軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

“戦時内閣”組閣を急げ!

今日正午、安倍首相は衆院解散に踏み切った。野党は本会議場に入らず欠席したが、欠席するほど狼狽えたのか?
虎視眈々とこの機会を狙っていた?≪都民ファーストの会≫が、「希望の党」と化粧直しをして登場した。これに驚いたか、政治評論家らは右往左往。
トランプ当選も言い当てられなかった方々が、抜けシャーシャーと予想を展開しているが、結果が楽しみだ。
自分に都合がいいように解釈すると、本質を見失うという典型だろう。


さて、戦後70年以上経過して、漸く日本精神に立ち戻ろうと、清水の舞台から飛び降りた安倍首相に期待したい。

内閣官房長官時代の平成18年7月に「美しい国へ」を著したことをよもやお忘れではあるまい。
表紙には≪自信と誇りの持てる日本へ≫とあり、裏表紙には≪「日本」という国の形が変わろうとしている。保守の姿、対米外交、アジア諸国との関係、社会保障の将来、教育の再生、真のナショナリズムの在り方……その指針を明示する必読の書≫とあった。

その「初めに」に彼はこう書いている。


≪わたしは政治家として十四年目を迎える。この間・・・政治家の中には、あまり政策に興味を抱かない人がいる一方、特定の政策については細部までつき詰める人たちもいる。(中略)時代は変わったが、わたしは政治家を見る時、こんな見方をしている。それは「闘う政治家」と「闘わない政治家」である。
闘う政治家」とは、ここ一番、国家のため、国民のためとあれば、批判を恐れず行動する政治家のことである。
「闘わない政治家」とは、「あなたのいうことは正しい」と同調はするものの、けっして批判の矢面に立とうとしない政治家だ。
わたしが拉致問題について声をあげたとき、「右翼反動」というレッテルが貼られるのを恐れてか、運動に参加したのは、ほんの僅かな議員たちだけであった。
事実、その後、わたしたちはマスコミの中傷の渦のなかに身をおかざるをえなかった上「応援しているよ」という議員はたくさんいたが、いっしょに行動する議員は少なかった。「闘う政治家」の数が少ないのは、残念ながら、いつの時代も同じだ。(中略)初当選して以来、わたしは、つねに「闘う政治家」でありたいと願っている。それは闇雲に闘うことではない。「スビーク・フォー・ジャパン」という国民の声に耳を澄ますことなのである≫


その通り、拉致問題に国民が関心を示すことを知った多くの政治家らは、“後出しじゃんけん”よろしくブルーバッジをつけて壇上を占拠するほどになった。
しかし私は彼らに少しも誠意を感じなかった。パチンコマネーをもらいながら、拉致を糾弾する連中が信用できようか? 彼らこそ「闘わない政治家」の典型であった。


今回の解散で、沈みかけた船を脱出しようと、懸命にもがいている不届き者らもその一味である。
たまたま“小池”ならぬ「大池」で沈みかけた「ミンス丸」という名の泥船に、「希望丸」という“救命ボート”が現れると、彼らはなりふり構わずそれに群がろうとしている。

しかしボートには定員があることを忘れてはいけない。かなりの「闘えない」政治屋らは、今回池の底に沈むであろう。自業自得、誰をも恨む事はできないし、これで「大池」が濁ることもあるまい。


しかし、まさかが起きるのが政治の世界である。小池丸の船長が、判断を誤って乗客である都民を捨てたら元も子もなく、彼女も自滅するだろう。
都民はもとより、国民の目をごまかすことはできないからだ。しかし彼女は自分を見失うまい…と思う。
東京五輪決定時に、リオまで行き雨の中を和服姿で堂々と五輪旗をうちふったその姿は全世界の人類に記憶されているだろうから。


私が、安倍首相登場に期待したのは、もう一つ理由があった。
彼は8月15日の靖国参拝問題について「一国の指導者が、その国のために殉じた人々に対して、尊崇の念を表するのは、どこの国でも行う行為である。また、その国の伝統や文化にのっとった祈り方があるのも、ごく自然なことであろう」と明言していたからである。

しかし総理就任後の平成19年8月15日の靖国神社参拝を、何故か彼は回避した。私はこの日夕方まで靖国の杜で彼を待ったが現れなかった。誰に気兼ねしたのか?
そしてその直後の平成19年9月に彼は体調を崩して総理を辞任した。私はこの時《英霊の怒りの声》を聞いた気がした。

その5年後の平成24年に彼は復帰し、12月に第96代内閣総理大臣に就任したが、病後とは思えない活動を開始し、特に外交活動には目を見張るものがあった。「闘う政治家」に戻ったのである。
そして第97代内閣総理大臣に就任、今や世界の指導者の一人になりつつある。

今わが国の最大の課題は半島危機である。半島は、わが国に突き付けられた匕首であり、歴史的にその情勢は我が国の安全保障を揺るがしてきた。

そして金一族の3代目が、ミサイルという危険な“おもちゃ”に取り付かれて、世界中を威嚇し始めた。これを昔は「○○に刃物」と言った。

威嚇されているアメリカは放置するまい。おそらく年内には、その兆候が明らかになるはずだ。その時“平和憲法”に縛られて非武装同様のわが国がとれる方法は一つしかない。
有事になっても“超法規”という手段が残されている!そこでこれを利用して同盟軍と共に戦うことだ。リードできないのは悲しいことだがこれまで「安全保障」を放置してきたツケが来たのである。

しかし安倍首相はオバマに変わった米国との同盟を強固なものにした。この機会をおいて我が国が立ち直る機会はない、と思う。

沈みかけた泥船から脱出しようともがいている“哀れな野鼠たち”に構うことなく、勇気を持って≪自信と誇りの持てる国≫へ舵を切ってもらいたい。

憲法に記載されていない”自衛官らも、それを大いに期待しているはずだ。
北の若造如きに舐められているわけにはいかない。百年兵を養うは、一日これを用いんが為ともいう。

「皇国の興廃を一身に背負った」最高指揮官の姿を隊員たちに見せてやって欲しい。

今回の解散は、その意味で「戦時内閣」を組閣する絶好の機会である。国民は期待している。


国防講座のお知らせ
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第37回 軍事評論家・佐藤守の国防講座 概要
演題  自衛隊を貶(おとし)めつづけてきた「フェイクニュース」の実態
 軍事評論家としてブログなどで活躍中の当会顧問・佐藤守が「国防」を熱く語る連続シリーズの第三十七回目です。トランプ大統領が登場してから「フェイクニュース」という言葉が一般的に用いられるようになりました。フェイクニュースとは、相手を誹謗(ひぼう)・中傷することを目的にして、虚偽の情報でつくられた「うそ記事」のことです。現在の日本でも、安倍政権に対するメディアの報道は、そのほとんどがフェイクニュースですが、実は自衛隊こそが創隊以来ずっとメディアによるフェイクニュースによって悪者扱いされ、国民からの信頼を失うように作為されてきました。今回の国防講座では、空幕広報室長時代にこれらの悪質なメディアと戦ってきた佐藤顧問が、自衛隊に関する過去のフェイクニュースの実例を示しながら、メディアが何のため、何を狙って、このように自衛隊を誹謗(ひぼう)・中傷し、貶めてきたのか、などについて分かりやすく解説いたします。脱線転覆を交え、大人気の佐藤節が唸ります。どうぞご期待下さい。(講師:本会顧問 軍事評論家・元空将 佐藤 守)
日時  平成29年9月30日(土) 13:00開演(15:30終了予定)
会場  靖国会館 2階 田安の間
会費  1,000円(会員500円、高校生以下無料)
連絡先  info@heiho-ken.sakura.ne.jp
  件名に「国防講座」とご記入下さい。なお、事前申込みがなくても当日、受付けます。

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「HANADA・11月号」
総力大特集≪安倍政権の反撃≫は充実している。解散した今、人物評定の参考になるだろう。
それにしても懲りない面々のなんと多いことか…


「WILL・11月号」
これまた、緊急特集=解散総選挙!号である。「密会・山尾志桜里、風俗・前川喜平=どちらもナント≪習4≫!」「学はあってもバカはバカ」は息抜きに手ごろ。どちらも消えゆく運命だろうが…。しかし、懲りずに出馬するというから、大した心臓だ!有権者をバカにするにもほどがあろう。


「雑誌『丸』11月号」
今月は「戦車」特集だが、貴重な写真が多く参考になる。

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