軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

やはり・・・民主「防衛大綱先送り」

 昨日は「70年生きてきた」反省をこめて、一日静かに過ごした。
 午後は「事前投票」に家内と出かけたが、投票所はご老人で混雑していた。中には車椅子で来ていた老婦人もいたが、さて、どんな結果になるか・・・


 27日の産経には「閣僚が副大臣を指名」し、政府に100人もの国会議員を投入するという。7面で野中広務氏は「二大政党にしなくていい」として、「なーんにも知らない政治家をお守りする官僚は大変だと思うんですよ」と語り、「100人も送り込んだら大混乱です」と批判している。
「官僚は、悪いのもいるかもしれないが、やはり国家の発展に役立とうと高い志を持つ人たちなのだから、そういう人たちの知識の上で、決断をするのが政治家の仕事だという事を重んじなければなりません」
「無理に二大政党にしなくてもいいと思います。民意の反映を考えると、小沢一郎氏を中心とする細川政権の改革は大失敗でした」

 そして有権者に対して「昔はテレビや週刊誌などなかった。現代は、メディアからの情報が国民を間違った方向へ持っていく危険は多々あります。私だけでも週刊誌や新聞に対して名誉毀損で訴訟して全部勝ってきました。公正な報道を守っていかなければなりません」と締めくくっている。

 大東亜戦争の時もそうだったが、やはり恐るべきはメディアの誘導が、国民を間違った方向に導くことである。あの戦争では、散々国民を騙しておきながら、戦後は「大本営が悪い」「検閲で正しいことがいえなかった」とメディアは逃げたが、さて民主主義の現代では果たしてそんな言い逃れが出来るのか?



 今朝の産経27面には、「女刺客」3人が写真入で出ている。長崎2区は28歳の「元薬害原告団長」、石川2区は33歳の「元議員秘書」、愛媛1区は49歳の「元民放アナ」だそうで、それぞれの区で昔から“強固な地盤”に支えられていた「大物」たちは「窮地」に立っているそうだが、それは大物達が胡坐を書いてきたからで苦戦するのは自業自得だろう。
 野中氏が言ったように、もしこんな若い女性たちがそうなった時には「ナーンにも知らない政治家をお守りする官僚は大変だ」と私も思う。いや、逆に手玉に取りやすいかもしれないが、それじゃ民主党の改革はもくろみはずれだろう。
 岩手でも、長年民主党の“大物”の専属秘書が、その人間性に耐えられなくなってついに「反旗を翻した」そうだから、これまた興味深いが、軍隊で言えば、長崎2区は「師団長に新品中尉」が、石川2区は「大尉」、愛媛1区は「大佐」がつくようなもの、本来「中将」職にこんな若造がついたら、連戦連敗、軍隊では叛乱が起きるだろう!

 小泉改革では「チルドレン」がはしゃぎまくり、そして今度は「女刺客」が走りまわる。いやはや、「くのいち戦法」ならぬ、「くのいち選挙」ときた! 国策よりも女性の競演! 美人コンテストじゃあるまいに日本の政治もずいぶんと軽くなったものだ!
 首相補佐官人事にも奇妙な動きだ出ているから油断できないが、恐れていたようにやはり民主党は「防衛大綱」を先送りするのだという。今まで差別され続けてきた国家防衛問題が、やっと全うな第一歩を踏み出したか、と思ったが、これで更に10年は遅れることだろう。

 この『失われる』10年は致命的だと私は思っている。2020年ごろには、北朝鮮の3代目は核ミサイルを配備するかもしれないし、東シナ海南シナ海には中国の空母が遊弋し、ASEAN朝鮮半島は大陸に気兼ねし始めるだろう。大陸内部でそれを阻害するような事件でも起きないかぎり、この情勢は変わるまい。

5面の「遊説語録」には、鳩山代表は「私たちは自民党を批判するために民主党を作ったんじゃない。自民党にもっとしっかりしてもらい、2大政党の一翼を担ってもらえるような政党政治を作りたいから民主党を作った。自民党にもちゃんとしてもらいたい」と言い、岡田幹事長は「あとから振り返って、子供や孫達に『あの時に日本人は決断した。だから今の良い日本があるんだよ』。そう胸を張って言えるように、一人一人、大きな波を起こして欲しい」と言ったとある。
その頃「日本人の子供や孫」がどれだけいることやら・・・。『あのときに日本人は馬鹿な決断をした。だからいい生活が楽しめるんだよ』と流入してきた『諸外国人たちの子孫』が、『胸を張って』空きマンションを占拠するのではないか?
70年生きてきた私にはさほど影響ないだろうが、これから2020年を生き抜かねばならない日本の青年達には気の毒なことにならねばいいが、と老婆心ながら思っている。

 とまれ、昭和34年に志を抱いて小原台(防大)に入校し、38年間国防の一端を担った者として、どんどん後退していく『防衛力整備』に脱力感を禁じえないし、現役諸君の役に立たなかったOBの一人として申し訳ない気持ちでいっぱいである。
 70年も生きてくれば「果たして私の人生はこれでよかったのだろうか?」と誰でも虚しくなるものであるらしい。

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