軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

香港から尖閣上陸目指す

韓国大統領が、竹島に不法侵入したのに対して、国家防衛の任に当たるべき防衛大臣が、「韓国の内政上の要請によるものだとの印象を持つ」などと、評論家気取りで公言したことが問題になっている。
その後あわてて「竹島訪問は我が国としては決して受け入れられない」と表明したが、“訪問?”とはいったいなんだろうか。
国防の責任を持つ大臣だという自覚が少し欠けているのではないか?

それとも、友人に韓国人がいるからか?
彼はパイロットではなかったから、その昔、私が築城基地勤務時代の若いころ、竹島に接近する韓国機に対してスクランブルをかけていたことをご存じないらしい。
もちろん、かなり距離があるから山陰沖まで出ると韓国機は引き返すので、見島上空あたりでCAPして引き上げたものだ。
それがいつの間にかスクランブルしなくなり、レーダー情報だけが記録として残ることになったようだが、多分それは“刺激しない”という高度な政治判断だったのだろう。

こうしてわが国の外交は、「事を荒立てない」「むやみに刺激しない」という万事“控えめな”政治指導でなし崩しにされて、亡国の道を突き進んできた。
私が沖縄で尖閣対処をした時も、時の総理から≪武器は使うな≫と言われたものだ。もっとも彼には“姑娘さん”がいたから理解できるが…


今回の李大統領の行為は、国際法上も明らかな侵犯行為であり、昔ならばただちに開戦、あるいは国交断絶事態になったはずだが、自衛隊は「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とされているから、出動できない。
自民党政権だったら、こんなことにはなっていない、といった方がいたそうだが、冗談じゃない。こんな憲法を変えもしないで、いざこざが起きるたびにへりくだって「棚上げ、棚上げ」と問題解決を先送りし、ひたすら「後任者負担」で逃げてきたツケが今噴出しているのである。考えてみるがよい。


北方4島も今までことなかれに終始し、今回スケールが小さいロシアの指導者が、人気取りの“格好つけ”で侵入してもわが政府は何もしなかったではないか。
そこで李大統領も味を占めて竹島に侵入して兵士のご機嫌を取り、個人的人気回復を図った。この程度の小人物を就任時に「親日派」「実力派」だと持ち上げたのはどこの新聞だったか?

おそらく彼は任期終了後、罪人として自国民に裁かれるであろう。韓国大統領で、罪人にならなかったのは一人しかいないし、中には自殺した者もいた。

はっきり言っておくが、国際的には日ロ、日韓間は、領土問題をめぐる“紛争当事国”なのである。日本が自覚していないだけだ。


そして今度は、これに味を占めた香港人たちが、寄付金集めと売名行為で尖閣に向かい、明日の10時半ころに上陸するという。彼らは上陸して尖閣を「自国領土だ」と宣言するのが目的らしい。



沖縄県尖閣諸島(中国名・釣魚島)の中国領有権を主張する香港の団体「保釣行動委員会」は11日に記者会見を開き、抗議船で12日正午(日本時間同日午後1時)、同諸島上陸を目指して香港を出港すると明らかにした(産経)≫

森本大臣には、専門家らしい対応をしてほしいが、そんなことよりも私の関心は実は別のところにある。次の記事を見てほしい。


≪【大紀元日本8月2日】先月21日に北京市を襲った記録的な豪雨は今もその爪痕を残している。2日の北京の地方ニュースサイト・北晨ネットによると、21日の豪雨以来、北京市郊外では「数え切れないほど」の道路陥没や山崩れが起きており、市内でも150件以上の雨による道路障害が起きている。

 同報道によれば、北京市周辺では、豪雨のあった21日以降も雨量が多く、豪雨当時に崩壊しなかった山や崖でも相次ぎ山崩れや地すべりが起きている。北京郊外の道路整備を手がける瑞通センターは、郊外で発生した各種の道路陥没は数が多く、「数えきれないほどだ」とコメントしている。


 さらに、市内でも地面陥没があちこちで発生している。31日だけでも、市中心部の西城区の道路で直径1.5メートルの陥没穴が出現し、同じ西城区では買い物客で賑わう西単でも路面に大きな陥没穴ができていた。また、東城区の崇文門で歩道が大きく沈み、朝陽区の道路交差点でも陥没が起きている。長安街では、男性が陥没穴に墜落する事故も起きている≫


実は今面白い情報が届いたのだが、この北京大洪水で最も被害が大きいのは「中南海」だという。つまり政府首脳の事務所が集中している重要防護目標地帯である。

ここも市内と同じく大洪水に見舞われ、胡錦濤温家宝習近平という重要人物の事務所も、床上浸水1mに達したというのである。
あまりの洪水で、車より「船」が活躍しているというから、まさに「中南海」らしい?!


さらに重要なのは、この洪水で被害を受けたのは一般建造物のみならず、北京周辺に点在する軍の重要施設、たとえばミサイル基地、武器貯蔵所なども、地下4階まで軒並み浸水して、大被害を受けているらしい。
精鋭部隊である空挺隊が出動して、武器の搬出を行っているという目撃者情報まであるという。
真偽のほどは定かでないが、四川省地震でも相当な武器類が被害を受けたといい、中には核分裂があったといううわさもある。

こんな状況だから、いま大陸では、先日紹介した黄文雄氏の「中華帝国」の崩壊が始まっているとみるのは早とちりか?


連日TVで取り上げられている国際運動会ばかりに気を取られていると、周辺諸国の重大な変化を見逃す恐れがある。日本人が東京五輪で浮かれている間に、毛沢東の中国が核実験に成功して核保有国になったように。

いずれにせよ、今秋の18全は予断を許さない段階に来ているとみるべきで、永田町でドングリの背比べをしている暇はない、というべきである。


あ、そうそう。昨日ようやく巣立ったキジバトのひなのうちの1羽(たぶん妹?)が、昼ごろ我が家に戻ってきて、バーゴラに止まって我々を見下ろして鳴いた。「どうしたの?」などと家内が声をかけたら、母親が飛んできて一緒に止まり、我々を見下ろしてグルグルと鳴いた。
父親は隣の家のフェンスに来て鳴く。するとひな鳥は、我々の頭越しに父親のフェンスめがけて飛び、追っかけてきた母親共々、3羽で飛び去った。やはり人間の言葉を動物たちは理解しているように思う。
彼らの言葉が理解できないのは人間の方、これが鶴だったら「鶴の恩返し」になったのだが…

人間界は乱れているが、自然界は超然としているというべきか。
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