軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

尖閣問題=つくる会の熱気


産経新聞から≫


昨日は上記記事の会合で、尖閣問題について話してきた。いつもの現地体験談だが、予定時間を大幅カット?されたので舌足らずになったものの、集まった皆さんは真剣に聞いてくださった。

平成8年3月に急きょ沖縄に赴任し、翌9年7月の「香港返還日」に首になったのだが、この間の体験は自衛官生活の締めくくりにふさわしい充実したものだった。

今、雑誌「丸」に自衛官時代の体験を連載しているが現在は三沢時代の思い出だから、締めくくりはまだ先のことになる。しかし、沖縄の体験で結びになることは間違いない。呆けないうちに整理しておこうと思っている。


退官して14年になるが、私は機会をとらえては一貫して≪お人よし日本人よ、目を覚ませ!≫と訴えてきた。しかし、なかなか国民は惰眠から目を覚ます気配がなく、このところ愛想が尽きてばかばかしくなり、宇宙天体に目を向けて早くUFOがお迎えに来てくれないかな〜と思っていた矢先、例の衝突事件が起きて一部の国民が片目を開いたようだ。


昨日は「尖閣はこうすれば守れる」という題で「20分ほど体験談を」と藤岡教授から依頼されたが、退官後14年、講演では「尖閣」と「普天間」の二つだけを話せばいいのだから、どこかの法務大臣並みの気楽な話である!そしてそれはこの14年間、わが政府が何もしてこなかったという証明でもある。


会場の目玉は石垣市の仲間均市議による「われ尖閣諸島14回目の上陸を決行せり!」というビデオ報告付だったから会場は熱気に包まれた。また彼の話もなかなかうまい!

以前、石垣市で講演した時に多くの若者たちと泡盛を飲みながら夜遅くまで語り合ったものだが、彼もその中の一員だったと記憶する。相変わらず剛毅なもの、海保の“阻止”にめげず、14回も上陸したというのだから大したものである。
彼に言わせると、今回の事件で惰眠をむさぼっていた日本人も「やっとあくび」した程度になった、といったがなかなかうまい表現だと感心した。しかし『あくび』しても再び寝込むのが一般的、しっかりと目覚めさせなけれならないと思う。

≪これじゃあくびも出ないだろうに…週刊誌グラビアから≫


日曜日の夜の会合だったにもかかわらず、会場には400名以上駆けつけてくださり立ち見が出るほど、予定を30分以上もオーバーしてやっと閉会したが、ロビー周辺はなかなか熱が冷めなかった。


ところでこの尖閣の今後については、6月17日を目標に「世界釣魚連盟」なる華僑グループが寄付金を募って再攻撃を計画しているという情報があるが、国は頼りないから、自らの領土は自ら守る!というわが愛国の士たちの動きも活発らしく、下手をすれば≪日本海海戦≫ならぬ「東シナ海海戦」が起きかねない雰囲気である。私は「尖閣にとらわれている間に、沖縄、本土内で進行している『間接侵略』から目をそらしてはならない」と警告したのだが、最新の情報によれば、世界華人団体は各地から2000人余の華人を集めて5〜6月に尖閣諸島に≪観光船クルーズ作戦≫で来るという。つまり、漁船ではなく、日本側が手を出せない大型船舶できて、島を周回し「ここが中国の領土だ!」と宣伝するのだろう。
「先生、こうなれば日本政府は何か手を打てますか?」と聞かれたが、海保はどんな対策を講じるのだろうか?と私も思う。


憂国の士たちも相手が「大型観光船」の場合、周辺をチャーターした漁船で日の丸を振りながら抗議活動しても、船内では逆にどんな虚偽の歴史解説がなされるのか、抗議活動を逆利用されなければいいが、と心配になる。今話題の保全隊が2000人の乗客の中に紛れ込んで情報活動するのも1法だが…


何はともあれ、愛国心を目覚めさせる教科書の作成と、それを日教組に手が出せない弱気の地方の教育委員会が勝手気ままに取り仕切るのではなく、国定教科書を制定することが最優先されるべきだと思う。文科省は少し真剣に教育再生に取り組んでほしいものである。仕分けされる前に…



ところで別のメルマガで、取り留めもなく「大東亜戦争の真実」を求め続けているのだが、手元の資料を乱読していてなんとなく集約されつつある。

大きな柱は「ヴェノナ=解読されたソ連の暗号とスパイ活動(PHP)」と、「大東亜戦争スターリンの謀略:三田村武夫著(自由社)」、「マオ:ユン・チアン著(講談社)」それに旧軍人による戦記・戦史などだが、先週「近衛上奏文と皇道派:山口富永著(国民新聞社)」を手に入れた。

≪きわめて真相に近い解説書≫

これらによると、スターリンのスパイは、政府上層部はもちろん、陸軍、海軍内部にも浸透していて、特に陸軍内部の派閥争いは、国家よりも派閥優先にあったことが浮き彫りになってきた。

まだ分析中なのだが、結論は出かかったと感じている。

そして、混乱した政界、官界、経済界の現状に重ね合わせてみて、昭和初期の雰囲気から脱皮できていない日本人の性癖?を感じ、過ちは何度も繰り返されるのではないか?と危惧している。


わが国だけではなく、エジプトで起きている政変は、かっての天安門事件を彷彿とさせられるし、これが中東からアジアへ飛び火し、世界騒乱に結びつかないとも限らない。その上なんとなくわが国で続いている異常気象、火山噴火などが人心の乱れからきているような錯覚さえ覚える…。
単なる一老兵の危惧で終わればいいが…


明日発売になる雑誌「正論」に、稲葉朋美衆院議員と対談ならぬ“防衛漫談”したエッセンスが掲載されたのであわせてご一読あれ。


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