軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

北朝鮮が,核実験を準備していると言う.

北朝鮮が,核実験を準備していると言う.
六カ国会議が,「米国の都合」によって,中国が責任者になった時点で,進展しない事はわかっていた.中国,ロシアにとっては『ありがた迷惑』だったし,アメリカも,中国の指導力など全くないことは先刻承知であったからである.
つまり,アメリカにとっても,北朝鮮にとっても『互いに時間稼ぎ』が出来たのであった,真面目に会議に参加した我国などは,お人よしだったのである.

この間に,北朝鮮は『核実験準備』にこぎつけた.それが成功しようとしまいと、そこまで進歩した事を示す事が、北にとっては事態打破のカギなのであって,そんな事は『無意味だ』などと,先進諸国の『基準』で物事を判断すべきではない.彼らの『常識』はとても世界の先進国に通用するものではないことは,とっくの昔に分かっていたはずである.

中国は,一応責任を果たそうとしたが,北朝鮮が『自由圏』に落ちる事は絶対に避けなければならない.かといって,北朝鮮に核を持たせると『いつかは自分のほうに向けられる」可能性も否定できない.臆病な韓国は北朝鮮に『色目』を使い,中国の意を戴した行動を取っている.
結局,その程度の動きがあっただけでアジアの『大国』中国の,アジアにおける実力はこの程度である事が世界に証明されてしまった.米国は、対中国戦略で一本取った.
幸い,イラク情勢も,テロリスト達の『最後の抵抗』は続いているものの,全体的には落ち着きを取り戻しつつある.最大の悩みは,冷戦終結後に『早まって』4分の1の戦力を『軍縮』した,戦力不足だが,友好国の支援とPMCの活用で何とか切りぬけられそうである.
次の排除目標は,イランの核か北の核だが,北の方が『お誂え向き』に,準備している事を示してくれた.中国でさえも,これを排除する事に『反対』は出来まい.
アジア太平洋には,海空軍の攻撃戦力が終結しつつある.今回は,『攻撃の大儀』が明白である.
そうなると,北がへまをすれば,直ちに『排除行動』がとれることになる。
その日は何時か?
6月25日の『朝鮮戦争記念日』辺りがどうも臭い.
万一,北朝鮮による核実験が実施されても,米空軍の攻撃によって核の放射能漏れが起きても,直接的な被害を被るのは,日本の東北地方以北,つまり仙台市以北の北緯38度から北であろう.

世界唯一の核被爆国は,チェルノブイリ以来の『核の汚染被害』を再びこうむる事になるが,そんな事より国内では『郵政改革』『楽天』ブームで騒いでいるのだから,何とも滑稽である.

6月は北の核問題,それに平行して台湾の国民党と民進党の戦いによる国内問題に伴う沖縄方面の緊張,そして秋以降には,中国のバブル崩壊と続くとしたら,中国製品に頼りきっている我国は,それ以上の悲惨な目にあうのではないか? もしそうなったら,誰が『責任』を取るのだろう? まさか「JR西日本」ではあるまいが・…。