14日の産経は、月刊誌【正論】の内容紹介の形で「沖縄・反基地運動の実態を告発した男 ロバート・D・エルドリッヂ氏 『第2の一色事件』の真相を語る」を掲載した。内容は雑誌に譲るとして、書き出しはこうだ。
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≪2月22日、普天間基地の移設先である沖縄県辺野古地区のキャンプシュワブで、基地勤務の日本人警備員が活動家数名を拘束、県警はこの活動家らを逮捕した。翌日以降、沖縄メディアはこの事件を「不当逮捕」と取り上げた。
県下では米軍に抗議する決議が次々に採択され、沖縄選出の国会議員らも日本政府を追及しはじめた。米海兵隊と日本人警備員らへのバッシングが広まるかに見えたが、3月4日、事件現場を撮影した米軍監視カメラの映像が外部に提供され事態は一変する。
この動画を外部に提供したのは、元・米海兵隊政務外交部次長のロバート・D・エルドリッヂ氏。軍人ではなく軍歴もない民間人の同氏が、なぜ今回の行為に及んだのか。(聞き手・構成/月刊正論 塩瀬崇久)…以下略≫
ジャパニズムという、隔月出版誌に、私も連載しているから届いた時にこれを知って、オキナワメディアの無礼さに怒り心頭に発したのだが、その記事にはこうあった。
≪“沖縄のメディアにより日本の恩人が窮地に”
こんなバカなことがあって、たまるものか。トモダチ作戦の立案者のI人であり、日本国民として極めて恩のあるロバート・D・エルドリッチが、捏造報道に振り回されている。沖縄の地方紙が面子を守ろうと、彼の人生を潰しにかかっているのだ。冒頭に述べておくがロバートは私の友人である。彼が窮地に立たされて苦しんでいる。彼は博士号を有しており、ロバート博士と呼ばれる。米海兵隊に所属しており、いわゆる幹部・高官に分類されるのだろう。
知らぬ方も多いと思うが、その経歴を聞けば[ああ、あの人か]と思い出す方も多いはずだ。
仙台空港の尋常ならざる復旧の立役者。空港復旧に際しては、日本国内に持つさまざまな人脈を駆使し、建設重機をかき集めた当事者だ。
また、復旧においても海兵隊の初動がずいぶんと速かったことは記憶に新しい。ロバートは堪能な日本語能力を活かし、多くが英語しか話せぬ海兵隊において、被災者の支援、生存者の救助活動を円滑化させるため不眠不休で通訳を行った。彼なくして、仙台空港はあれほど速い復旧は不可能だった。
震災直後の仙台では、物流のライン、つまり支援物資を入れるためにも空港の復旧が急務であった。初動段階から極めて円滑な体制が構築できた。救われた命はどれほどの数だろう。彼の功績は極めて大きかったと言わせていただく。当然ながら、震災直後より現地入りしたメンバーである。それがロバートなのだ。(以下略)≫
≪ジャパニズム25号今月はオキナワ特集である≫
私も最後の勤務地が沖縄だったから、退官後乞われて各地で沖縄の実情を講演して歩いたのだが、未だに現地の実情は、ほとんど正確に伝えられてはいない。それは沖縄の2紙によって完全に言論が統制されてきた証拠だが、産経新聞でさえ、なんとなく及び腰に見えていたから、本誌ではいささか?旧聞に属するけれども敢えて当時の記録を紐解いて「反米活動が中国に誤ったメッセージを与えている」というタイトルで当時の状況の一部を紹介した。
中見出しは「『(米軍)基地の75%が沖縄』は嘘」「住民との合意をぶち壊した橋本内閣」「南北間の利権争いの末に」「沖縄は今や特亜諸国の餌食」「誤ったメッセージがもたらす災い」としたから大凡の内容は推定できるであろう。
退官直後に雑誌「諸君」に「沖縄の本音は基地存続:海上ヘリポートなど机上の空論!橋本総理よ、基地と共生してきた沖縄県民の本当の声を聞け」との一文を書いたが、これを読んだ総理が「沖縄の実情(真水不足、航空機の塩害、住民の大半がすでに土地契約を終えていたこと」等々を知って、情報を伝達しなかったのだろう、と防衛庁幹部を叱責したと聞いた。
あれからすでに19年、当時沖縄で生まれた子供たちが、次回の総選挙から一票を投じるのだから、沖縄選出議員のほとんどは「反政府活動家」が選出されるだろう。
本土で食い詰めた左翼活動家らが、今や住民票を沖縄に移しているのであって、○○でも国会議員になれる!と大はしゃぎらしいから。
ところで本題に戻るが、元・米海兵隊政務外交部次長のロバート・D・エルドリッヂ氏は、3・11の時に直ちにトモダチ作戦を開始し、津波で海没したため、中心となるべき空自松島基地が復旧するよりも早く、民間の仙台空港を再開させた男である。彼のおかげでどれだけの被災日本人が救われたか!
彼はいわば東北人の命の恩人だ。少なくとも東北人にとっては足を向けて寝られない男のはずだ。
それが沖縄人(敢えてそう呼ぼう)にかかると、自分らの不都合(非合法活動)を証拠を挙げて明らかにした憎っくき男!になるらしい。
沖縄人とは、恩をあだで返すことを平気でやる連中だとは思わなかった。
沖縄には多くの友人がいるが、個人的には別にしても、今回の事象で大いに見直させてもらった。つまり、シナ人や半島人らのようにいつでも都合よく二枚舌を使う民族に変身していたことを知らなかった!と言いたいのである。
その根拠は「日米衝突の萌芽:渡辺惣樹著(草思社)」の「チャイナハンズとタフト外交」の項に、25歳のアメリカ青年ストレイトが、日露戦争直後の漢城の米公使館勤務の時、冷静な外交官の視点で「滅びゆく朝鮮王朝の悲哀」を観察していたが、若い彼はこの王朝のだらしなさをはっきりと見抜いていた。
「朝鮮はことあるたびに二枚舌を用いた。彼らは東アジアで最悪の策士である(They are the deverest intriguer in the Erst)。
皇帝は十年にもわたって他国同士にいがみ合いをさせてきた。ロシアと日本に交互におべっかを使ってきたのである」
「日露の戦いで日本が勝つたびに東京に特使を送りミカドに祝福の言葉を伝え、その一方で上海にいるロシアのエージェントと緊密に連絡を取っていた」
日本がポーツマスでロシアとの講和条約を成立させた時も「講和の成功を祝う特使をミカドに送る一方で、アメリカだけでなくヨーロッパにも半ダース以上の特使を送り込み、日本がひどいことをやっていると訴えていた」とある。
今も“従軍”慰安婦問題にみられる通りでこの国の実情はさほど進化してはいないが、わが沖縄人までもが時の朝鮮王朝のようなだらしなさとは恐れ入った。
ところがたまたま本日、国基研にエルドリッヂ氏本人が来て話をしてくれた。
詳細な資料展示と話を聞きながら、私は現役時代を思い出していた。
昔も今も全く変わっていない…と。
基地の監視カメラには、広島県出身の平和センターの山城議長とかいう人物が、県警の警官と基地の警備員、さらに防衛省が雇っている警備員らの前で、境界線上に立って挑発していたが、やがて基地内区域に入り込んで異常な挑発行動をとったことが明瞭に映し出されている。
そこで基地警備員らが取り押さえるのだが、当然反戦グループは侵入していない、不当逮捕!と抗議する。しかし監視カメラの映像はそれを否定しているから、明らかに違反行為をしたのは山城議長の方だ。
そこでエルドリッヂ氏がその記録を提示して、違反行為を証明したのだが、なんと、驚いたことにあの精強無比の海兵隊側が、上司に届けずに公開したエルドリッヂ氏を違反行為だとして解雇したのである。
海兵もだらしなくなったな〜とため息が出た。これじゃとても頼りになる同盟国軍とは言えなくなる。もっとも高位高官らは2年程度で交代するのだから、その間ことがあったら昇進に引っかかる。事勿れなのは白人もアジア人も同じということか!
日本でも上司に届け出たとか出なかったとか、ばかばかしい議論の末にいきなり首になった空幕長がいた。官僚化極まれりという証明だったがあの精強無比な海兵が…(少なくとも私のカウンターパートであったウェイン・ローリングス海兵司令官率いる海兵は違っていた)と残念でならなかった。
シナの漁船が体当たりした証拠のVTRを隠ぺいしようとしたのは民主党政権だったが、一色氏が職を賭して公開して真相が国民に知れ渡った。
海兵も民主党並みだな〜と言ったら、「全員がそうじゃない、一部だけです」と彼は上司を弁護したから泣けてくる。
今回の情報操作という点では昭和12年7月7日の盧溝橋事件に酷似しているし、個人的には御巣鷹山事故の際、広報室長として一部メディアに反論したら、後ろから矢が飛んできた状況を思い出す。あの時も上司の保身だった…
アングロアメリカンが最後の頼みにしている≪ジャスティス!≫はどうなった? それとも在日25年、日本語が堪能で、今回も日本人の警備員が責任を取らされそうになったため、自ら名乗り出たエルドリッヂ氏の仕草が、日本人的だと上司が気に食わないとでもういうのか?
それともエルドリッヂ氏が、3・11で目覚ましい活動をして日本人に感謝されていることが気に食わないのか?
いずれにせよ、嘘で固めた敵の偽善行為(法律違反)を米軍が公認する結果になったのは恐ろしいほどの過ちであり、今後の沖縄問題のみならず、緊張高まるアジア全体に及ぼす影響は計り知れないと危惧する。
活動家の中には、日本人はもちろん、シナ、半島、英国、ニュージランド、米国人もいるといい、「暗殺の危機(事故死を装う)」もあるらしいから、夫人が心配していると笑顔を見せてくれたが…。
前述したように、私は沖縄問題を特集したジャパニズム25に「反米活動が中国に誤ったメッセージを与えている」という一文を寄せたばかりである。
今回のエルドリッチ氏の解雇事案は、世界に冠たる海兵隊の官僚主義をシナから笑われることになろう。海兵隊を日本から離脱させるのが彼らの目的だから、エルドリッチ氏に対する今回の“いやがらせ”はその第一歩として成功したと取られるから、海南島周辺で、米海兵隊の行動を≪なめてかかったシナ兵襲撃事態≫が起きないとも限らない。
それにしても我が国の各界は沖縄問題に関しては「ゆでガエル」そのものに見えてきた。そろそろ[熱さ]を感じるころかな〜。
しかし私はとても待ってはいられない!
野良猫母子の心温まる観察日記を続けようと思っていたのだが、久しぶりにアドレナリンが高揚する話を聞き、未だに変わらない沖縄人のだらしなさと己の利権だけを求める低俗な大人たちの存在に、「吾輩も子猫になりたい!」と思って書き留めた次第。
心ある多くの日本人から「エルドリッチ氏に対する激励」が届くことを期待したい。
≪3・11時の米軍の活動=トモダチ作戦:日本人はこの恩を忘れたのか!実に情けない≫
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