軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

埋め立て終了?

南シナ海の他国領土を埋め立てて自分のものにしつつあるシナの横暴は、留まるところを知らない。
「俺のものは俺のもの、人のものも俺のもの」というシナ人の倫理観をよくあらわした事例だが、平和を求めるわが日本国民にとっては、全くピンとこないようだから話にならない。定年後にようやく手に入れた終の棲家の庭に、シナから来た観光客が居座り、雨宿りくらいは良いか、と気を許していたらいつの間にか小屋を建てられ、母屋二階にかぶさるように増築されたようなものだが、「諸国民の公正と信義」を信じているから≪出て行け!≫とは叫べない。こうしてどんどん浸食されてきたのが南シナ海の沿岸諸国で、岸壁と滑走路ができてしまえばあとは泣き寝入りだろう。

≪シナの埋め立て=インターネットから≫

第2次世界大戦勃発前のイギリスと同じ現象がアジアで起きているのだが、そんな歴史は日本の若者たちは習ったことはないから、男たちは「ラーメンの味付け」、女性らは「とろけるようなケーキの開発」に夢中で、やがて住所不定になるのだろう。

今朝の産経正論はこう書いている。

【主張】中国「工事完了」 言い訳にもならぬ説明だ
≪ 批判の嵐を、ひとまずやり過ごそうとしたつもりなのだろうか。中国が南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島での岩礁埋め立てを「近く完了する」と発表した。
 だが、施設建設は継続するという。軍事拠点化を進めると宣言したに等しいではないか。中国がすべきなのは、岩礁などの原状回復である。それを求める国際圧力を緩めてはならない。
 日米をはじめ国際社会が懸念を表明し、工事の即時停止を求めてきたのは、「主権の範囲内」とする中国の主張に国際法上の根拠がなく、力による現状変更は絶対に認められないとの立場からだ。
 元の岩礁に戻す手始めとしての埋め立て中止要求だ。菅義偉官房長官が「埋め立て完了をもって既成事実化することがあってはならない」と、中国の発表を批判したのは当然である。中国は今年に入り、埋め立て工事を急ピッチで進め、その規模は先月、昨年末の4倍の8平方キロに拡大した。人工島の一つには、3千メートル級の滑走路が建設された。中国の軍事拠点の出現は、地域の平和と安全への脅威であり、けっして容認できない。岩礁埋め立て問題は、多くの国の懸念事項となっており、東南アジア諸国連合ASEAN)首脳会議や主要国首脳会議(G7、サミット)の声明、宣言などにも明記された。
 23、24日にはワシントンで、米中両国が安全保障を含む幅広い課題を協議する米中戦略・経済対話が開かれる。南シナ海問題も主要議題となるだろう。中国は、「埋め立て完了」の発表により、米側との応酬を乗り切れると考えているのだろうか。
 埋め立ての範囲は広げないが、施設建設は継続する。そんな言い分は受け入れられない。米側には強い態度で臨むよう求めたい。南シナ海での衝突を回避することを目的としたASEANとの「行動規範」交渉でも、「中国支配の人工島」をすでにあるものと認めてはならない。 9月には習近平国家主席の訪米が予定される。その成果を内外に示すため、中国は批判回避へ表向きだけの発言を繰り返しかねない。日米両国はASEANやオーストラリアなどと結束し、さらに強く人工島放棄を迫るべきだ。≫


至極まっとうな意見であり反論のしようがない名文だが、シナには通じまい。鼻から聞く耳を持たないからだ。
我が国のメディアの弱点は(尤もペンだから力はないが)、後世に残るような名文を書いて一人自慢(一人相撲?)しているだけのように見える。勿論産経を非難するのではない。私が今破棄しようとして部屋に積み上げつつある過去の総合雑誌を見ても、10〜20年前から言われ続けられてきた内容が、未だに通用しているだけで、筆者の顔写真がついている論文だけは、作者の「顔写真」がその経年変化の様相を如実に表しているだけである。

ある方は、すっかり頭髪が薄くなった…というように。


評論家の宮崎正弘氏は、「中国軍事委員会副主席の訪米にオバマは会見せず、ゴルフ」「南シナ海は中国領であり、米国は言葉を慎め」と傲慢、とニュース早読みに次のように書いていた。
*********************************** 范長龍(中国中央軍事委副主席=事実上の軍トップ)が、孫建国(副参謀総長)らを引き連れて訪米した。
6月12日にワシントン入りしたが、結局、カーター国防長官から「南シナ海の埋め立て工事を中止せよ」と言われ、きわめて冷たい雰囲気のなかで米中軍事交流となった。オバマ大統領は、軍人等とは接見せず、ゴルフに興じていた。
 国務省ではケリー長官が交通事故で入院のためアントニー・ブリンケン長官代理が接見した。大統領補佐官のライスは会見に応じたものの実のある成果はなかった。

 ペンタゴンでは19発の礼砲で歓迎の儀式はおこなわれたものの、カーター国防長官の「南シナ海における一方的な埋め立て工事の中止」要求に対して中国側は「南シナ海(かれらは『南海』と呼称する)は昔から中国領であり、米国は言葉を慎むべきだ」と、ひっくりかえるような暴言を続けた。

 また中国側のスポークスマンは『米中関係の重要性と大局を鑑みれば、南シナ海の問題など小さな問題に過ぎない』とも発言している≫


メンツを重んじるシナの高官に対して、オバマ大統領はよくやった!と褒めてあげたい。身内に相当数の親しいシナ人がいるにもかかわらず、である。

この応対をシナがどう受け止めたか?かなり興味があるが、一応「南シナ海は中国領であり、米国は言葉を慎め」と傲慢な発言でやり返した。しかし、軍人らは(金目当ての高官じゃなく米留経験を持つ気鋭の軍人らのことだが)米国軍の恐ろしいまでの実力を知っているから、ひやりとしたに違いない。

そこでとりあえず「基礎工事終了」みたいな態度を取っては見たものの、本気で止める気配なんぞ鼻からありはしない。相手をだますことこそシナ人の得意技だから。
 尖閣をめぐる対応では、トウ小平にまんまと騙されたじゃないか!
アングロアメリカンと、敗戦で落ち込んだ戦後武士の片割れじゃこれほどに違うのだ。
早く憲法前文を変えなければ、第9条だけを引っ張り出して騒いでいる代議士連中はそのうちに質問出来なくなるのじゃないか?
いや、それもわかっちゃいないようだが…


さて、そのシナだがやっとバブル崩壊の兆しが見えた、と経済専門家らが言い始めているが、それ以上に権力闘争が熾烈になっている。

その兆候が李鵬元首相の牙城に大激震が走った、という報道に表れている。さらに李小琳が海外逃亡直前に空港で拘束され、愛人は豪へ逃亡したらしい。
李小琳とは、対日工作員としてよく来日しては福田元総理や鳩山氏、公明党幹部らと接触していた、李先念国家主席の娘で劉亜洲上将の妻とは同姓同名、彼女の方は未だに対日工作中だから油断できない!
汚職一辺倒で人民に最も人気がなかった李鵬だったが、「紅三代」と言われて権力をほしいままにしていたのが李鵬の二人の息子、李小鵬と李小勇、それに娘の李小琳であった。これが何を意味するか、今後の政治の動きに注目したい。



ところで埋め立て中止などと敵の目を欺いている北京政府は、実は「南シナ海で埋め立てて軍事基地を作る」作業を中止する気はなく、習主席は「米国は南シナ海で戦争準備中だから、中国海軍の退役軍人は、自分が所属していた部隊に6月30日までに戻るように」と言う緊急指示を発したという。

今この情報を確認中だから、いずれここに書こうと思っている。今日は「台湾攻撃の新戦法」について、6月16日の英国[簡氏防務周刊]をご紹介しておこう。


中共は5〜6月初めころ台湾及び周辺地域に、海軍、陸軍、空軍戦力を投入して輸送演習(着上陸演習か)を中心とした軍事演習を実施した。

≪インターネットから≫

注目すべきは6月10日の「解放軍報」が「5月末に2万トン級(写真)の民用“瀼装船=フェリー?日本語にはない”を空軍がチャーターし武器や設備、軍人などを渤海から南支那海まで輸送した」と報じたことだ。これらの船は解放軍の運輸演習に頻繁に参加することが多かった。「解放軍報」中の写真には、軍幹部が台湾の地図を見ながら説明しているところが出ている。

≪インターネットから≫

2014年に「簡氏防務周刊」は「解放軍は軍民用の輸送船を使って、短時間で8〜12個師団を台湾に輸送できると政府高官が言った」と書いたことがある。
軍のスポークスマンの梁陽は6月10日に「海・空軍の力でバシー海峡の東の台湾南海域で、もし本当に戦闘が発生したら中国海軍艦隊の052B型ミサイル駆逐艦1隻、054A型護衛駆逐艦1隻、及び904補給艦を含む艦隊で台湾を攻撃する模擬演習を実施した、と発言した。5月21日には空軍スポークスマンの申進科は「中国空軍は、西安飛機製造廠で生産した轟6K型爆撃機バシー海峡を通過させる演習を実施した」と言った。
轟6K型機は6発のKD20型対地・対艦攻撃用巡航ミサイルを搭載し、同時に爆弾倉内には1〜2本のミサイルを携行できるとされ、その他多種類の新型精密ミサイルや爆弾も携行できるという。現在国内では4企業がこの種弾薬類を生産中だという。

≪インターネットから≫


そんなさなかでの退役海軍軍人緊急採用情報だ。昔は「国家総動員」といい、戦争の前触れととらえられたが、それほどの緊張感がないのも珍しい。
本気なのか、それともブラフか?


さて、話はがらりと変わって、我が家で子育て中の野良ゾウ一家のその後の写真報告である。家内は、連日早朝から監視し続けていて、今では『母猫』と思念伝達ができている?とか。
昨日、家内は授乳中の母猫と目がぴったりあったそうだが、母猫からは小声で「もう少しここに住まわせて!子供が巣立つまで」とお願い?された由。


ここ半月ほど、あれほどのめり込んでいた薔薇の手入れを中断して、母屋北側の花壇が4匹の子供たちの遊び場になり、クリスマスローズが踏み荒らされていても黙認するのだから、女心は読むことが出来ない!
特に授乳中の母猫と「思念伝達中?」は、私が写真を撮ろうとしても家内から拒否される。確かに母親の乳首に並んで縋り付いて乳を飲んでいる子猫らの姿はいじらしい。
そういえば昨日は「父の日」だったことを思い出した!

≪おじさん!何しているの?≫

≪みんな、変なことしているおじさんがいるよ!≫

≪ちょっと気になるな〜お母さんもいないし…≫

≪見ないふりしようよ!≫

≪大丈夫らしい、眠くなった…≫