軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

ロンドン連続テロ事件の『恐怖』

ロンドン警視庁は,先日のテロ事件の実行犯を特定した.「情報」機関が発達した英国らしく,着実に事件を解析し一週間という短期間に犯人を特定したのは流石である.
実行犯は,パキスタン系英国人とされるが,いずれも現場で死亡した可能性が高いという.つまり「自爆テロ」である.
一時は外国から侵入した,アルカイダ系テロリストか?といわれたが,多分逃亡したらしい『主犯格』は関係しているに違いない.
産経新聞によると,実行犯の一人は「スポーツ科学専攻の大学院生(22歳)で,クリケット好きな快活そうな青年」だったという.他の一人は『生後8ヶ月の娘の父親で30歳』で、物静かな性格で,近隣住民になじみがなかったという.2階建バス爆破の実行犯は『19歳の少年で,非常に宗教的になっていたので両親は安心していた』との証言があるという.

彼らは自爆前に「ハイキングに行くようにリラックスしていた」というから,多くの市民にまぎれていても全く気付かれる事はなかったであろう.事前に『テロを予防する事』は困難であった.
それに比べて我国のサリン事件は,相当以前から対象に挙げられていたのだが,みすみすサリンを撒かれてしまい,多くの犠牲者を出してしまった.

さて問題は今後の展開である.今,世界はひとつになってテロ対策に取り組む事を宣言した.米国が9・11事件以降、神経質なほどテロリストと『大量破壊兵器拡散阻止』に熱心なのは,今回のような事件がおきる事が予想されていたからである.
今後の最悪のシナリオは,「ピクニックに行くようにリラックスして,人が集まる公共の場所で『核爆発』を実行する事」である.
その『核爆発物』を製造しているのがパキスタンであり,イランであり,金のためならテロリストに売り渡す恐れがあるのが北朝鮮であるという認識で,米国は強硬にこれを阻止し様としている.
一旦彼らに大量破壊兵器が渡れば,狙われるのは,米国など自由陣営だけではない.モスクワだってチェチェン人から狙われる.中国だってウイグル人から目標にされかねない.
世界は一致団結して,最悪の事態を阻止しなければならないのである.
宗教は,我国のように『穏やかな精神修養的』なものとは限らない.麻薬とも言われるし現に「死ぬ事で神になれる」という宗教も実在している.そして若者はそんな『オカルティック?』な囁きに呪縛されやすい.マインドコントロールである.
オーム事件でも,多分に高学歴で,一般的観念から言えば『学歴が高い』青年達が引っかかる.
一般市民の中から彼らを見分ける事など不可能であろう.
しかし,今回の事例が示すように,『ピクニック気分』で自爆する彼らに怖いものはないのである.すでに彼らの心には悪魔が住みついているからである.
やがて『神と悪魔の対決が始まる』とは,ある宗教家の予言?である.
我々人類が,生み出してしまった『悪魔のような』核爆発技術は,我々自身の手でコントロールしなければならない.
ロンドン連続テロ事件が示したものは,大量破壊兵器がテロリスト達にわたった時の悲劇を思い起こさせてくれた.しかし,米国が真剣に対策を取ったのは,霞ヶ関一帯で起きた『化学兵器散布事件』であり、これを将来可能性がある『都市部における化学戦』と捉えたからである.
先頭に立って阻止すべく立ち上がらなければならないのが,『被爆?国』のこの日本国なのだが、全く御関心がないことの方が私には『恐怖』である.




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