21日は都心で開かれた「民主党新政権への『沖縄政策提言』:もう騙されない!沖縄で始まる自立国家再建運動!」の集会に、特別講演を頼まれて参加した。
会場には80名ほどの熱心な方々が集まっていたが、沖縄出身のジャーナリスト・恵隆之介君の話は、自ら発掘した資料を基に語るから実に説得力があった。
久しぶりに控え室で語り合う時間があり、その場で彼からいろいろと古い写真や資料を見せてもらったが、どうして沖縄のメディアはこれを伝えないのだろう?と言うと、彼は近々資料をまとめて公表するという。大いに期待したい。
その中に、昭和三八年、那覇港沖で沈没した「緑丸」事件で、米海兵隊が大活躍して300名もの乗客が救助されている生々しい写真があった。本土復帰前の米軍政下だったのだから米軍以外に救助能力はなかったのだが、それにしても一晩中、照明弾を投下しつつ救助したその「人道主義」には頭が下がる。これが米国以外の、例えば火事場泥棒まがいの北方領土占領軍・ソ連だったら、悲劇だったことだろう。
彼らは樺太から北海道に引き上げつつあるわが同胞を雷撃して虐殺した前科があるのだから、沖縄県民はラッキーだったといえるだろう。
今話題になっている「キャンプ・シュワブ」も、実は当時、3年以上も地元が誘致活動をして、やっと認められ、海兵隊が展開したものである。
コメントの中に「沖縄には米軍基地が集中している」かのごとき発言があったが、70%集中しているというマスコミの主張にはカラクリがあるのであって、「純然たる米軍基地」に限ればそうなるが、本土全体に展開している日米共同基地は除外されているのであるから、沖縄の占有率は実質24%程度に過ぎないのである。
例えば私が勤務した青森県の三沢基地は、面積にして三沢市の8分の1を占めるが、これはカウントされていない。その“米軍”三沢基地内に同居する自衛隊が自由に使える部分は2%に過ぎず、大部分は米軍が“地主”であり、30%程度が共用部分である。今でも実態は同様だろう。それでもマスコミの“米軍基地”にはカウントされてはいない。都合が悪いからである。
演習場も、日米共同で使用されているところは除外され、やんばるの演習場は、沖縄の陸自第一混成団に使用させないから除外されない。第一混成団は毎年本土までフェリーで移動して演習している。尤も、フェリー会社は喜んでいるが・・・。
こんなカラクリ以外にも、沖縄の「反戦活動」の実態は、ほとんど“本土”から集められた労働組合員や、安い料金で「沖縄旅行」を楽しむ学生らで占められている。もちろんスポンサーは、“主催者側”である。
航空会社も、ホテルも、観光業者も、当然その事実を知っているが、金が落ちるのだから見てみぬ振り。その結果自らの郷土を腐敗堕落させている事に気がつかない。
この現象は「反核団体」の象徴である広島も同様で、主催者側の発表する参加者の多くは「県外者」なのだが、マスコミはそれを伝えない。丁度昨年、北京五輪の聖火リレーが長野で行われたとき、3000人以上もの中国人「留学生?」達が日本の観光バスを借り切って現地に集合して、大騒ぎしたのと同じである。動員力は“右翼”よりも、資金力に恵まれた“左翼”のお手の物、すべては偽善が支配しているといっても過言ではない。
次からこの種集会では、各自治体は参加者に身分証明書を提示させるか『住民票の写し』を提示させ、間違いなく県民であることを確認してから公表して欲しいものである。
コメント欄に「いち」さんが沖縄での体験を書いているが、そのとおり、しかし“本土”の人間は知らないし、マスコミの報道以外には信じようとしない。すべては『主催者と協賛メディア』の『ヤラセ』または『情報操作』だといっても過言ではないことを知るべきであろう。
今回のシンポジウムでは、沖縄県民である青年達が、ついに自ら発言し始めたことを大いに評価したい。その中の一人が「皆さん方本土の方にお教えしたい。沖縄関連の報道記事は、すべて逆に読んで欲しい」と言ったが、「いち」さんは理解できるだろうと思う。
何度か書いたが、私は退官後一年頃に、文芸春秋社の雑誌「諸君」に依頼されて「沖縄問題」について書いたのだが、タイトルが「沖縄の本音は基地存続」という刺激的なものだったから話題になり、国会で取り上げられたが、橋本総理は「何故この事実を報告しなかったのか」と防衛庁を責めたという。あわてた制服高官が私を「基地出入り禁止」にしたというから笑う以外にないのだが、彼は沖縄勤務体験者であった!沖縄で何をしていたのやら・・・
今からでも遅くはないから、鳩山総理はじめ外相、防衛相はご一読願いたい。1998年4月号である。一番真剣に目を通して評価してくれたのが、時の太田昌秀県知事だった、とその後取材に来た某記者が資料を示して教えてくれたのだがなんとも皮肉であった。
ところで、友人から面白いFAXが届いた。日本政界の人材不足を危惧した私のブログを読んで、一案ですが・・・と送ってくれたものであるが、ご参考までに御紹介しておこう。FAXのタイトルは「日本民主自由党」閣僚名簿:
総理大臣:平沼赳夫。副総理:中山成彬。官房長官:園田博之。総務大臣:中曽根弘文。法務大臣:丸山和也(副大臣:下村博文)。外務大臣:高村正彦。財務大臣:西田昌司。文科大臣:山谷恵理子(副大臣:橋本聖子)。農水大臣:鳩山邦夫。経済産業大臣:稲田朋美(副大臣:小野寺五典)。国交・沖縄・北方大臣:西村真悟。防衛大臣:田母神俊雄(副大臣:北村誠吾)。公安・拉致担当大臣:中山恭子。金融・郵政担当:亀井静香(副大臣:棚橋泰文)。消費者担当:有村治子。行政刷新:渡辺喜美(副大臣:江田憲司)。
私は、政治家は不案内だからコメントは控えるが、21日の会合でも沖縄防衛のためには「田母神防衛大臣を」との発言があり、いっせいに拍手と歓声が起きた。彼をクビにした、時の総理や防衛大臣、次官と統幕長がこの場にいたらどんな顔をしただろうか?とその方に興味が湧いた。
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