軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

男児ご誕生を祝う

今朝は珍しく寝坊して8時半に起きた。テレビをつけると、ご誕生報道真っ盛りであった。心からお祝い申し上げたい。この国は、実に「幸運」である。
政治家たちがコメントしていたが、この際、小泉首相は、皇室典範改正にかかわる専門家会議を解散すべきだと思う。次期政権に火種を残すべきではない。

気分さわやかにテレビを見ていたら、海上自衛隊の「機関砲暴発」報道があった。
月曜日に護衛艦を見学したばかりだったから、聊か残念に思ったが、テレビ報道には思わず笑ってしまった。機関砲弾(薬莢付き)の紙型を見せて「お近くにこんなものが落ちていたら注意してください」というのだから・・・
先端の「弾丸」部分だけが飛んでいき、薬莢は飛んでいかないことを知らないらしい。発射されてしまった「弾頭部」を、10発全部発見出来たら奇跡である。
こんな調子で「デマ」を垂れ流すのだから、困ったものである。軍事音痴も極まった!

コメントにもあったが、日航機事件のときのマスコミには、基本から説明しないと全くの「素人」だから理解してもらえず、大いに難儀したものである。
テレ朝の「モーニングショウ」で当時の有名人だったキャスターから、取材申し込みがあったが、当初の午後3時を過ぎても来ない。「都合が付かないから5時に」というので、待っていたが、電話で7時にしてくれという。こっちにだって都合があるのに完全無視、しかし我々の主張は「マスコミ」を通じてしか出来ないから、彼らに期待する以外にないので“快く?”従ったが、いざ取材で「ヘリコプターの飛行原理」に付いて、私の部下のヘリのパイロットが説明終わると、「イヤー来てみて良かったなあ」とキャスターが仲間に言う。ヘリコプターの飛行特性など、全く無知だったのだが、説明を受けて何とか分かったらしい。
これで傲慢無礼な態度が聊か緩和されたが、航空専門家や反戦団体の女性(当時は埼玉県議)などが集うスタジオで放映されると、その女性県議は解説する私の映像を見て、「何よこの男!」と叫んだ。すると字幕に出た私の階級(1佐)を見た評論家が、「昔で言うと“陸軍大佐・・・”」といったから彼女は逆上、ヒステリー症状になったため、せっかっくの取材VTRも半分しか放映されなかった。その程度の「舞台裏」なのである。
ついでだから、なだしお事件時の「第一富士丸の構造」についても解説を加えておきたい。漁船を改造した“遊覧船”だから、不審船と構造はほぼ同じなのは当然である。その船体所有者も「不審船関連国」と通じていたのであり、船長は借り物の、いわばレンタル船長、あの日はこの船で某防衛産業の社員たちが、懇親会を開くことにしていたのだが、その中の何人かは「気味が悪い構造とあまりにも老朽化」しているので、事前にキャンセルして乗らなかったため生還したのであった。久しぶりに「若い女性たち」が乗ってきたものだから、勢い込んだレンタル船長は大サービス、船体後部が異常に沈下し、船首部分が高いので前方が良く見えない、彼は木製の“お立ち台”に乗って舵を取っていたという。そのときなだしおが見えたのでお客の防衛産業団体に「サービス」するため接近したのだ、とある遊覧船関係者は言った。彼は「反自衛隊」ではなかったというのである。むしろ海の男としての親近感?が裏目に出たという。
事故後、あの船が、なぜ検査も中途半端な段階で解体されたかというと、この船が「遊覧船」として「営業する」には、不適切な構造であり、改造の程度が許可規制をはるかに逸脱していたから、いわば「もぐり」だったからである。あわてた関係官庁が指示して解体したと言われている。
事件直後、実は公安関係隊員から「新宿歌舞伎町の電話ボックス」に張られていた「ビラ」を見せてもらったことがある。ピンクビラと並んで貼られていた「第一富士丸遊覧PRのビラにはこう書いてあった。「マリーンギャルと遊びませんか!」
別の情報では、この船を愛用していた「マスコミ界の幹部」がいて、反なだしおキャンペーンを張る一方で、証拠隠滅を計ったのだ、と噂されている。
それは戸塚ヨットスクール死亡事件で、異常な反戸塚キャンペーンを張ったマスコミの裏に、自分の娘がスクールに入っていて、授業料?が高いとか何とかもめていて、折角正常に戻った娘さんが、再び悪の仲間に引き込まれてしまった腹いせだったのだ…とも囁かれているのと同じ構造である。
彼らがどこまで反自衛隊の「陰謀」に加担していたかは不明だが、保身作用が働いていたことは疑いない。そしてせいぜい「綿棒」程度の考えが、専門にする団体などの反自衛隊活動、いわば「陰謀」に利用されることはいつものことなのである。

新聞に目を通すと、ここにも大湊での海自の「誤射事件」が出ていたが、一般的な海自の20ミリ機関砲の発射速度は毎分3000発だから、1秒間に50発出る計算になる。つまり10発発射されるのは5分の一秒だが、この手魚雷艇の機関砲は確か450発だから、それでも一秒間に8発という勘定になる。だから、整備中のまさに一瞬の出来事だったということになる。問題は射撃訓練終了後の「残弾検査」が不十分だったからに他ならない。勿論その点では「たるんでいた」といわれても仕方あるまい。
だが、近くに住む主婦(75)に「バーンという音がしたので何かが破裂したのかと思いましたが、機関砲だとは・・・。怖いです」と語らせているのは面白い。
今のこの種機関砲は「バーン!」とか、「ダダダダ・・・」という音は発しない。
ウシガエル」が吼えるような「ブゥヲーン」という音で、それも5分の一秒だから「ブッ…」くらいであったろう。
住民に被害がなかったことがせめてもの幸いだったが、海自はもっと規律厳正に、そして報道はいたずらに危機感を煽ることなく、もっと正確に伝えてほしいと思う。

何はともあれ、今日という日は日本国にとってうれしい日である。