軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

イラン攻撃は秒読みか?

コメント欄が大変活発な意見交換の場になっている.とりわけ、いわゆる≪間接侵略≫について、相当高い関心が寄せられているのは嬉しい事である.
いつも書いている事だが、対日工作はいよいよ活発化し、本性をあらわしつつある、と私は見ている.「南京虐殺」について、当時17才の少年が、「目撃談」を流しているのもその一つだと思っている.自称・他称を問わず、公表された≪肩書き・経歴≫を詳細に調査する事をお勧めしたい.仮に所属部隊が書いてあるような場合には、防衛研究所の戦史室に資料があるから、照合すると、案外面白い事が判明するものである.戦争関係者がどんどん他界されていくにつれて、このような≪胡散臭い人物≫がはびこるのは世の常である.
この「南京大虐殺」を世間に流布せしめた張本人は、言わずと知れた朝日新聞記者の本多勝一氏である.彼の経歴を洗って見るが良い.意外な事実が判明するだろう.朝日新聞社は、その昔「ゾルゲ・尾崎秀美」に代表されるスパイ活動の拠点であった.NHKとの紛争?を巻き起こした本田記者も、その手合いであろう.朝日新聞社は、言論機関として公的な責任がある以上、これら≪社員達≫の経歴を調査し、結果を公表すべきである.『南京大虐殺』が広がったのは、彼が公表した「中国の旅」が発端だと言っても過言ではないが、もしも彼がかの国の工作に協力していたとしたら、彼の『作品』は「虚構」であった事が証明されることになる.そうなれば所属新聞社の責任は免れまい.国会では、ウソの情報に躍らされた哀れな議員とその所属政党が問題になっている。ウソを流したのが「ジャーナリスト?」らしいから、もともと「報道関係者」や「ジャーナリスト」には、虚報を流したり、嘘をつく性癖?があるらしい.
さて、日米関係について、日高義樹氏の講演を聞いたが、大変示唆に富むところがあったので1部をご紹介しておこう.
先刻公表されたQDRの中の、我国に関する要点は、11個空母群の内の6個空母群が太平洋に配備される.その内の2個空母群が、日本に配備されるという事にある.
第7艦隊の勢力は、概ね兵員約20000人、艦艇4〜50隻、航空機約二百機が基準だから、2隻体制が完了すると、我国には40000の兵員、艦艇約100隻、航空機約400機という、米海軍の大戦力が配備される事になる.海上自衛隊がこの位の戦力を持っていないのが悲しいが、中国にとっては≪脅威≫となろう.
ところが、日高氏によれば、その裏には、例えば「ジョージワシントン」が横須賀に移動することによって、米国の港湾労働者が「失職する」として労働者が怒っているのに、与党が相乗り?しているという.
ガム島への海兵隊の移転費用を日本が負担する事に付いては、国内で論議が沸騰しているが、既に?例えば滑走路建設技術は日本の土木会社が世界一なので日本の業者が工事をやっているという。日高氏によれば、米国は「日本に勝って『豊にしてやったが金は取っていない』、だから日本を占領しつづけている」という意識があり、その根源は、100〜150兆円に及ぶ戦時賠償金を取らなかった事にあるというのである.今更賠償交渉は有り得ないが、米国から見ていると、『アメリカだからこの程度で済んでいる』と感じるらしい.
沖縄の普天間問題も一向に進展しないが、仮に基地建設が始まっても完成するのは10年先だろう.その頃米軍の装備は『固定基地不用』になる可能性がある、という点は同感であった.
アフガン、イラクと、中東での戦争の教訓は、周辺に前進基地を設けるための「秘密」外交交渉と基地獲得が如何に難しいか、という点にあった.米海軍は、今後とも巨大空母群を維持し、海兵隊は洋上を迅速に移動する『海兵隊専用の洋上基地』を持つだろう.
ところで、イランの核危機に関しては、大統領選挙予備選がらみで、この6月頃だろう?と予期し、攻撃にイスラエルを使うか使わないか?又は『使われる?』かが焦点らしい.
北朝鮮に付いては、北は南進を諦めてはいない、というのが日高氏の説で、在韓米軍はそれに備えている.
イラクからの米軍の撤退は、北からトルコが、南はイランがイラクに侵入するという混乱状態を引き起こし、世界石油事情に大変動を与えるから、米国は引かないだろう.『万一、ブッシュがイラク問題で失敗すれば、世界は天然資源の逼迫から大変動が予測される」という日高氏の警告は、傾聴に値すると思うのだが、普天間一つけりが付けられず、メール問題で国会は空転、媚中派議員たちが大挙して中国詣で…などに現を抜かしている『キリギリス国家』日本の現状では、なんとも脱力感を禁じえない…