軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

野田総理の“たそがれ”

国際運動会も終わった。メディアは、日本は金メダルの数こそ目標に届かないが、メダル総数では過去最多だ、とご満悦だ。
努力した選手たちの健闘をたたえたいが、苦言も呈したい。
まず、いつからそうなったか知らないが、表彰台に立つと皆判を押したように「メダルを噛む」シーンだ。かわいらしい女性選手がそうすると、私は一瞬にして興ざめする。
あの風習は、確かシナ人たちが「金銀の真贋」を確かめる所作だったと思うが、なぜ日本人がそうするのだろう。
ある人は「何も知らないアホ〜なカメラマンに要求されるからだ」というが本当か?
一時的興奮もわからないではないが、品がなく、日本人の風習になじまない。その上金属を噛むのは歯茎によくない!やめた方がいいのでは?


次は友人からのメールの紹介である。
前回私は、女子レスリングの小原選手は、れっきとした現職自衛官で1等陸尉であると紹介した。
しかし友人は「初めてオリンピックをゆっくりと観戦」したが、TVはメダル獲得選手の「栄光に至る苦難の日々」を家族も入れてお涙ちょうだい風に「これでもかとばかり伝えている」が、「たとえばNHKは、金メダルの小原日登美さんが現役の1等陸尉であることにはついにひとことも触れなかった」し、「苦労を共にしたご主人(海上自衛隊)についても」「レスリングの湯原2等陸尉、ボクシングの清水3等陸尉(いずれも銅メダル)なども」自衛官だという解説はしなかった。だから「現役自衛官だと分かっている人はほとんどいない」。
「だからどうした、と言われればそれまでですが」…


先月上梓した「自衛隊の“犯罪”」にその根源を書いておいたが、大震災ではしぶしぶ「称賛?」したものの、彼らの本質は、少しも変わっていないという証明だろう。つまり韓国の李大統領や、ロシアのメド…首相らが、我が国の固有の領土に侵入して恥じないのは、自衛隊が反撃してこないと高をくくっているからである。
それと同様、こんな垂れ幕を掲げて訓練中の自衛官を貶めようとしている老人と女性も、自衛官は“絶対に反論しない”と高をくくっている、つまり舐めているのである。

本当は、レンジャー隊員の指一本で吹き飛ぶ程度の存在なのだが…

≪これが自衛隊に対する彼らの“逆差別”行動=産経から≫


ところで明日は67回目の終戦記念日である。(私は終戦のご詔勅発布の日と理解しているが)

私はこの日は宮城県護国神社の式典に招かれ、「終戦の日に思う」と題して1時間ほど話をすることになっているので、初めてこの日の靖国神社参拝を欠礼する。しかし12時の黙とうは全国一斉だから、はるか仙台から参拝できます、と神社に言われたので、お受けすることにしたのである。


4月に上梓した「超科学現象」体験談に書いたことだが、私はこの日、15日以前に武運拙く戦死した英霊方は、依然として終戦を知らないまま戦闘を継続しておられるのだと思っている。
戦いは終わった、ということをお知らせするのが、戦場に送り込んだ首相たる者の末裔に課せられた使命であり、天皇陛下の「戦闘停止命令」で矛を収めさせるべきだと考えている。


当時は天皇の命令は絶対だった。将兵たちは、戦場に倒れても必ず靖国で会おうと誓って出征した。しかし戻ってみると、首相も陛下も来られず、離れた場所にある武道館にお出ましになる。
千鳥ヶ淵には首相らが行くが、参集を誓った靖国には、生き延びた戦友と家族は来ても、国の指導者たちは来ない。
どうしてだろう?と英霊は不思議に感じているに違いない。
国の命令で家族や愛する者たちを残して過酷な戦場に向かい、散華した英霊方は「約束が違うじゃないか!」とお怒りになって当然だろうと思う。
中にはあれほど「首相は参拝すべし」と公言していた方が、首相になるやその約束を反故にしたから、英霊の怒りを受けたのだ、と私は感じているのだが、いずれにせよ、30年以上もルバング島で「友軍の来援」を待ちつつ孤軍奮闘していた小野田寛郎少尉が、直属上官谷口義美元少佐の「任務解除命令」を受けて初めて武装解除に応じたように、天皇陛下にも、靖国に集う英霊に対して毎年この日に「終戦のご詔勅」を発して矛を収めさせ、英霊を慰めていただきたいと思っているのである。


父に「空てい部隊の自衛官」を持つ野田総理には、自民党末期の歴代総理や、民主党歴代総理とは違った発想と行動を期待してきたが、参拝しないというから、どうやら彼の務めも明日までになりそう。英霊の怒りに触れて彼の政権もやがて黄昏の中に消えていくのだろう。


国際運動会が終わった後にメディアを賑わすニュースが、天変地異と国際紛争にならねばいいが…と思うものの、北方4島、竹島はもとより、南の方でも始まろうとしているからどうにもならない。
こんな人類的発展性にもとる周辺諸国に、いつまでも振り回されていて良いはずはないのだが、どうも今の指導者たちは、彼らよりも数段意気地なしのように見える。私だけの錯覚だといいのだが…


頂いた本の紹介
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1、「ジャパニズム08」(青林堂

今回の特集は「教育」である。20代の新進気鋭の編集長がリニューアルし、若者の立場から見た教育問題に取り組んだ。
全般的に若く、時には未体験?なところも散見されるが、日本を覆う暗雲を払おうとする努力は見られる。
ただ、前回、「JAPAN」ではなく「ニッポン」というべきだというコメントがあった点からみると、「ジャパニズム」は“愛国青年たち”に不評?かもしれない。では「ニポニズム?」かそれとも「大和ニズム?」か、若者の意見が聞きたいもの。


2、「島嶼研究ジャーナル・創刊号」(島嶼研究資料センター刊)

これは防衛研究所同期が所長を務めるセンター発行の専門書である。
8000近くもある我が国の島々に関する研究書で、領土問題に関心ある方々にも参考になろう。


3、「朝はアフリカの歓び」(曽野綾子著:文芸春秋=¥1300+税)
今更言うまでもないが、海外活動経験豊富な著者の15年間にわたる活動を、ユーモアを交えて綴ったルポルタージュ
島国日本人には理解できない体験談に、思わずうならされる。平和ボケした今の日本人必読の書。


4、「世界が語る大東亜戦争東京裁判」(吉本貞昭著:ハート出版=¥1600+税)

たまたま今朝の産経2面下の書籍PR欄に出ていたので、購入しようとメモしたところ、東條女史から送られてきて驚いた。
大東亜戦争とはなんだったのか、について、アジアや西欧諸国の指導者たちが語った名言集。近隣アジア諸国の行動がいかに愚かな行動であるかがわかろうというもの。ある意味、彼らの児戯にも悖る行為は、対日コンプレックスの裏返しなのだが…
若者たちに読んでもらい、自信を持ってもらいたいと思う。

大東亜戦争を見直そう―アジア解放の理想と花開く武士道物語

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世界が語る大東亜戦争と東京裁判―アジア・西欧諸国の指導者・識者たちの名言集

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大東亜戦争の真実―東條英機宣誓供述書 (WAC BUNKO)

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大東亜戦争への道

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完成版 大東亜解放戦争〈上巻〉

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ジェットパイロットが体験した超科学現象

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自衛隊の「犯罪」-雫石事件の真相!

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