軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

尖閣に安保適用!で喜べるのか?

 河村官房長官は、尖閣諸島が攻撃を受けた場合、日米安保条約が適用されるかどうかについて、「米国は『尖閣諸島沖縄返還の一環として返還されて以来、日本国政府の施政下にある。日米安保条約第五条は日本の施政下にある領域に適用される』と述べた」と米国の従来の見解を強調し公式見解を確認したという。

 そんなことは当たり前のことで、いちいち確認しなければならないことの方がおかしい。表現は悪いが「捨てないでね〜」とすがる女?みたいなもので、そんな女に限って捨てられるのが小説ネタである!

「日本政府の施政下」という条件が付いているということは、「竹島」や「北方4島」はどうなる?
 自分で自分の領土を毅然と守る意思なくして、同盟国に任せっぱなしだというのは世界常識に外れている。条約の文言を確認して「一安心」と喜ぶのはいかがなものか。

 
 5日の「正論」欄に、伊原吉之助帝塚山大名誉教授が「日本生存のための自助努力」と題して警告を発しているが、政治家達に早く目覚めてもらわないと困る。

 伊原教授は、昨年12月27日付の中国総局長・伊藤正記者の文から、中共軍長老・遅浩田の「発展は反撃力なしにはあり得ない。だから毛沢東以来、われわれは営々と軍備を築いてきた。いまやわが国は、台湾・南沙諸島尖閣諸島の『3島』を奪取する道理も力も備えた。これを妨害する者(米国、日本)には反撃する。戦争は、われわれが欲せずとも向こうからやってくる。われわれは日本を殲滅し、米国の背骨をへし折らぬと発展できない。過去20年の平和発展は例外的時期である。シナ脅威論が高まってきた現在、平和発展の時代は終わった。米日は今後、本気で中国の発展を押さえにかかるはずだから、中国は戦争に備えよ」という過激論を取り上げた。
 北京で開かれている全人代で、この大不況下にあっても中国の国防費は、対前年度比15・3%増と、21年連続で二桁増になった。遅浩田の“過激論”をまさに証明している。
 伊原教授は「人民は搾取の対象でしかないシナの伝統的人民観も受け継いでいる。かってレーニンは『資本家は甘い。資本家をつるす縄でも喜んで売る』とあざ笑ったものだ」と書き、中共軍幹部は「米国軍人に終始『核戦争するか』と脅かすらしい。自由主義諸国は核の恫喝に弱いと舐めているのである」「米国が中共軍人から核威嚇で脅かされているのなら、核を持たぬ日本はもっと脅かされている筈なのに、その緊張感すらも伝わってこないのは、日本は一人前と認められていないからか」と皮肉った。
 そして「日本は米国を説得して核武装に踏み切るほかはない。核抑止力は核保有あるのみだからだ。まず、米国から核を持ち込み、英国式に核発射ボタンを米国と共有する。そして自前の核を急開発する。核シェルターも各都市に造る。断乎日本を守るという意思表明がいるのだ」「自分で自分を守らぬかぎり、滅ぶほか無いのである」とし、最後に「日本国政府は日本国の生存をどう考え、どんな対策を打ち出しているのか。マスメディアは、国民を代表してそれを国会議員と政府に問い質して頂きたい」と結んだが全く同感である。
 伊原教授は中共軍幹部から「日本は一人前と認められていないからか」と書いたが、それ以前に「北朝鮮如き」から恫喝されても、手も足も出ないのだから話にならない。


 今やあれほど人気が「高かった」民主党小沢代表の秘書逮捕で大騒ぎ、民主的な政権交代構想もどこへやら、右も左もダーティな方々ばかり。日本国の生存よりも「自分の生存」の方が気になっているようで、何とも早「田中金脈時代」から一歩も抜け出していない日本政界の恥部が丸見えである。

 しかし、インターネット情報を総合すると、この問題は単に民主党だけに留まらず、自民党も含む大事になりそうな予感がする。大久保秘書の実家に手入れが入ったが、実家は釜石市で一、二を争うパチンコ店経営者らしく、裏には北朝鮮がらみの動きが見え隠れしているという。そういえば西松建設は、日本でも有数の「トンネル掘削専門企業」だが、北朝鮮も「トンネル堀」が大好きな国である。少し気が利く方は、拉致問題以降の新聞の縮刷版情報を調べてみるとよろしかろう。事実は小説より奇なり・・・という結果になるやも知れない。


 ところで、気がついたら、私の「素人小説」が17編も売れていたのには驚いた!以前PRさせていただいた「まぐまぐマーケットPDF」に陳列している短編小説である。
 特に「出雲の神々」に5つ星がついていたのは感激。

 これは昭和44年5月に起きた、F-86F部隊の事故体験を元に書いたもので、先に逝ってしまった仲間に対する“供養”小説でもある。
ストレンジャー」の方は、沖縄を舞台にしたUFO小説だが、34年間の空中勤務で私はUFOに遭遇したことはない。仲間にはかなりUFOに出遭った者がいて、彼らの未公開体験話を織り交ぜたもの。

 UFOに間違えられたことはある! 下の記事はUFO飛来!と大騒ぎになった時のもの。
  

 実はファントムで高高度を飛んでいた私のコントレールが、夕日に反射していたもの!

 ご一読後、ご感想がいただければ幸いである。

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ロッキード事件「葬られた真実」

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