に由来するらしいから、今の所、AIには理解できない、ヒトの特技らしい】と書いている。

そう、AIに抜けているものは「人としての感情」である。

 

こう見てくると、AIが普及する前に、わが国では「政治家や、メディア人たち」の行動が、人間性に欠けたAIの行動そのものに見えてくる

藤井名人に勝てるAIはできないだろうなあ~

 

届いた書籍のご紹介

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島嶼研究ジャーナル

島嶼に関する専門書だが、今回は

があり、貴重な記録が紹介されている。その一部を紹介する。

 

「足元がぐらつき始めたプーチン体制」

プーチンの独裁体制下にあるロシアは、内部分裂以外には、おいそれとは崩壊しないと言われている。それはロシア(P氏)に都合のいい情報しか国民に流さず、反対する者は厳しく拘束されてきたからである。しかし、ここにきて「一枚岩」と目されていたその体制に奇妙な現象が起き始めたようだ。

5月24日の産経新聞はこう伝えた。

すでにロシア軍(正規軍と言っても似たようなものだが)に代わって?暴虐の限りを尽くしていたロシアの傭兵部隊「ワグネル」が6月1日からウクライナの戦線から離れることになっている。創設者のプリゴジンウクライナ軍の反転攻勢を前にして部隊の壊滅を避けようとし、5月21日に離脱を明らかにしている。

ロシア政府が“弾薬を補充してくれない”という理由が報じられていたが、よほど「割に合わない“報酬”」だったようで、儲けがないからさっさと引き上げるのだろうが、もともとこの”会社”は「多国籍犯罪組織」であるから割に合わないお抱え主とはいつまでも取引しないということだろう。

働く場所はどこにでもある。次はアフリカの紛争地帯で稼ぐのだろう。それもプーチン氏から贈られてきた「武器弾薬」を使って。

しかし、報じられている「ロシア人義勇兵」という組織がいかなるものであるか、「プーチン政権を打倒し、略奪、性犯罪に嫌気がさした“有志”の集まり」だとしたら、選挙で政権を交代することが出来ない国であるから、なんとなく納得できる。国民の我慢も限界に達したということか。

勿論ウクライナ側は、彼らとの交流は否定しているが、これから反転攻勢に移るのだから、利用しない手はあるまい。

複雑になってきたが、P氏としては大いに気がかりではあろう。そこで『盟友』のベラルーシに核を配備させ、ウクライナはもとよりNATOをけん制し始めた。

 

教養のある紳士の集まりとは思えない国のやることだから、世界は恐れてウクライナ支援から手を引こうとするかもしれない。それがP氏の目論見なのだが、果たしてどうなるか?

 

それにしても「欧州情勢は複雑怪奇」と言って政権から降りた平沼騏一郎首相の気持ちが理解できようというもの。

しかし、今や「欧州情勢」のみならず、世界中の政治は混とんとしていて、特に米国政治の混乱は憂慮に絶えない

核の傘」を信頼して、世界の警察官・米国を信じ切ってきた日本国民は、自らの国は自ら守る、という当たり前の常識を再確認する必要があろう。

このような「主権国家として当たり前の声」に耳を傾ける人はまだまだ少ないことは「ウクライナ戦争」を目の当たりにしても、さほど増えたということもない。

その証拠に、改憲への情熱は一向に高まらないではないか。

しかし朗報?もある。今回突然起きた自民・公明の一部分裂騒ぎは、天からの啓示ではないか?と思わされる。

統一教会問題で、より悪質は創価学会との問題も当然公になり、自民党政治の足元がぐらつかないように改革されるのか?と期待されたものの、うやむやになり、「あれはテロだ!」とか、「犯人に同情する気が知れない」などとぼかされかかっていたところに降ってわいたこの問題は、長年にわたった「与党とは何か」という問題を突き付けた。

東京だけの問題、などと公明党選挙協力だとごまかしているが、あくまで政権にしがみついて旨い汁を吸いたいのだろう。今さら「野党に戻っても…」やれることはあるまいに。

他国の政界も問題だが、自国の政治上の“大問題”の方もこれを機に一気に解決してほしいと思う。本来「水と油」は溶け合うはずはないのだから。

その意味では、欧州情勢よりも、国内情勢改革の‟優先度”の方が高いのであり、これを機に政界の改革が急がれる。

 

 

届いた書籍のご紹介

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Hanada7月号

小川栄太郎氏の「『人間の正気』の欠如」は大いに読ませる。私は作家?の島田雅彦法政大教授を知らないが、厳しく断罪している。「へらへら笑う」とあるがこの程度の人間しか、法大教授になれないのだろう。とにかく政治家もそうだが、人間の質は落ちている。「もう我慢の限界だ!」と副題にあるが、常識ある国民はとっくに限界を超えているのだ。元防衛大臣が、LGBT問題で何か言っているが、暇なんだなあ~としか言いようがない。これも”限界だ”。

WⅰLL7月号

こちらはLGBT法案に対する反論。エマニュエルという米国大使は法大教授並みだ。これが「大使」かと思うと、昔の「小使い」さんの方が親しみやすい。我那覇真子女史の「反論」は面白い。

「どのツラ下げて大学教授」も面白い。Hanadaの小川栄太郎氏の一文と併せてご一読あれ。しかし、「カエルのツラに・・」だろうな~

“平和憲法”に酔いしれていた日本人はゼレンスキー大統領の訪日から何を学んだか!

その前に外務省が公表したG7首脳が広島平和記念資料館を訪問した際の芳名録への記帳内容を見ておこう。

岸田首相:「歴史に残るサミットの機会に議長として、各国首脳と共に『核兵器のない世界』をめざすためにここに集う」

米国のバイデン大統領:「資料館で語られる物語が、平和な未来を築くことへの私たちの義務を思い出させてくれますように。世界から核兵器を最終的に、永久になくせる日に向けて、共に進んでいきましょう。信念を貫きましょう!」

フランスのマクロン大統領:「感情と共感の念を持って、広島で犠牲となった方々を追悼する責務に貢献し、平和のために行動することだけが、私たちに課せられた使命です」

カナダのトルドー首相:「多数の犠牲になった命、被爆者の声にならない悲嘆、広島と長崎の人々の計り知れない苦悩に、カナダは厳粛なる弔慰と敬意を表します。あなたの体験は我々の心に永遠に刻まれる」

ドイツのショルツ首相:「この場所は、想像を絶する苦しみを思い起こさせる。強い決意で平和と自由を守っていくとの約束を新たにする。核の戦争は決して再び繰り返されてはならない」

イタリアのメローニ首相:「本日、少し立ち止まり、祈りを捧げましょう。闇が凌駕するものは何もないということを覚えておきましょう。過去を思い起こして、希望に満ちた未来を共に描きましょう」

英国のスナク首相:シェイクスピアは『悲しみを言葉に出せ』と説いている。しかし、原爆の閃光に照らされ、言葉は通じない。広島と長崎の人々の恐怖と苦しみは、どんな言葉を用いても言い表すことができない。私たちが、心と魂を込めて言えることは、繰り返さないということだ」

 

いくら「力による現状変更に反対」してみても、力だけを信奉して事を進める国は絶えない。それがロシアによるこの「ウクライナ侵攻」だ。

こうして「力による現状変更」は平然と行われる。そしてその結果、いくら「人道支援」を繰り返しても、終わりは見えない。

それは、このことあるを予期して、厳重な「武器による備えを怠った結果」である。だから今、ウクライナは世界各国に「武器の提供」を求めている。そして各国は「火中の栗」を拾うことなく、自分たちに戦禍が及ばないようにと、ウクライナに武器を提供している。そのためにゼレンスキー大統領がG7の会場に出てきて各国に呼び掛けた。

何時もの戦闘服姿だから「無礼な!」とか、「ネクタイをしてこられなかったのか」などと非難する者もいるようだが、ウクライナは現在「戦闘中で、全国民がロシアの攻撃に苦しんでいる最中」である。一人だけ「よそ行き」を着て外国での会議に参加する方がどうかしている。

“民主主義国で選挙を抱えている国”ならば、人気取りだと言われるだろうが、今祖国が滅亡する危機を抱えている彼にはそんなきれいごとは通用しない。

ネクタイ締めて、シンパを集めて”悦に入っている”P氏との違いはそこにある。

ゼレンスキー大統領は「戦場で戦っている兵士」を激励するし、戦禍に苦しむ国民を慰問するなど、八面六臂の活動をしている。

危険を感じてモスクワなど安全地帯から移動しない男と、今回のように長躯アジアまで足を延ばす「指揮官」とでは、どちらが“臆病者”か!

ウクライナ軍の士気の高さの根源を見たような気がする。要するにウクライナは「戦争当事国」なのであり、侵攻した方の国の指導者は暗殺を恐れて動かない。

 

戦争を忘れさせられた日本国民は、改めてこの現実を見るがよい。

「力による現状変更」が嫌ならば、それをさせないような「力」が必要だということを! 口先だけでそれが済ませられることが出来るならば、“サルにもできる話”だが、それが出来ないということが人間社会の“現実”なのだ。

 

憲法違反」だの、「戦闘服で街を歩くな!」だの、「ブルーインパルスの訓練はやめよ」などと、一部の活動家などから、寄ってたかって自衛官はいじめられてきた。我々はひたすらそれに耐え続けてきたが、あまり報われることはなかった。そして今度のような「力による現状変更」がわが国周辺でも行われようとしている。

それでもわが国民は、ひたすら「平和憲法」を信奉し、「過ちは繰り返しません」などと原爆被災者にうわごとを言う気か

広島でも長崎でも、現地に救援に向かった兵士たちは、大やけどで苦しむ市民を保護したものの、一人として「過ちを繰り返すな」と叫ばれたことはなかった。むしろ「兵隊さん水をくれ!敵を取ってくれ!」と言われたと先輩方から聞いた。

それが戦場である。やがてウクライナは反撃に転じるであろう。それは欧米からの武器支援の仕方にもよるが、根本には「ロシアに一矢報いる」というウクライナ国民の「怨念」によるものだ。そして「力による一方的な現状変更」に踏み出した者には懺悔させることしか「国際的な現状変更(横暴)をやめさせることはできない」と知ることになるだろう。

つまり、日本国民には理解しがたいことだろうが、武器によって引き起こされた行動は、武器によってしか抑える事はできない、ということを日本国民は知るべきである。