軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

安倍首相の靖国参拝を評価する

26日早朝、家内と共に我が家の年末恒例の墓参り、神社での大祓を受けるため東北道を北上していた時、ラジオが首相の靖国参拝を伝えた。実にいい日を選んだものだと感心した。
この日は反日の首謀である支那は、毛沢東生誕120周年式典で身動きが取れない。いや、式典ではなく「反乱防止」のためだ。
夜、宿でTVや新聞を見ると、案の定「中韓が反発」と識者たちが解説してシナや朝鮮を扇動していた。一体彼らはどこの国の報道機関なのか!
靖国と“従軍”慰安婦問題の根幹には、このような「反日メディア」が蠢いているのであり、それを突き動かしているのがシナなのだ。「敵は本能寺」なのである。
尤も彼ら反日メディアは、事件事故がなければ食っていけない会社だから、世に事もなく、わが国が周辺諸国と仲良くしていれば記事にならず倒産する惧れがある。
だから意図的に問題を作り出して騒ぎを大きくしているのだろう。

≪安倍首相・靖国参拝=産経から≫
沖縄の“闘争”がその代表格で、知事の普天間承認に反対する“勢力”はたったの10人そこそこなのに、いかにも県民の大多数が行動しているかのように書き、画像を取る。つまり彼らは儲けるための【虚報】を垂れ流しているのだ。


そんな中で情けなかったのは、オバマ大統領が「日本は大切な同盟国だが、日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動をとったことに米国政府は失望している」と批判声明を発表した(読売)ことだろう。
真実はわからないが、ケネディ大使が主導した…という報道もある。言えることは米国も日本も“民主党”政権は頼りにならないことの証明だろう。
「米国は大切な同盟国だが、米国大統領が世界中の国々との緊張を悪化させるような行動をとり、シリア情勢で見せたような弱腰な態度をとることに同盟国は失望している」ことを忘れないで欲しいと思う。
こんな内政干渉もどきの声明を発表していると、世界中の親米諸国は嫌気がさして去りゆき、真の友人を失うことになると警告しておく。どうも米・民主党政権の対アジア外交には、伝統的なおぼつかなさと、頼りなさを禁じえない。アジアがわかっていないのだろう。


安倍首相の靖国参拝を批判するなら、今後は訪米した日本国首相はアーリントン墓地に参拝する必要はないということになる。外交はお互い様だからだ。
これについては次の古森記者のレポートを読むと、米国の言い分は、いかにご都合主義かということがわかるというものだ。


【あめりかノート】靖国参拝 オバマ政権の偽善 ワシントン駐在客員特派員・古森義久

≪米国のオバマ政権は安倍晋三首相の靖国神社参拝に対し「失望」を表明した。その背後には靖国に祭られた霊の中に米国を敵として戦い、戦後に戦犯と断じられた人たちがいるからという理由づけもあることは明白である。
 だが米国の首都のワシントン国立大聖堂にもアメリカ合衆国を敵として戦い、戦後に戦犯扱いされた将軍たちが祭られている事実が新たな注視を集めたことは皮肉だといえる。オバマ政権の、自国と日本に適用する価値基準が明らかに背反しているからだ。

 首都中心部にそびえる大聖堂はキリスト教のあらゆる宗派の礼拝や追悼の国家的な場となってきた。多数の大統領の国葬や歴史上の人物の式典が催され、無数の米国民が参拝してきた。

 大聖堂のネーブ(身廊)と呼ばれる中央の礼拝堂の祭壇わきには南北戦争アメリカ合衆国に反旗を翻し、奴隷制を守るために戦った南部連合軍の最高司令官のロバート・E・リーとその右腕のストーンウォール・ジャクソンという2人の将軍の霊をたたえる碑文と生前の活動を描く多色のステンドグラスが存在する。その慰霊表示は礼拝堂の壁面全体でも、よく目立つ巨大な一角を占めてきた。

 その事実が話題になることはこれまで少なかったが、12月11日、大聖堂で南アフリカの大統領だったネルソン・マンデラ氏の追悼式が催されたのを機に議論を生んだ。

 ワシントン・ポストの首都圏コラムニストのジョン・ケリー氏が「なぜリーとジャクソンが大聖堂で栄誉を受けるのか」と題する記事で疑問を提起したのだ。「人種平等のために戦ったマンデラ氏を悼む場に人種平等阻止のため戦った2人が堂々と祭られていることに驚いた」との指摘だった。

 バージニア州ランドルフメーコン大学のエビー・テロノ歴史学教授も「首都の大聖堂にこの首都自体を破壊しようとした将軍たちの慰霊表示があることは矛盾」との見解を述べた。

 だが両将軍の大聖堂への祭祀(さいし)は1953年と歴史は古い。南部連合の子孫の女性団体が20年がかりで訴え、実現させた。その結果はリー将軍らの「高貴な信念の豪胆なキリスト教戦士」という碑文での聖人化であり、戦場での勇猛な活躍ぶりのガラス画化だった。

 こうした疑問に対し大聖堂の広報官は「南軍将軍の慰霊表示も米国の歴史のキリスト教の視点からの紹介であり、歴史にはよい部分も悪い部分もある」として公式の反対はないと言明した。死者の霊は生前の行動によって責められることはないとの見解だった。

 だからこそこの大聖堂にオバマ大統領も閣僚たちも頻繁に参拝するのだろう。だが、その政権は靖国に対しては問われる前に日本の首相の参拝への「失望」を喧伝(けんでん)するのだ。ブッシュ前政権が当時の小泉純一郎首相の靖国参拝を認め、むしろ中国の圧力に屈するなという意向を示したのとは対照的である。

 日本の首相は頻繁に靖国を参拝すべきだというジョージタウン大学のケビン・ドーク教授は「オバマ政権の靖国への態度は大聖堂の現実からみると明らかに偽善的だ」と論評するのだった≫


今回の発言もそういう点では確かに“偽善的だ”というべきだろう。国同士の信頼関係を、そんな“偽善的な”指導者の一言で左右されてはたまらない。


ただ、本当の問題点は、そんな他国の動きに一喜一憂して虚報をたれ流す日本の報道関係者の姿勢である。
敵は本能寺にあり」だとつくづく思う。
沖縄問題や、オスプレイ、騒音問題などでは口々に「反米」を唱え、一部の反戦団体を支持するかのごとき姿勢を示すくせに、事「憲法」と「靖国事案」には、同盟国である米国を利用して、反日アジア諸国と同様な記事に仕立て上げる。これこそ支那が望む「日米離反策」なのだが、意識しているか否かは別にしてこれに協力して自国首相の足を引こうとするその姿勢は卑怯である。


そんなことよりも、万一軍事紛争が起きた時、大統領権限で直ちに行動することが同盟国軍の存在価値だったものを、シリア情勢で同盟国・英国が逃げ出すや落としどころを失ってしまい、何と、議会に諮問しようとする愚を犯し、その結果宿敵ロシアのプーチン大統領に救ってもらったオバマ大統領の頼りなさの方を指摘するのが同盟国の報道人の使命じゃないのか?

「公約の”イエス・ユウ・キャンはどうした? ノー・アイ・キャントじゃないか!」と言ってみたらどうだ。
シナが強がりを言えば支那にべったり記事を書き、米国が批判するとこれまたべったり記事を書く、あくまでも自国を貶める主張だけで、日本人としての愛国心のかけらも感じられない“鵺(ヌエ)”のような報道姿勢じゃ、そのうち読まれなくなるだろう。

その虚報の例だが、今朝の産経はトップで「金正恩」第1書記が、軍や秘密警察の幹部に対して「中国に幻想を持つな」「有事には中国を敵とみなせ」とする思想教育を行っていたと報じた。
今まで日本の新聞は、ソ連とシナは強固な一枚岩だと宣伝してきたように、シナと北朝鮮も友好関係にあると強調してきた。
日中安保対話の席でも、金正日に対する中国側の反応は冷たく、北とは“敵対関係”にあることは十分察せられたが、そんな報道をしたところは寡聞にして聞かない。
北の核ミサイルが怖いのは、本当は支那なのであって、米国にとって北のオモチャなんぞさほどでもないのだ。
こんな国際軍事情勢を見抜けない記者が書く記事など、百害あって一利なしだろう。
大東亜戦争時の記事を読み返してみるがよい。


今回の北朝鮮の「張成沢粛清」は、中国と袂を分かつ決意だとみて差し支えあるまい。
金正恩第1書記は、≪「中国の援助で進む中朝国境にかかる橋の建設」は、「有事の際、中国軍が速やかに平壌に進行するためのものだ」との認識の下、「有事には中国を敵とみなせ」と言った内容が繰り返し叩き込まれ、張氏など「中国と通じた」勢力に対する内偵も続けられたという≫という内容にも注目すべきである。

シナが日本海に進出しようと企んでいた戦略が、これでどう動くか注目しておく必要がある。シナの韓国包囲網が崩れるのは、少し残念??だが…


さて、新年の世界情勢は、世界中の富を独占し、自国周辺の小国を奴隷化しつつある支那に巣食う貉どもに天誅が下るだろう事を期待したい。
安倍首相は、恐れることなく信念を貫いてほしい。来年の8月15日の大東亜戦争停戦記念日に再度参拝して、今次大戦で散った250万余の英霊に、哀悼の誠をささげてほしい。今上陛下が胸を痛めておられるのが、散華した股肱の臣たちがいまだにいわれなき屈辱を浴びせられていることであり、彼らを労えない苦しさである。安倍首相の使命はご親拝の道を開くことである。
先の大戦では“無関係”な存在だった中国共産党政権や、日本国の一員だった韓国などから英霊方が罵詈雑言を浴びせられてきた悪弊を断ち切らねばならない。
怒り心頭だった多くの英霊が、きっと守護してくれると私は確信している。


その前にそれを占う東京都知事選が行われる。衆愚政治に陥って久しい我が国の“民主的選挙”の落とし穴は、投票率有権者の半分程度であることで、その欠陥は先の民主党政権が成立したことで証明されている。
危うくヒットラー政権になるところだったが、気が付いた国民は間一髪難を逃れた。
年明け早々から都知事候補が次々に名を上げることだろうが、慎重に選ばないと、東京都から再び危機的状態に陥りかねない。
都民の選択眼に期待したいが、今日の産経19面に、驚くべき記事があったので紹介しよう。弁護士出身のU氏が≪安倍政権の暴走をストップさせて東京から国政を変えよう、お年寄りも子供も安心して暮らせる希望の街東京をつくろう、今度こそリベンジ『倍返し』だ」と立候補を表明したというのである。
お年寄りの一人として迷惑な話だが、驚いたのはその後ろの記者とのやり取り内容である。
≪市民団体が中心になった選挙では、できるだけ早く立候補を表明した方がいいと思った≫はいいとしても、「前回との違いは?」と聞かれてこう答えている。
≪安倍政権への批判が広がり、市民運動に支えられた選挙をやる環境ができている。猪瀬氏は434万票を取ったが、一方で5千万円を受領した。そういう汚い政治家を選んだことについて、都民は考えてほしい≫というのだ。
前回、5千万円を受領したことを知らなかった私は、彼に投票したが、U氏に言わせると「そういう汚い政治家を選んだ都民は、反省して自分に入れよ」と言いたのか?
上から目線とはよく言われる言葉だが、前回猪瀬氏に投票した私はじめ有権者は“馬鹿だった”と言われている様で気分が悪い。
ならば3年前の総選挙で民主党というゲバ学生集団に投票した有権者はいったいなんだったのか? U氏の見解をうかがいたいものだ。
これだから投票したくなくなるのであって、投票率が上がらない理由がよくわかった。
私もU氏から指図されずとも二度と失敗を繰り返すまいと思っている。ただし、あなたに一票入れる気は毛頭ないとも付け加えておきたい。
世界も国内も、政治家には小粒が多くなったなあ〜とうら悲しくなった。


届いた本のPR
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≪最後のゼロファイター:本田稔・元海軍少尉=井上和彦著:双葉社¥1300+税≫
おなじみ、井上君の精密な取材に基づく記録である。ラバウルの死闘を生き延びた本田少尉の貴重な体験談。航続力が長大だったゼロ戦の泣き所は、往復7時間以上もの洋上飛行を継続するという、操縦者にとって過酷な戦いを強いられたことだろう。連合艦隊は、今でいう“ブラック企業”ともいうべき存在だったことがよくわかる。


≪日本人の道徳力=黄文雄:扶桑社¥1300+税≫
これまたおなじみの黄文雄氏の著である。道徳観が根本的に異なっている支那と日本の立場がよくわかる。こんな国におびえる日本人がいるとすれば、それは自身がそれ以下の存在だからだといえるだろう。日本人よ、もっと誇りと自信を持て”と台湾出身の著者は呼び掛ける。


在特会とは「在日特権を許さない市民の会」の略称です!=桜井誠:インタビュー西村幸祐青林堂¥1500+税≫
今話題のヘイトスピーチ問題を、ジャーナリストの西村幸祐氏との対談の中で御当人が詳しく解説している。“在日特権”とは、終戦後のどさくさまぎれに、韓国の強要をやむを得ず受け入れた日本政府の間違いの結果だと私は認識しているが、未だにそれが続いているどころか増殖を続けているというのは大問題だろう。ご一読あれ!


≪沖縄の絆:太田實と落合駿=三根明日香著:かや書房¥1800+税≫
防大同期の落合駿元海将補と、父・太田實中将の間柄を多くの仲間に取材して描いた記録。著者の三根女史は、1963年生まれの国家公務員歴27年の主婦?で、大阪大学文学部卒、カナダ・クイーンズ大学留学(国際関係論、文化人類学社会学専攻)の新人、かや書房の良いところは防衛相、自衛隊員の中の筆力ある人物の著書を地道に出版するところだろう。今や軍事問題書出版社の一つだが、零細企業?であるためいささか価格が高めのところが弱点か。しかし内容は、落合君の活動が浮き彫りになってることもあってなかなか充実している。さらに元外交官の宮家邦彦氏(現キャノングローバル戦略研究所研究主幹)が解説を担当している点も独特だろう。

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