軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

400万件ヒット!

 友人から「400万件ヒットおめでとうございます」と言われて驚いた。気がつくと既に401万件を超えていた。熱心なコメンテーターの方々に感謝したい。
 2005年5月12日に、友人が立ち上げてくれたこのブログに思いつくまま気ままに書き込んできたが、それから既に1年と9ヶ月、色々な情報提供はもとより、色々な考え方があることを教えられ大変勉強になった。
 今年頂いた年賀状から、友人、知人、先輩、部下達の中にもかなりの「ファン?」がいることが分かったが、ある大先輩が「一人10円づつ取れば良いお小遣い稼ぎができたのにねー」という“からかい?”の添え書きがあったので、それを読んだ家内が「一人1円でも大変なものなのに」と私をからかった。
 冗談はさておき、平均すると月に約20000人が読んで下さっている勘定になるから大いに責任を感じる次第。
 ところで昨日の国会で、石破元防衛庁長官が、我が国の安全保障の根幹に関わる大変いい質問をしていたのが嬉しかった。また、予算委員会の各委員達も、質疑を真剣に聞いていたのが嬉しかった。これからは、このような我が国の安全保障に関わる充実した質疑が行われることを期待したい。
 新進気鋭の安倍総理も、年上の閣僚や議員たちに気兼ねすることなく、初心を貫いてほしいものである。安倍総理になってから、教育改革も一挙に進展したし、次々に改革が果たされていると私は評価しているのだが、特に私としてはやはり「集団的自衛権」問題の解決が急がれると思っている。
 野党はじめマスコミの一部も、憲法改正を阻止すべく、何とかして足を引っ張ろうとしているように見えるが「出る釘は打たれる」という。安倍総理には気にせず踏ん張ってほしいと思う。
 イラクの混乱は、当初のイラク進攻作戦があまりにもあっけなく進展したので慢心?した米政府が、あと詰めの作戦をお座なりにしたことが影響していると思う。しかし、米国は方針変換も素早いところがある。特にブッシュ大統領にとっては、再来年初めには降板することが決まっているのだから、ある意味で怖いものはない状態にある。残るのはレーガン大統領のように、歴史に残る強い大統領との評価が得られるか否かだけだろう。
 イラク作戦が開始された当初は、4軍ともに25%もの軍縮を実施したため、兵力の抽出が難しい状況下にあったのだが、それでも戦史に残る圧倒的な作戦を遂行できた。それが裏目に出て、テロ攻撃という「不正規戦」を侮った点がなかったとは言い切れないが、9・11の衝撃から、世界中のテロリストを排除すると言う、世界の警察官意識が先走った感があった。いかにもアメリカ国民らしかったが、国連始め我が国もそれに同調したのは紛れもない事実である。治安回復が困難になってからも、英国始め多くの友好国に支えられて、とにかくフセイン政権を打倒するという作戦目的を漸く達成し、形ばかりとはいえイラクに「民主主義の種」をまいた。
 彼らが常に問いかけるいわば「善と悪」の闘いがしばらく続くことになろうが、今の時点で「それ見たことか」と揶揄するのは早計であろう。特に我が国のように「軍事力使用」を極端に毛嫌いする国家?にあっては、イラク問題が片付いたあと、その間に取った同盟国としての態度が評価されることになる。
 久間大臣のような軍事的観点が聊か欠けた表面的な「評論家」的発言で、第2次世界大戦以後の60年余の間、営々として築き上げられてきた同盟国関係にヒビが入ることは我が国の安全保障確立上、由々しき問題になりかねない。
 その辺に十分配慮した安保政策が大切なのだが、国会の場でも、今までは「ためにする」質疑が多く、石破長官のように、専門的な意見が出てくることが少なかった。
 若い安倍首相同様、彼らのような新しい世代の議員達による、個人的“利権”を離れ、大局に立った意義ある討議が行われることを大いに期待したい。