今朝の朝刊に目を通していて、人類は果して進化しているのか、それとも劣化しているのか?と深く考えさせられた。
“人類”とは大げさだから、ここでは「日本人」としておくが、事件事故の内容を分析すると、これが人間のすることか!と呆れ果てる。
都内各所で野良猫が首を切られて殺害されているそうだが、我が家の庭で4匹の子猫を育てた母猫は、育児放棄することなく、ひたすら4匹を育て上げて、いつの間にか姿を消した。
野良猫はせいぜい1〜2匹子供を育てるのが限界だそうで、4匹も健康に育てたのだから、家内は深く感動して、未だに一家の無事を祈っている…
それがどうだ。そんな子猫の首を落とすなんて弱い者いじめの典型じゃないか。犯人を捕まえたら、首を切ってやるがよい。人権派団体がよく言う「命の尊さって何だ!」偽善も甚だしい。
≪野良猫と言えども生きる権利はある!狂った人類に首を切られないよう祈りたい!≫
今問題になってる≪少年A≫の影響じゃないか?と思われるが、これも彼を「更生可能だ」と判断した裁判官らの目が節穴だったのだ。
しかし判断ミスしても彼らは決して罪に問われない。これが民航機の機長だったらどうか? 天候判断を誤り、ハードランディングでもしようものなら、危険往来罪でしょっ引かれる可能性があるが、人道主義で野獣を野に放っても裁判官は処罰されないから不思議だ。裁判官っていいなあ〜
何よりも、そんな極悪犯の「綴り方」を出版して、一儲けをたくらむ弁護士?や出版社のあこぎなやり方は常識外れだが、だからと言って出版してしまえば奴らのもの。一人ほくそえんでいるに違いない。
犠牲者の家族は、彼らに2度も地獄に突き落とされたも同然だ。
今朝の産経抄子は「優しい心があれば」と題してこう書いた。
≪作家の遠藤周作さんが、入院中に看護師から聞いた話である。手術後、苦痛が伴っても、患者に麻酔を与えてはならない場合がある。そんな時は、ただ患者の手を握ってあげるそうだ。すると今までうめいていた患者が、少しずつ静かになる。遠藤さんはいう。「だれかが自分の苦しみをわかちあってくれている」ことを感じるからに違いない(『聖書のなかの女性たち』)。
▼岩手県矢巾(やはば)町の中学2年の男子生徒(13)にとって、クラス担任と交わす「生活記録ノート」は、苦悩と孤独感を癒やしてくれる看護師の指先になり得た。4月中旬ごろから、いじめに悩む記述が、目立ってくる。
▼「氏(し)んでいいですか?」「もう市(し)ぬ場所はきまってるんですけどね」。あえて「死」という字を避けたのは、「生きたい」とのメッセージともとれる。残念ながら、その悲痛な訴えは、担任を通じて学校に届かなかった。生徒は、列車に飛び込んで死亡した。
▼「先生からたくさんの希望をもらいました」。ノートの最後の記述には、担任への感謝の言葉があった。家族の前で気丈に振る舞ったのは、心配をかけたくなかったからだろう。亡くなる数時間前には、同居している祖父の肩をもんでいる。
▼「優しい心が一番大切だよ。その心を持っていないあの子たちが、かわいそうなんだよ」。平成10年に自殺した高校1年の女子生徒が、母親に残した言葉である。母親は、いじめの加害者をかばった娘の言葉にちなんで、「ジェントルハートプロジェクト」を立ち上げた。
▼優しい心があれば、相手を死に追いやるいじめはなくせるはずだと、いじめ防止活動を続けている。しかし、またも犠牲になったのは、優しい心を持った少年だった。≫
この報道を見た瞬間、担当教師は女性だなと感じたのだが、今朝の記事で確かめられた。決して女性を卑下するわけじゃないが、中学2年を担当するのは不適じゃないか?
おそらく“連中”になめられていたのだろう。
自分の体験からしても、女性教師は小学校まででいいと思っている。
昭和20年代の体験だから少し古いが、当時も毅然とした女性教師はいたが、男性教師の援助なくしては立ち向かえないほど不良生徒がたむろしていた。
いじめアンケートをとっても集計さえしていなかったというから、何のためのアンケートであり、教師なのだ、と言いたくなる。
今回の生徒は少なくとも“先生”を信じて救いを求めていたことは歴然としていた。
いつまでも、何回もこんな悲劇を繰り返していれば、産経抄子が「またも犠牲になったのは、優しい心を持った少年だった」と憂慮したように、劣等生がばかりがこの世に残って幅を利かせるようになり、優等生が消滅していくから「人類は劣化する」と私は言うのだ。
ところで話は変わるが、先日私は上海株乱高下を、日本のメディアが≪バブル崩壊≫となぜ報じないのか?と疑問を呈したが、中国政府が、メディアに対して「高騰」とか「崩壊」という用語を使うな、と厳命しているらしい。
しかしそれはシナのメディアに対する強制であって、「言論の自由」を誇る日本のメディアには無関係じゃないか?
それとも得意とする自粛で応じているのか? そんな弱虫だから韓国で言葉ジリをとらえて支局長が拘束されるのだ。
自民党青年部の私的会合の場を“盗聴?”して記事にし、野党に提供したという「言論の自由」を尊ぶわがメディアは、シナのバブル崩壊を何とか記事にしたくないのか? 書けば大陸から追い出されるからか?
むしろ、脱出したくても出られない日本企業があることを報じたらどうだ?
と思っていたところ、産経WEST版が「上海株式市場混乱、中国から撤退したいが…撤退表明したとたん拘束、『資産を置いていけ』と脅迫も…」とやっと報じた。
≪中国・上海市場で株価が乱高下している。9日の終値こそ反発したが、懸念材料は消えない。
例えば、多くの中国企業が「売買停止」を申請した。上場銘柄の半数以上が取引できないという、日本では考えられない異常な状況であり、中国経済が統制経済であることが明白となった。売買停止は週明けにかけて解除されるので、その時点の株価の動向は予断を許さない。銀行融資以外の資金取引「シャドーバンキング」(影の銀行)の問題もある。
日産自動車の西川広人代表取締役CCO兼副会長は9日、福岡県苅田町での記者会見で「中国の株価は今年3月以降、急上昇しており、あまり健全ではなかった」と指摘した。
≪9日、中国上海市内の証券会社で株価ボードを見る個人投資家ら(共同)=産経から≫
急膨張した対中貿易、九州だけでも1700億円→1兆円
今回の株安で共産党中央宣伝部が国内報道機関に「株式市場の問題が政治化するのを回避し、(批判の)矛先が共産党や政府に向かうのを防げ」と指示する緊急通達を出したのも、当局の焦りの一端だろう(以下略)≫
これは氷山の一角、類似した現象は大陸進出企業に起きているに違いない。だから数年前に私は言ったじゃないか…うまい汁(人件費)を求めて出て行ったら、やがて“満州引き上げ”で泣くことになると…
それを予期して国内に留まり続けている企業もあるが、それはトップの判断力が優れていたのだ。
バブル時期に、私は東北で勤務していたが、来室した地方銀行トップからこんな話を聞いた。
当時、農家は銀行を信じず現金をそのままタンスにしまいこんでいる。そこで【タンス預金獲得作戦】を展開したのだが、銀行不信は非常に強かった。
そんな時バブルが崩壊して、右肩上がりを競っていた銀行各社は一斉に下落して水面下に落ち込んだ。ところがその時この銀行だけは、勾配は緩やかなままだったが、右肩上がりを継続できた。
それは、中央銀行で【正論】を吐いたため、左遷されてウチに来た幹部のおかげで、当初は「あいつさえいなければ、ウチも急こう配で右肩上がりなのだが」と一同が彼を誹謗し、煙たがった。
しかし彼の信念は「銀行は客から貴重な資産を預かっているのであり、不慣れな不動産業にのめりこんで客を裏切ってはならない」というものであった。
そんな彼を追放しなかったこの銀行のトップの判断が正しかったのだが、崩壊後、一行だけプラス状態で残った時、散々彼を誹謗していた一同は態度を一斉に変えて、「彼のおかげだ、彼は神様だ!」と言ったという。その身の変わりようの早かったこと、と彼は言い最後に「司令、人間なんて皆そんなものですよ!」と言って笑った。
私も数々体験していたから、今でも人間観察上、この忠告は生きている。
ところが今朝の産経にそれに似た記事があったから嬉しくなった。
【経済インサイド】という欄に、「大和魂ここにあり! 『巨人アップル』との特許訴訟 一歩も引かぬ中小企業のオヤジ」とあった。
≪島野製作所が製造したアップルのパソコン向け部品。アダプタ側でノートパソコンと接続する端子で、この部品をめぐり、民事訴訟が提起された
≪この部品をめぐり、民事訴訟が提起された=産経から≫
米アップルを日本の中小企業、島野製作所(東京都荒川区)が昨年8月、特許権侵害と独占禁止法違反で訴えた裁判が、佳境を迎えている。アップルは特許を持つ島野の社員に、共同特許にするように働きかけたり、「特許無効審判」を提起するなど、なりふり構わぬ戦術で優位に立とうとしているという。一方の島野は6月初旬、アップルに部品を供給しているアジアの製造会社に、特許を侵害しているとして販売差し止めを請求。時価総額で世界最大の企業に対し、一歩も引かずに立ち向かっている。
一歩も引かぬ島野製作所
島野はポゴピンと呼ばれる電子機器などに使われるピンを製造。電気信号を伝えるスムーズさや耐久性に優れたピンをつくる高い技術を誇っており、10年前からアップルのノートパソコンに接続する電源アダプタ側の端子向けに供給してきた。
このピンの製造方法に関する特許が焦点になっている。島野の船木幸城社長は、「もともと誰のアイデアだったか、という点が最も重要で、それははっきりしている」と強調する(以下略)≫
いや〜嬉しくなった。長いものにまかれて恥じない気風が蔓延している今の世の中に、この島野製作所のような気概は立派である。やはりトップが優れているのだろう。
何がといって、世界情勢に左右されない自己判断力と意志力である。
産経はそれを「大和魂」と表現したがあたっている。今やこの精神が「国際化」とかなんとか持ち上げられて時代遅れでもあるかのように見捨てられ、大企業が失ってしまった「統率力」だろう。
先日紹介した「なでしこジャパン」に通じるものがある。
この記事を見ると、日本人はまだ“劣化していない、希望が持てる”と思いがちだが、私が言いたいのは、我々老兵が消滅した後を継ぐ青少年の成長ぶりを問題にしているのである。
少なくとも、未来を継ぐ青少年たちにこんな「島野製作所の気概」を継承してほしいものだが、言うは易く行うは難いという例なのかもしれない。
そこにこんな記事を見つけた。東京の地方版である。
「油井飛行士と話そう 8月7日、国分寺で『宇宙とつながる日』 東京」
≪国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士、油井亀美也さんと無線交信するなどして、子供たちに宇宙を身近に感じてもらうイベント「宇宙(ソラ)とつながる日」が8月7日、国分寺市で開催される。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の技術者らによる特別講座、日本の宇宙開発の幕開けとなったペンシルロケットの実機展示なども予定され、夏休みの得難い体験となりそうだ。
油井さんは今月23日にロシアのロケットでISSに向かい、長期滞在する予定。ISSの軌道の関係で交信時間は午後8〜10時の間の20分程度だが、子供たちはテレビ電話の要領で油井さんの姿を見ながら話すことができる(以下略)≫
油井君は防大電気工学科出身の36期生で、F−15のパイロットだった。
いよいよ今月宇宙に飛び立ち長期滞在する予定だが、彼は何を目撃するだろうか? きっと人類の未来にとって有意義な何かを体験してくるはずだ。
是非とも子供たちに宇宙の夢を語りついで、人類の“劣化”を少しでも防いでほしいと熱望している。
私もこのブログに「軍事を語らずして日本を語るなかれ」などと書いてきたが、そろそろ「宇宙を語らずして日本を語るなかれ」に修正したいものだ。
≪油井君が見ることになる“美しい星”地球。うらやましい…=産経から≫
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