軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

生気なき日本政治

 橋下知事の改革案は、議会で否決されたという。如何に“強力な圧力団体”が議会を牛耳っているか、府民を食い物にしているか、府民も少しは分かったのではないか?
 孤立無援の橋下知事を支援する国民は多いと思う。一回くらいの「議会決議」に怯むことなく、悪を成敗して欲しいと思っている。

 中学指導要領に竹島「領有」を明記しないことになったと言う。姑息にも「解説書」に、竹島をめぐる主張に違いがあるとする、韓国に配慮した表現になったそうだが、「相手が嫌がることをしない」人道的で心の広い、敢えて言えば「生気が感じられない」お方が総理である間は期待できないであろう。
 それにしても、国民から斯くも“人気”がない方が、日本国の総理になれるという国は実にうらやましい。歴代総理には、善悪はともかく、何と無く「灰汁が強い」方が多かったが、その灰汁さえ無いように見えるから、我々はひょっとして「幻覚」を見せられているのではないか?電源を切ったら、総理のポストには何も無く、無人だったりして・・・
 確か2006年4月だったと思うが、韓国政府は、日本政府が国際海洋法上の紛争手続きを提訴しないように、「協約排除宣言」を国連事務総長に提出した筈である。
 つまり、日本政府が、国際司法裁判所竹島問題を提訴すると、彼らの“悪事”が露見することを恐れて、自分が他国を提訴しないと言う条件を飲む代わりに、日本が国際的な調停を求めて提訴しても一切応じないと、他国にもそうして欲しいと言う宣言をしたはずである。
 連日、生命の危険を冒して過酷な飛行訓練に耐えてきた“単なる戦闘機野郎”の私でさえもそのくらいのことは覚えているのだから、サラリーマンのような「日々是好日」を過ごしておられた方が、覚えていない筈はあるまい。
 日本と韓国は、友好国である前に「紛争当事国だ」という意識さえないのはいかがなものか?こんな調子だから、北方領土を不法占領し続けているロシアはもとより、北朝鮮如きにまで舐められて、国民が苦しめられるのである。
 こんな国民無視の“国家”に、税金を納めさせられていることがそもそも不合理ではないか?一体、自分達を何様だと思っているのだろう?などとツイ考え込んでしまう。
 先日も書いたが、「外交」は「社交」ではない。旨いものを食いつつ、「ハウドゥーユードゥー?」などと、シャンペングラスを傾けていて「外交」していると思っているようでは、世界から舐められるのが落ちである。
 それでも民主主義国日本では“失脚”しないのだから、いい気なのかもしれないが・・・
「仕事をしていない」という点から見れば、厚労省の職員が、官用PCでゲームをして遊んでいたことよりも、たちが悪いといえないこともない。


 ところでコメントの中に、私がかぎカッコつきで「汚名挽回」と書いたのに対してご意見があったが、これには訳がある。
 広報室長の時、整備不良の民間機が御巣鷹の尾根に墜落して、520人の乗客・乗員が絶命した事件があったが、このとき自衛隊の救出活動を非難した「朝日ジャーナル(修正)」が、「雫石事故での汚名返上(修正)のチャンスだったのに・・・」と書いたのである。
 雫石事故は、今ではかなりの方々が、後方から接近した民間機のパイロットが、自動操縦にしたうえで、遅れた昼食をとっていて前方を見ていなかったため「追突した」事故であることを理解しているが、朝日ジャーナル(修正)がそれを「汚名返上(修正)」と揶揄したから、私は「月曜評論」で反論したのであった。
 ところが、これが意外な“大反響”で、現場で懸命に活動した隊員たちの名誉は守られたが、私に斬られた一部のメディア関係者が、空幕高官を巻き込んで“反撃”してきた。
 記者に弱みを握られていたのかどうか知らないが、時の高官は私に反論内容の“雫石事件部分の訂正”を命じたから、私は「辞表」を提出した。(最も、直属上司の先輩が、辞表を取り上げずアタッシェケースに入れたままで、翌年春に二人とも地方に転出する際“返却”してくれたから、辞表は陽の目は見なかったのだが)
 そんな思い出を“揶揄”しながらカギカッコつきで書いたもの。他意はありません!

 実は一昨日夜、ウッドデッキで夕涼みしていたら「蛍らしき光」が薔薇の花の枝沿いにス〜と上昇して消えるのを見た。こんな山の中で・・・と思って幻覚か?と考えていたのだが、昨日昼、家内が壁にとまっている「源氏ボタル」を見つけた。何ともいえない感動だった。時はお盆である。早速家内の両親の墓参りに多摩霊園まで行ったのだが、蛍には何か不思議なものを感じる。浮かばれない英霊が、救いを求めて来たのではなかろうか?・・・などと暫し考えた。

 体調も回復したので、今日は大宮(修正)まで出かけて講演する。「北京五輪後の極東情勢」との命題を頂いたのだが、体験を基にした「防衛漫談」である。


追突―雫石航空事故の真実

追突―雫石航空事故の真実

竹島は日韓どちらのものか

竹島は日韓どちらのものか

日本人が行けない「日本領土」 北方領土・竹島・尖閣諸島・南鳥島・沖ノ鳥島上陸記

日本人が行けない「日本領土」 北方領土・竹島・尖閣諸島・南鳥島・沖ノ鳥島上陸記