軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

”骨太”どころか”骨壊死”しているのでは?

 私もTVなどで何度かお会いした武田邦彦先生が、現代日本政治の実情をこう言っている。

【(志を持つ一般人は)立候補を表明した段階で、公的立場などを止める必要が生じる。

 職を失って300万円の供託印を払い、2、3回立候補することなど「貴族」しかできない。つまり現在の日本の選挙制度は、小選挙区、高い供託金、仕事を失うなどあらゆる面で、すでに国民の手を離れていると言える。】

 実態はその通りだ。そこで真っ当な国民が立候補を諦めるから、「お金稼ぎの為だけに働く政治家たち」が残ることになる。 

 更に【現在の政治は、細分化された官庁の業務、利益団体からの組織候補などによって「一部の人たちのための政治と税金」になってしまっているから、何回か国会の調査会などで講演などを行ったが、一般の研究会よりかなりレベルが低い。つまり、当選したら遊んで暮らしていると言って良い状態なのだ

 私も実感したことがある。議員会館で軍事に関する講話を依頼されたとき、議員は10名ほどで、残りは秘書たちが30名ほどだったが、質問は「自衛隊では投票についてどう教育しているか?」というもの、つまり自民党に投票するよう指導しているのか?というのである。

 傲慢にもほどがあったから、「そんな教育はしていない。雑談で話が出た時は、‟日本人は本来保守的だから腐っても鯛というところかな”的なことはつぶやく。しかし制服を脱いだ今や確信した。自民党はタイどころか‟腐ったイワシだ!”

 一瞬会場は静まったが、バッジをつけた彼はこういった。「先生、イワシは今じゃ高級魚だ!」その言葉に会場は爆笑。彼は「受けた!」と勘違いしたのだろう、得意そうに会場を振り向いていた。この時私は完全に政治家たちの姿勢に冷え切った。武田教授も言う。

 

【その結果、日本国民は政治を諦めた。それは選挙の投票率によく表れている。「政治に期待してもダメだ」という国民の諦めの感情は、もし議員が「国家のため、国民のため」と思って政治をしていたら、がっかりするだろう。でも、今の政治家はそんなことは平気だ。国民のためより自分のために議員になっているからである。

 現実は実に酷い。すべてが「お金と当選」だけに絞られているからで、日本の議員は今や「お金を稼ぐ職業」と化しているからである。】そしてこう結ぶ。

【今から百年ほど前、ドイツの社会学マックス・ウェーバー現代社会における人間の堕落について警告をしている。お金で構築された社会は次第にお金に左右され、人間本来の職業意識、使命感、矜持、真面目な気持ち、素朴な感情をすべて忘れるだろうと予測している。そしてそれは現実になった。(『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」6月8日号から)

次期参院選がどんな結果になるか?興味深い。

「聞く力」だけで支持率を維持している岸田首相だが、そんなことで大丈夫なのだろうか?

 毎回気炎を吐き続けている戦場写真家で、今も現地にいる宮嶋氏はこう書いた。

ところで今朝の産経にこんな記事が出た。

早速あるブログに、こんな意見が出ていた。

東京工業大学工学院博士課程2年の李恒(り・こう)さんが「在日なのか留学生なのか」が気になるところです。 留学生なら相当優秀なのでしょう。いずれ母国(中国か韓国?)に帰って「母校の研究者」なんてこともあるかもしれない。】

 

 防衛技術研究を拒否する学術会議と無関係なのだろうな~産経新聞社が応援しているのだから。彼の国籍は台湾かも?そうだったらいいが・・・

 その昔、学士会館で当時最先端ロボット技術研究の研究室長をしていた高校の後輩である某私学教授が、「私の研究室には、中国の留学生が多数いて、日本人学生より熱心です。 

 日本人学生はアルバイトやデートなどと居残り研究に無関心だから夜の研究はほとんど中国の留学生たちがやっています」と得意になって話したことがあったが、元海軍士官で潜水艦の第一人者であった先輩が、「技術流出を危惧した質問」をしたが、後輩の教授はまったく気にも留めていなかったから、失望した先輩は私の顔を見て「これじゃだめだ」と嘆いたことがあった。

 あれから優に20年以上たつ。もうすでに大陸で指導力を発揮し、宇宙開発事業に取り組んでいるのだろう。

 武田教授ならずとも、緩み切ったこの国の政・学のみならず、何事においても首相が言う「骨太」どころか、骨粗鬆症になっていないことを願うばかりである。