軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

東北っていいな〜

18日から3日間、福島の墓参りと石巻の神社参拝に行ってきた。
東北南部は梅雨入り宣言されたので、全行程雨を覚悟していたが、那須高原付近から雨になったものの、福島は霧雨。そこでお花だけを捧げることにして、線香とお茶、水は省略したのだが、枯れ草を整理していると雨がやみ、不思議に明るくなってきた。無事に参拝を終え、少し離れた、祖父母が祭られている別の寺に向かったが、雨は上がっていたから、線香とお茶を省略したことをお詫びした!

そのまま仙台奥地のいつもの宿に向かいゆっくり休養。


翌日は何と!青空が広がる好天になった。昔は「空飛ぶテルテル坊主!」と言われたが、今や「地上を走るテルテル坊主か?」


石巻の神社に参拝したのだが、途中に広大な仮設住宅街がある。年々空きが出て静かになっていくのは当然だとしても、まだまだ行き先の当てがない、特にご老人方が住んでいる。
何ともお気の毒だが、敷地内はしっかり整理されていて、スラム化していないところがいかにも日本人らしい。

石巻市外の仮設住宅街≫



神社には宮司さんらが待っていてくれて、しっかりと御祓いをしてくれた。かなり穢れていたに違いない!

約2時間ほど、御神前でいろいろなお話を伺ったが、3・11以後の地球の核の変動の大きさを思い知った。収まる?迄にはまだまだ期間がかかるようだ…


不思議な現象も聞かされた。これは“吉兆”だったので、何となく気持ちが明るくなった。
これからの世界の動きの先には、吉と出るか凶と出るか? しかし一にそれは人間一人ひとりの心の持ちようにかかっている。ギリシャの様じゃ当然“天罰”が下って潰れるだろう…と思った。
しかし国も国だが、多額の金を貸した組織や国の当時の責任者は誰だったのか? どうでもいいが慈善感覚ではなく、己の利を優先させた結果じゃないか? まず金ありきの世界だから…


市内に戻り基地司令時代にお世話になった先生の仏前にお花を!ということになり、花屋で花束を作ってくれているご主人に「3・11では此の辺はどうでしたか?」と何気なく聞いた。
するとご主人は「この辺は水が上がったくらいですが、私の家は港側にあったので、もろに津波を浴びて、半日私は流されていました」という。
「家族6人は無事でしたが、親族12名は全滅、未だに6人は出てきません」というから、思わずお悔やみを言った。
その後、当時の貴重な写真集を見せていただいたが、生々しくで見ていられなかった。


未だに家を建てることが出来ないのは、「計画が進まないことと、建設業者が東京五輪に集中して人手不足だからで、腹が立っても仕方がない」という。
「土地でも、津波の被害を受けた者と、そうでない者との間には大きな落差がある。私が助けられたのは外国から来たボランティアの若い人たちで、本当に嬉しかった」と言って机と壁を指した。
そこには何枚もの風呂敷程度の布に、アルファベットの寄せ書きがあり、中には彼ら彼女らの写真も貼り付けてあった。


ある方は、「迷い霊が多くて、取りつかれてうつ病などにかかるものが出ている。医学的には証明できない症状だから、病院では治らない」というのだが、興味半分に聞くものではない、と現地の方々の苦労を改めて認識した。


通過した東松島市内は復興していたが、交通量が少なかったのはメイン道路が三陸道に移ったからだろう。
現役時代に基地がお世話になったお医者さんの仏前にお花をささげ、夫人と昔話を楽しみ、一気に福島の温泉宿に向かった。

翌日は曇天だったが、いつも立ち寄る峠の茶屋につくと、82歳のおばあさんが喜んでくれた。そこでいつもの山の生活話を楽しむのだが、今年は熊と猿の話で大盛り上がり。

≪いつも立ち寄る峠の茶屋≫

そこで今日は「日本昔話?」的な物語を二つご紹介しよう。
●最近はクマの出没が増えたという話
 宿でもマカナイさんから聞いたのだが、福島市街地にもクマが出没して、車にはねられたり民家が襲われたりするらしいが、茶屋は熊の生息地の中?にあるからか、いつもそばに熊がいると何事もない様子。おばあさんは木の上に小熊が寝ていたり、物置小屋に親がいたりと、油断も隙もないと“大笑い”する。

とりわけ面白かったのが、近所の養魚場を営む友人の話で、鍵をかけないで寝ていたら、深夜に熊が入ってきて大騒ぎ、警察に電話したら、翌日市から捕獲部隊?が出動してきて、ドラム缶式の罠を2個設置して帰った。
翌日見ると、罠には2匹入っていたという。

≪あそこの物置に熊がいてさ〜:おばあさんが解説中≫

≪物置の裏手はこれだから、熊がいてもおかしくない・・・≫


熊は丸い桶状のものを好むようで、近所の主婦がプラスティック製の頑丈な山菜運搬用の樽をゴミ入れにしていたところ、熊が首を突っ込んで抜けなくてもがいていたという。ところが隙を見て、熊は樽をかぶったまま森の中に逃げ出してしまった。
おばあさんは言う。「目が見えね〜のに森の中どうして走ったのかね〜」
逃げていく熊の姿を想像すると、実におかしくて漫画になりそう!
お嫁さんは「その“ゴミ入れ”は、ずいぶん離れた森の中で見つかったから、道間違えずに良く森の中を走ったものだ」と感心しきりだった…。


●猿がかぼちゃを盗んだ話
茶屋には、いろいろな土地の野菜類が置いてある。あるとき店内で店番をしていたお嫁さんが後ろに人の気配を感じて振り向くと、かぼちゃを抱えてじっと見ている猿と互いに目が合ってしまった。
すると猿はカボチャを抱えたまま一目散に店の外に飛び出した。明らかに人間社会では≪窃盗罪≫が適用されるから、お嫁さんが追いかけると、店の前の自動車道を横切る時猿はかぼちゃを落としてしまった。
道路の向こう側の側溝に落ちたかぼちゃを拾って振り返ると、猿が残念そうにこっちを見ている。
そのまま店に入ると、猿は側溝まで戻ってきて、カボチャがないことを確認してすごすごとやぶの中に戻って行ったそうな。
猿はカボチャが大好物、この辺りには50匹以上が住んでいるが、先の集落近辺には100匹以上が群れを成しているという。

≪これが猿が持ち逃げしようとしたものと同じカボチャ≫

時々道路わきのガードレール上に座って、通り過ぎる車を見ているから、お客さんが仰天するらしい。置物かと思って…


ここでも2時間ほどお話を聞き帰路についたが、熊との対決談や、いろいろな薬草類を教えてくれたEさん宅前を偶然に通過したので立ち寄った。
何と、Eさんもたまたま在宅で「コーヒー入れるから上がれ」ということになり、ここでも1時間以上も生々しい森の生活物語を聞く羽目になった。

こうして充実した“取材旅行?”を終えて帰京したのだが、なんだか気持ちが明るく、楽しくなった。
Eさんが畑から直接「ラディッシュとカブ」を抜いて袋に詰めてくださった土産をもらって。産地直送とはまさにこのこと!無農薬だったから大きなアリ達も一緒に我が家までついてきてしまった。

下界では、ギリシャのデフォルト、メディアの言論統制?発言自民党議員問題、新幹線内での焼身自殺話など、次元の低い気が滅入る話ばかりで、今度は石巻市ではなく、首都圏にうつ病が蔓延するのじゃないか? いや既になっているのだが、本人らが気が付いていないだけかもしれない〜などと思った。

年に2度、東北地方にお墓参りと神社のお礼参りをすることが、こんなに精神状態を改善してくれるものか、と改めてご先祖様に感謝した次第。

間違いなく国際軍事関係や政治問題にかかわると、人間性が失われていく気がしてならない…。これからはもっと大きな宇宙次元の話を取材したい・・・・

今日は「日本昔話」的な「東北物語」のご紹介まで。

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