軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

歴史戦

産経が連載していた「歴史戦」第1部が終わった。南京攻略戦の指揮を執った松井石根大将が、「虐殺は終戦後、米軍放送で知った」と語っているように、すべては戦後の捏造物語である。
敗戦直後は、連合軍側の支配下にあるのだから反論できなかったにしても、少なくとも主権を回復した後、直ちに反論すべきであった。
しかしわが政府、特に外交当局は、開戦直前のワシントン大使館のとんでもない失策をはじめ、一切の反論、つまり負けたりといえども「主張すべき正義」を語らず、東條元首相以下松井大将も含めて「人身御供」に差し出し、一切の名誉回復をしなかった。勿論[戦犯ではなく殉難者]との国会決議はなされたが…
個人的な感想に過ぎないが、私のような“軍国少年”は、今回の歴史戦のような内容ははるか以前から知っていた。何を今更…の感がぬぐえないのはそのせいである。

歴史学者などと称する“有識者”もどきが、「30万人は無理だとしても2〜3万はあっただろう」などと訳知り顔に語るのを見て、同じ日本人なのに何と軍人を侮辱するいい加減な奴らか!と腹が立ったことを思い出す。

大体、シナが主張するように、当時の日本軍人が、まるで蒋介石軍のように手当たり次第に一般市民に暴虐の限りを尽くしたのが事実だとすれば、なぜ平気でその“犯罪集団”が住んでいた日本国土に、買い物や観光に大挙して押しかけてくるのか、不思議じゃないか?

どうか若き青年たちに、21世紀の日本を正常に戻す努力をしてほしいと思う。

学校で教えられなかった…などというのは言い訳に過ぎない。史料はいくらでも書店に溢れている。


さて、私の戦闘機のりとしての集大成である「実録・戦闘機パイロットという人生」が出版の運びになった。

私が講演会で用いている現役時代の写真が多量にちりばめられた本になって、本人が一番感動している。当時の私は若かったな〜と。
今は見る影もないが…


これで、雫石事件という冤罪に苦しみ、報われることなく逝ってしまった隈君と、彼とともに編隊を組んで、最後まで戦いながら、同じく癌で逝ってしまった菅君の名誉回復を意図した「自衛隊の“犯罪”-雫石事件の真相」も出版したし、同じくコックピットで艦艇攻撃のたびに感じていた≪特攻隊員の気持ち≫をまとめた「お国のために=特攻隊の英霊に深謝す」も出版できた。

取り上げていただいた青林堂の社長に感謝するが、これからは≪一日本人≫として体験した数々の経験の中で感じた「自明の理」を疑ってみたいと思っている。前述した南京大虐殺事件もそうだが、学校教育などで“平然と”ウソが教えられているのじゃないか?と感じたのである。

特亜諸国の歴史は「政権を奪取した」ものが、正史として書き国民を指導しているのは常識だが、わが国でもその傾向がないのか?というのが次のテーマである。


その最たるものが「明治維新」であり、戊辰戦争の影響はいまだに拭い去られてはいない気がするのである。

大東亜戦争も実はその延長線上にあったのかもしれない、といま気が付き始めている。

戦闘機のりがまとめるのだから、時間も足りないし、内容もとてもレベルに達しはしないと思う。ただ、なんとなくそんな気がしていて「軍事評論」よりも未知の世界である「宇宙評論」あるいはまとまりのない「歴史上の自明の理の追求」になるのかもしれない。今構想中であるが…


ところで出版に関する最後の整理で、落ち着いて記事の更新ができなかったが、シナ大陸ではいよいよ崩壊の序曲が奏でられている。

シリア情勢とウクライナ情勢でメディアは大忙しだが、それよりも危険なのはシナ大陸だろう。

大昔、北京五輪に浮かれて大陸へ大陸へと進出していった我が国の企業に「やがて満州引き挙げになる」と警告していたはずだが、どんどん引き上げが始まっているようだ。

どのくらいの損失が出たのかは、株主総会で公になるのだろうが、軍事戦力抜きの商売戦略のもろさを今頃身に染みているに違いない。欲に目がくらんだ末の敗北だろう…


シナに進出して安い労働力でひと稼ぎしようとしたに違いないが、その結果、シナ人(特に党員と役人たち)を大富豪に成長させ、あげくのはてに軍事力増強によって、自国に危険が増す結果を招いた。
昔だったら、利敵行為、国家転覆罪でかかわった商売人らは刑務所入りなのだろうが、「士農工商」が「商農工士」に変貌し、天皇を頂く商人国家に成り下がってしまっている現在、誰も絞首刑にはならないだろう。


しかし、シナの人民(労働者)に「賃上げ要求」することを教え、デモとストライキを教えたことは評価していいのじゃなかろうか?
共産党が一番苦労しているのが「人民のデモ」だから…


信じられないほどの巨額の資金が流入した結果、その役職にある者は散々富の独占に走り栄華を誇ったようだが、「驕る平家は久しからず」のたとえ通り次々に始末され始めている。
うまくいくと共産党政権の崩壊につながるから、13億のシナ人民にとっては感謝すべき事態が到来する可能性が出てきた。


大紀元日本(2月12日)はこう報じている。

≪失脚した元最高指導部メンバー周永康氏と深いつながりを持つとされる四川省の富豪・劉漢死刑囚の死刑が9日に執行された。習近平政権の汚職撲滅運動で初の死刑執行になった。

中国国内報道によると、同日に弟の劉維死刑囚と部下3人も死刑執行された。四川最大民間企業の漢竜集団を率いた劉漢は昨年5月、殺人と闇組織結成の罪で死刑判決を受けた。逮捕前の中国国内長者番付では148位に上るほどの富豪だった。

劉元死刑囚は、失脚した元四川省トップ周永康氏の腹心だったことで知られる。また周氏の長男・周濱氏とはビジネス関係にあり、四川省雲南省での不法開発や汚職など周一族の力を借りて財力を広めたとされている。

劉元死刑囚が会長を務めた漢龍集団は30社を超える企業を傘下に置く四川有数の企業。業務は金融・証券・不動産・鉱業など多岐にわたり、アメリカやオーストラリアにも進出し、総資産額は400億元(約6680億円相当)にも上る。

国営新華通信社は、2009年までの十数年間、劉元死刑囚の闇組織は30数件の刑事罪を犯し、9人を殺害したと報じた。

劉の裁判では周一族との関係は取り上げられていないが、中国政府系メディアは両者の「黒い関係」をたびたび報道してきた。「劉の転落は、後ろ盾である周永康氏が権力闘争で敗れた結果である」という見方が多数を占める≫

しかしその予兆はすでに昨年出ていた。大紀元米国本部専属コラムニストの趙迩珺氏は「中国共産党の滅亡危機 執政は国民が決めるべき」という一文を昨年末16日に書いていたのである。


≪【大紀元日本12月16日】中国政府は6日早朝、江沢民派のメンバーで前中央政治局常務委員、前中央政法委トップの周永康に対する党籍剥奪、司法機関への身柄移行の処分、逮捕の決定を公表した。その6項目の容疑には、「党と国家の機密を漏えい」が含まれる。

10日、中国共産党の機関紙「人民日報」は「周永康の行為は叛徒同然」と題する記事を出した。叛徒として処刑された5人の共産党高官の名を挙げ、周の「党と国家機密漏えい」行為はこれらの叛徒と「なんらかの違いがない」と評した。

周逮捕後、内外は今後の判決に注目しており、各種の見方が交差する中、「執行猶予付きの死刑または死刑」という認識が大筋である。こうした状況下での政府系メディアの上記報道は、「周永康には死刑しかない」というメッセージを発信していると思われる。

周は政界引退までに、最高指導部である中央政治局常務委員の座に上り詰めた。通常、このポストの高官が取り調べを受ける可能性はあまりない。周の逮捕は、中国共産党政権が非常事態に直面しているという現実を露呈した。すなわち、党は崩壊の危機に瀕している。

その危機は2つの面から現れている。▽共産党に対する国民批判が高まり、民心を完全に喪失した。 ▽指導部内部の大分裂により、徐々に総崩れに向かっている。

「民心を完全に喪失」のもっとも有力の兆候は、拡大している脱党ブーム。2004年11月18日の「九評共産党」の発表を受け、世間の情勢が大きく変わった。「天が中共を滅亡する」はこの時代のキャッチフレーズとなり、国民は相次ぎ、共産党とその関連組織(青年団、少先隊)からの脱退を声明している。2014年12月11日の大紀元時報の「脱党サイト」の統計によれば、その人数は1.86億人に達した。

中国共産党政権は発足の日から、その内部分裂及び足の引っ張り合いは一時も止んだことがない。ただ、今回の違いは、胡錦濤江沢民の戦いにしても、習近平江沢民の闘争にしても、異様に熾烈である。江沢民は3回ほど胡錦濤暗殺を仕掛け、周永康薄熙来習近平の失脚を計画した。
周は、2012年の「3.19政変」(訳者注:同年3月19日夜、武装部隊が最高指導部所在地・中南海を包囲したとされる政変未遂事件)と、2013年の北戴河会議の前後に2回ほど習近平暗殺を仕掛けた。指導部は、「胡・習連盟」と「江沢民派」という2つの相容れない敵対陣営に分裂した。

中国共産党の数えきれない罪状と江沢民派の重大な罪悪に、神様と人間はともに怒り心頭に達している。「善悪には必ず報いがある」という天の理が働き始めている。中国共産党は近いうちに歴史に淘汰され、江沢民派の罪も間もなく追及される。

国民の中国共産党離れと、指導部の内部分裂は相乗効果を生み出している。恐怖が日々強まっている江沢民派は、生き残るためますますヒステリックに陥っている。それにより、指導部内部の分裂がさらに進化し、より公に晒される。その結果、一段と共産党の本質を見極めた国民の共産党離れが加速する。この現状は最終的に共産党を滅亡に導く。

日々の脱党平均人数で計算すると、2015年4月には2億人の大台を超える。その時になれば、脱党ブームの政治的効果が表れてくるかもしれない。中国の政権統治者たちは歴史的な選択に直面するであろう。すなわち、国民サイドに立ち共産党に見切りを突き付けるのか、それとも引き続き共産党と一体で国民に見捨てられるのか。

引き続き民心を取り戻すとともに、「江派と一線を画す」という姿勢を明確にするため、政権の統治者たちは周永康に死刑を下すはずである。それはもはや、共産党のためではなく、完全に自分たちのためである。共産党に賭ける価値がすでにないからだ。

中国国内で将来、大規模な国民民主運動が起きた場合、そのスローガンは「共産党を打倒、江沢民を裁判に」である可能性は高い。

中国共産党の仮面が徐々に剥がされるにつれて、統治者たちは、執政する合法的な理由を挙げなければならない。「党が滅亡すれば、民が強くなる」。国民の力は空前に強くなるはず。時がくれば、だれが執政するのか。共産党にも江沢民にも決定権がない。国民が決めることだ≫

そしてついに軍の上級幹部に自殺?が相次いでいる。
2月11日、香港の『明報』は、中国の空域管制の国家空管委弁公室副主任の劉子栄が飛び降り自殺を図っていたことが分かったと報じた。
中国空軍の空域司令官が自殺していたというのである。何故か文革時代におきた、「林彪事件」を思い出す。


以前このブログに書いたはずだが、2014年7月14日の午后から夕方にかけて上海と北京の空域が数時間にわたって「管制不能」という名目の下、数百機が空港に待機を余儀なくされ、各国の航空会社が多大の被害を蒙った事件があった。

この当時、劉子栄は総参謀部作戦部空管局長を兼任しており、空域管制上で、突如飛行禁止が通達され、大物の逃亡劇かという謎の事件が発生したことの責任を問われていたのだという。
丁度、周永康の逮捕、拘束が噂されていた時期と重なっていたから、要人の国外逃亡未遂事件がおきたとか、風聞が乱れ飛んだので、私は「林彪事件」の再来か?と書いたはずだ。
この時の空白は「軍事演習だった」などと政府が発表したがシナでは誰も信じていなかった。


愈々、周永康の外堀は埋まった。次は江沢民が最後の賭けにどう出てくるか?だが、軍の高官らが汚職容疑で失脚し、自殺が続いているそんな状況で、まっとうな軍事作戦が遂行できるとは到底思えない。
歴史戦に勝利するには、まず人間性に欠けた中国共産党政権を倒す必要がある。政権が倒れれば、人民は、イデオロギー抜きで自由な行動を開始する。

札束を抱えて安全で豊かな国である我が国に「観光」に来るのがそれを証明しているではないか。士魂を失った日本人は、モミ手して彼らを迎えているが、そういつまでも続くまい。真の日本人ならば、彼らの風下に服することをよしとしなくなるだろう。

しばし恥さらしが続くだろうが、そのうちに悔しい思いに駆られる商人も出てこよう。すべては時間が解決する。

しかし、国家防衛の任に就く後輩諸君よ、戦争は敵の裏をかくことにある。決して油断メサルナ!!

戦闘機パイロットという人生

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自衛隊の「犯罪」-雫石事件の真相!

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