軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

見直すべきは「村山談話」

 昨日は友人のジャーナリスト宅での「河豚鍋をつつく会」に招かれた。流石は錚々たるジャーナリストの集まり、論壇風発で盛り上がったが、やはり最大の関心事項は、衆院選挙後の日本であった。
 期待した麻生政権の混乱振りと、これを機に政権交代しようとする小沢民主党の台頭、というわけだが、どちらもどちら、国民の多くは「自民党には愛想が尽きた。さりとて民主党では恐ろしい」と感じているいうところだろう。
自由民主」党といってもかなり旧社会党よりも“赤”く染まった議員が多いし、「民主」党といっても、その大半はがちがちの社会主義者の集まり、しかも裏では共産党との密約説があるから、蓋を開けたら「大臣」は旧社会党、多くの委員会の委員長には共産党が着く恐れがあるというから“恐ろしい”。昭和26年に発行された「共産党綱領」が話題になったが、改めて読んでみると、日本国など眼中にない。
 旧社会党でさえ看板には「民主」と付け加えているのだから、国民が迷うのも当然である。これほど「民主」と云う語が自分勝手に使われているのは、政治が混乱している証拠である。
 では中間の政党では?というとこれがない。

 圧倒的多数で民主党が政権を取る可能性はあまりないようだが、そうなると「どこと」組むかが焦点になる。政界再編がなければ、既成政党ということになるが、では中間的「既成政党」の現状は?というといかにも弱体である。

 そこで今、時の人となって各地を“遊説”して人気が高い、田母神氏を担ごうとする勢力もあるという。田母神ファンが、「田母神新党」などという名刺を作って応援していることは知っているが、勝手連?ならばいざ知らず、既成政党が利用しようとしているというのであれば冗談じゃない。
「制服組」を票集めに利用しようという魂胆が浅ましい!と私は即座に反論。田母神氏は、あくまでもこの国の「安全保障問題」に警鐘を鳴らし、国民に「塀の中自衛隊」が如何に健全かをPRしてもらいたい、と言い、その根拠に「栗栖陸将」問題を挙げた。金丸長官に首を切られた栗栖陸将は、当時の民社党から擁立されて立候補したが落選、結局「使い捨て○○」同様であった。
 仮に今回、田母神氏が当選しても、現状では「口封じ」されるのが関の山、それより国家の未来に不安と関心を持つ人々に、全国行脚して説法するほうがよほど国のためになる、というのが私の持論だが、田母神氏も同意してくれるのではないか?

 帰り道、国分寺駅ビルで開催された田母神氏の講演会を覗いたが、会場受付前は行列で混雑、定員200名のところ、100名近くが溢れたため、整理券保持者が優先、他は立見席と係りが整理中だった。いやはや、各地で彼の話は大好評だとは知っていたが、実際「目撃」すると予想以上、これじゃ「選挙」に利用しようという輩が出るのも頷ける。


 ところで、国会ではまたまた「小泉首相時代、郵政民営化」に賛成していなかった、という総理発言でもめていて、民主党は鬼のクビでも取ったように追及する構えだそうだが、現職大臣で、当時反対していた方も多かったのではないか?
それとも麻生氏は総理だから特別だというのだろうか?
 村山談話も、「戦後50年国会決議」が、参院で採択される見込みがなくなったため、村山氏は急遽談話を出すことを考え、時の外務省高官数名がこれを作成し、唐突に閣議決定に持ち込んだ代物だが、当時、内容も確認せずに判を押した大臣達も多かったはずだ。
 首相となった村山氏としては、自衛隊合憲等、数々の社会党の基本政策を、母体である社会党内に計ることなく、個人の裁量で変更していたため、社会党内の圧力をかわす目的でこれを作ったといわれている。そんな個人的な「保身談話」を、当時の閣僚達は「確認もせずに判子を押した」というのだから、無責任この上ない話である。
 昨年11月15日付産経新聞に、田母神“事件”で問題になった「村山談話の検証が不可欠」と石川論説委員が書いたが当然である。
 こんな「いい加減な」決定が閣議などで行われているとは、国民は露ほども知らなかったはずだから、今回の「郵政民営化問題」に賛成だったのか反対だったのか等、「検証」すればするほど、政治の世界のいい加減さが浮き彫りになり、ますます国民から信用を失うだけだろう。

 この世に完璧な人間は存在せず、そんな人間が作った法律に完璧なものがないのと同様、施行してみて生じた問題の見直しが必要だという首相の発言は理解できるが、もっと大事なことは、国民の精神を腐らせている「村山談話」の見直し、または廃棄である。メディアもその点を追求したらどうだろう?


 さて「オランダ在住の主婦」様のコメントは考えさせられる。外国から見ると、如何にこの国が「桃源郷?」であるか。いや「浮世離れしているか」、ということである。

 今日は新聞休刊日、おそらく各新聞社の論説委員達は、落ち着いて外国のニュースを整理していることだろう。ゆっくりと世界の動きと国内の動きを比較検討して、この国の将来に誤りなくを期してほしいものである。特に中近東と中央アジアをめぐる情勢について。
 他方、経営者にとっては、経営難から「紙数大幅減」をせざるを得ず、それを読者から如何に理解を得るか頭が痛い時かもれない。紙数を減らせば広告も減るから経営は悪循環になりかねない。
 いっそ、産経に習って「夕刊を廃止」したらどうだろう。紙の節約になり、地球に優しいと喜ばれるかもしれない!
 メディア界はインターネットが主流になりそうだから、いよいよ「戦国時代」に突入か、それとも「共倒れ時代」に入るのか?TV界を含めて生き残るためには、報道の質の向上が求められることになるだろうから、大いに期待している。

蠢く!中国「対日特務工作」マル秘ファイル

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「反日」以前―中国対日工作者たちの回想

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中国対日工作の実態―日本の中枢、政・官・財を篭絡する工作活動の手口

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対日工作の回想

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日本共産党綱領問題文献集〈上〉 (1957年) (青木文庫)

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