軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

幸せな国“日本!”

凶悪な殺人事件や、とんでもない交通事故は多発しているが、総体的にみて我が国ほど“幸せな国”は世界中にないのではないか?
よほどのことでもない限り、食うには困らないし寝る場所にも困らない。
近所にたむろする野良ネコでさえ、健康で毛並みも良い!
一部のカモや、野良猫などは“人間”という獣の手にかかって、矢を撃ち込まれたり、首を斬られてさらし者になっているようだが、少年Aのような獣を放し飼いにしているという、わが国独自の法制度のせいだろう。

だから時折、イノシシやサル、中には熊が出てきて、人間に報復するのだろう…。弱肉強食の世界を、人間様に教えている気がする。


余談だが、この夏我が家の駐車場裏に住み着いて4匹の子猫を育て終えた立派な母親猫一家は、それぞれ子供が成長して独り立ちし、やぶや下水道の中でひっそりと生活しているらしい。これから冬なのに…と家内は心配するが、野生動物の生活を心配する余裕があるだけ、我々もまた幸せなのだ…。

≪このころは実にかわいらしかった。今はどうしていることやら…≫


ところが、一家が去った後に、時折オスの若いキジ猫が来て、バラの手入れをする家内をじっと見つめているので、つい家内が「どうしたの?」と話しかけたのがきっかけになり、裏のぶどう棚の下のベンチに、餌争奪戦に敗れて?来てはしゃがんで下界を見下ろしている。
下界では数匹の野良たちが“餌おじさん”のお恵みで生きているのだが、彼は序列が低いらしく、はじきだされて食にありつけないらしい。昔は狸も並んでいたのだが、最近は姿を見ないのでついに“絶滅”したのかもしれない…

そんなことで、彼は時々ベンチに逃げてくるらしい。
そこで家内がベンチの端に座って“教育”した。

「野良君、君はオスでしょう。逃げていたら生きていけないわよ!」

すると彼は「ミャ〜ン」と家内を見上げて瞬きしたらしいが、その目に涙が浮かんでいた?!と言ったから驚いた。

どこかの国に動物と会話ができる女性がいるとテレビで見たが、まさか家内が…とびっくりしたのである。
それ以降、朝には必ずといって良いほどベンチの端っこで寝て家内を待っているようになった。
この二日ほど雨で餌にありつけなかっただろうから、空腹なのだろうがと家内は心配するが、餌付けして居すわられても困る。


そんなカレの姿を見ていると自然界はなかなか厳しいと思わされる。しかし、シリアのように生まれ故郷から脱出している多くの人間様がいることを思えば、わが国の野良猫はかなり幸せな部類に入るだろう…。


そんな漠然とした感傷に浸っていると、地上波TVの恐ろしいまでの幼稚さと、ものを無駄にして恥じない所作には野良君ならずともあきれ果てる。

この状態を私は≪アリとキリギリス≫状態と講演会で言っている。

「差別、差別」と大騒ぎして、日本ハム球団のポスターにクレームをつけた人間もいたそうだが、同じ21世紀の地球上に生息している人類が、片や国を逃れて遠路彷徨し、幼子たちが絶命しているにもかかわらず、大食い競争だ、B級グルメだ、などとオチャラカ番組花盛り、天から与えられた食物を無駄にしていていいものだろうか?誰が資金を出してこんなつまらない番組を制作させているのだろう?と興味がわく。
天下のNHKも特番で「ひどいヤラセ」をしたとして怒られていたから、それ以下?の民放ではヤラセは当たり前なのかもしれない…。矢張り問題はスポンサーの質だろうが、スポンサーも、偽装謝罪などで忙しそうだから、番組制作会社のやり放題なのかもしれない。

三・一一以降、あれほど大騒ぎした電力問題も、今やイルミネーション・コンテストばやりだそうで、省エネなんぞすっかり忘れられている。


しかし、歴史を見ると世の中は「サインカーブ状」に変化する。いまピークの“幸せ”を堪能しているわが民族も、やがてはボトムを味わう時が来る…。バブルがそうだったように…。


周辺情勢を見てみるがよい。沖縄県の西端・与那国島に近い海峡は、徐々に危険性を増している。そう、中台の第3次「国共合作」だ。

シンガポールで行われた中台首脳会議・間違いなく“2国間協議スタイル”だから、台湾は国家なのである!=インターネットから≫


大陸から台湾に逃亡してきた国民党政権は、台湾国民を銃で殺戮して強制的に服従させ、やりたい放題だったが、ついに正体を現して、大陸と合体して台湾を併合しようと行動し始めた。

馬総統は、いざとなったら大陸ではなく米国に逃亡できる余地があるからまだいいが、残された台湾人は下手をするとチベットウイグル。モンゴル人と同じく悲惨極まりない奴隷になりかねない。彼は“馬”だからきっと逃げ足も速いだろう…


こんな男を、選挙で金に目がくらんで総統にした有権者が愚かなのだが、だからといって21世紀の今、シナのような帝国主義を放置しておくのは如何なものか。
自由と民主主義国のリーダー・米国はどう見ているか?

台湾の友人たちの決起を期待したいが、習・馬会談を前に、「台湾人の危惧は『売国協定』にある」と警告していた在米の台湾人はこう書いている。


≪台湾人が最も危惧しているのは馬英九がこの会談で台湾の主権を放棄するような約束をすることである。馬英九は5日の記者会見で「双方の主権は認めないが、統治権は否定しない」と言った。主権とは何か、統治権とは何か。中国と台湾(中華民国)は二つの違った政権である。だが馬英九習近平も「中台統一」を主張している。つまり中国が台湾統一を主張し、馬英九政権は「中国大陸を統一」を主張している。お互いに否定しないが、どちらにしても台湾が中国に飲み込まれる結果だから台湾人は反対する。

誰でもわかるように中華民国が中国を統一するのは不可能だが、統一とは台湾が中国に併呑されることで台湾人は絶対に承認できないことである。

つまり台湾人にとって、馬習会で馬英九習近平が中国と台湾は同じ中国人の政権だとか、双方の政権が将来いつか統一することに同意したと発表すれば台湾を売り渡す「売国協定」となる≫


彼の心配が現実味を帯び始めている。台湾に親近感を覚えている日本人は多いがその政体が、二割に過ぎない「大陸からの亡命政権」であり、八割は旧日本国民だった台湾人であることさえ気が付いていない。
島国・海洋国家には、大陸国家の政体はなじまないのだ。そのうえ、人権無視の非人道的共産党政権である。


台湾の青年たちは、これをどう見ているか大いに関心があるが、「台湾国民の心は変わらない」と、まるで自分に言い聞かせるように、民進党へのエールを訴えてはいるようだ。
しかし、これまで、選挙になれば大凡の台湾国民は、金に目がくらんで国民党候補の買収に応じていた。

来年予定されている総統選で「圧倒的優勢にあるといわれている蔡英文候補への支持」に悪影響が及ばないのか気にかかる。

陳水扁氏の時、総統選挙を現地で見たが、その熱狂ぶりと反対行動(妨害活動)のすさまじさには、考えさせられたものだ。
台湾国民がどちらを選ぼうと、口出しできないが、国民党を選ぶということは共産党政権の大陸(中国)を選ぶことであり、それは、日米のどちらを選ぶのか、という選択につながってくる。
つまり先述したように海洋国・台湾が、仲間である海洋国・日米を捨てて、大陸国であるシナにつくことだから、いわば我が国が、ドイツと同盟を結び、ソ連(ロシア)と不可侵条約を結んだ結果、海洋国の米国にたたかれ、今やその保護国に落ちぶれたことに共通しているとみるのだがどうだろう?
台湾もそうなるのか、それとも目が覚めて自力で立つのか…。
それには、親米派蒋介石を切り捨てて、自国の国益を最優先して台湾(中華民国)を斬り捨てて大陸・シナを国連に加盟させたアメリカにも大きな責任がある。だから、もしもオバマ大統領か、その幕僚の中に米国の戦後史を研究して反省している補佐官を抱えていれば、アジアを支配しようとして軍事力を使用しようとしている傲慢不遜な大陸国・北京政府を抑え込もうと、今度こそ、ありとあらゆる手を使って対策を立てているはずだ、と思いたい。

万一、中台併合が成り立てば、日本は現在危機が高まっている南シナ海どころの騒ぎではなくなるのだ。シーレーンという大動脈が切断されることになるからだ。せめて悪くとも大動脈瘤程度で抑えなければならない。


退官後台湾には講演などで10数回行ったが、高官たち(ほとんど退役しただろうが)は、「今や大陸に戻れない。かといって息子や子供は、大陸の血を引いている。何とか同化しなければならない」と呻吟していた。
それに反して青年たちは、「大好きなのは日本」で「最も嫌いな国は大陸(北京政府)」だったが、不思議なことにあれほど台湾関係法で結ばれて保護されているはずの米国よりも親日だったことだ。
それは「米国は1971年に中華民国を見捨てたのだから」と聞いて米国のアジア政策の下手さを改めて感じたものである。
そうはいっても問題なのは、好かれている日本には、実力でこの紛争を解決するための力、いや、政治家らにその意思がないことだろう。昔のように実力で手助けできないのだ…

前回書いたように、今回の中台首脳会談がもたらす悪影響は、東アジア情勢の分岐点になる可能性があるといえる。
来年初めの台湾における総統選挙から、日本人は目を離してはいけないだろう。


その前に、今回の会談を下敷きにしてシナは東シナ海南シナ海に勢力拡大を図るだろう。今この時点で阻止しないと、一〇年後のアジアは戦乱渦巻く中東並みに危険な状況に陥り、再びベトナム難民が「ボートピープル」として洋上を漂ったような状態になるだろう。


昭和五四年、当時築城基地の作戦幕僚だった私は、外務省時代の局長ご夫妻とともに、北九州の旧炭鉱街の施設に収容されていた難民五〇余人を視察したことがあるが、日本人がこんな目にあってはならない、と痛感したものだ。

南シナ海問題などは我が国があずかり知らぬこと」だとTVで放言した与党の女性代議士がいたそうだが、彼女は日本人か?と疑いたくなる。昔はこれを“国賊”といった…


今直ちに軍事力で対抗できないシナは、軍事力強化を図りつつ、超限定戦を推進中である。彼女はきっと引っかかっているのだろう。
わが国よりもはるかに情報戦に優れている米国だから、やすやすと屈しないと思いたいが、それにしても沖縄問題にみられるように、日本人の中にも“反米活動家”がうごめいていて、米国民の感情を害させている。

軍人、とりわけ日本に勤務した軍人家族らは、日本人の心情を熟知しているが、メディア関係や商売人らは日本国内報道の方を信用しているから、金めになるシナの方につく可能性は高い。

小粒で精強な自衛隊といっても悲しいことだが、無い袖は振れないものだ。行動には限界があるから、ここは強靭な同盟国と共に力を発揮する以外にはない。その前に正確な情報を彼らに伝えることだが、私の体験(20年前の体験だが)から言えば、ここは60年余培われてきた米4軍と、3自衛隊の制服同士の信頼感で、双方が力を出し合う以外にはなかろうと思う。


終戦直前、わが大本営は、米軍の反攻先は「沖縄か、それとも台湾か」でもめ、定石通り台湾を選んで、牛島中将の作戦の骨幹となるはずの第9師団を台湾に引き抜いた。その結果裏をかかれた沖縄は苦戦したのだが、今思うと、当時の作戦幕僚たちも台湾の重要性を熟知していたからそうしたのだろう。

南シナ海問題も、尖閣問題も、日本にかかわりない!という代議士がいるとすれば、その戦力評価と作戦行動見積もりを聞きたいものだ。
代議士は、根拠もないのに風任せに喋り捲る癖がある。

日本は実に“幸せな国”なのである。

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