軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

正体見たり枯れ尾花・・・浄化作用につながるか?

 今日は新聞休刊日、手元にある種々の切り抜き、週刊誌に目を通したが、政界、教育界のみならず、メディア界にも『馬脚』を現す御仁が続出していて面白い。
 先月の朝日新聞夕刊コラムの『素粒子』が、鳩山法務大臣を『死神』呼ばわりしたことは記憶に新しいが、その後「全国犯罪被害者の会」などから囂々たる非難を浴びた朝日が、しどろもどろの訂正をしていたのもまた面白かった。
鳩山法相は、与えられた規定を忠実に執行しただけであり、むしろ今までその義務を果たさず、いかにも“善人”ぶっていた歴代法相の方が非難されるべき存在だろう。
 11日の産経「断」欄で、呉智英氏が「素粒子」にも「権力批判」「公人を批判する権利があること」を認めつつも、問題は朝日が「権力批判を至高の使命であると脳天気に盲信している」ことを批判したが、この新聞社は、「盲信」どころか「確信」しているのであり、自分が「疫病神」であることには気がつかないほど「脳天気」なのである。
 その救いがたいほどの思い上がりぶりには「オゾマシサ」さえ覚えるが、それをまた「文化人気取り」で評価する“識者?”が絶えないから始末が悪い。しかし、気がついた読者達はこれを機にどんどん撤退するだろう。

 週刊新潮7月17日号に、「毎日<下品サイト>発覚で『スポンサー撤退』が始まった」という小さな記事があったが、毎日新聞の英語版ニュースサイト内のコラム「WaiWai」が、極めて下品なコラムを書き、特に外国から顰蹙をかったようだが、私は見ていないので内容は分からない。しかし、あまりにも『下品』だったらしく、スポンサーがどんどん撤退し始めていると言うから、毎日にとっては苦しいことだろう。
 朝日同様この新聞社も『南京百人斬り』という虚構記事・捏造記事で国を売った。濡れ衣で処刑された英霊の御遺族に対しても、極めて無礼で非人間的対応を取ったし、その昔、「外務省女性事務官」と情を通じてとくネタ?をものにした前科もある新聞社である。
 経営が傾くと、背に腹はかえられないのが世の常で、なりふり構わぬ放言?をしやすいものだが、これが『言論の自由』と『権力にかかわる公人批判の権利』を標榜する組織なのだから始末が悪い。どんどん常識的なスポンサーが撤退することを期待するが、その代わりに資金に恵まれた『遊戯業協会』などが新たな「圧力団体」として進出するのかもしれない・・・何とも早、我が国のメディア業界は末期的症状を呈している!

 ところで、今週の週刊新潮は実に面白い。「密かに『疑惑事務所の処理』を始めた小沢代表の『総理戦略』」は、いつもうやむやになっている彼の『不動産問題』を斬ったものだが、「氏の資金管理団体が所有する計13件、総額10億円超の物件のうち、ある疑惑が指摘された事務所2件が密かに処理されていた」というのである。
 もっと程度が低い?のが「『愛人マッサージ嬢』もあきれる姑息な又市副党首『こっそり訴訟放棄』」と云う特集記事である。
「又市さん」といえば、言わずと知れたあの社民党の「又市征治副党首(63)」のこと、1年前に週刊新潮に特集で「『愛人マッサージ嬢』の告白!・議員宿舎をラブホにしちゃった社民党又市幹事長』」とマッサージ嬢との事をばらされて「名誉毀損」で訴えたあの方である。『名誉毀損』などと気色ばんでいたそうだが、「いつの間にかこっそり請求を放棄し、訴訟を降りていた」そうで、早い話、新潮の記事が“正確無比”だったことをお認めになったのである!「裁判から逃げた以上、又市さんは当然辞職すべきだ」と週刊新潮は追い討ちをかけているが、しかもその彼は今や「公党」の、れっきとした『副党首』に昇進しておられる!つまり、物価高や年金問題、高齢者医療問題などで苦しんでいるわれわれは、貴重な税金で、彼のような低俗な男を未だに養っているのである。
 産経の「週刊誌ウォッチング」担当の花田紀凱氏は、「又市氏も福島みずほ党首も説明する義務がある」と書いたが、それこそTVのワイドショーに「引っ張り出してでも」説明させるべきであろうし、速やかにバッジを返還させるべきである。
 朝日新聞毎日新聞は「汚名挽回」のためにも、是非読者の要望にこたえて欲しいと思うのだが、果たしてそんな勇気がメディア界の“王者気取り?”の両社には多分無いだろう・・・
 連日ニュースを賑わしている大分県教育委員会汚職事件、その「デタラメ」「お手盛り」「常識欠如」の実態には、大阪府の職員達の行動に似たものがある。
 九州の部隊に勤務していた時、新聞は勿論、公的機関さえも「タブー」にしている実態を知ったが、ようやく大分や大阪で、その実態が暴かれだしたように思う。
 大分の事件は、長年の染みと垢にまみれた悪弊、それに麻痺して不感症になった“教育者”の実態を示した「氷山の一角」に過ぎないのだろうが、この機会を逃せば撲滅のチャンスは無い。
 週刊新潮には「朝日が<大批判>した『下関市教育長』への大声援」との題で、補助金増額要請に来た「山口朝鮮学園」の金理事長が「我々が“朝鮮学校には、植民地支配によって日本に渡航せざるを得なかった人たちの子弟が通っている、他の外国人とは経緯が違うことを踏まえてほしい”」と言ったことに対して、教育長が「“植民地支配という部分は歴史的事実に反するので受け入れられない”と返してきた」ので場は一気に険悪なムードになったと発言したことを、「鬼の首でも取ったようにただ1紙、全国版で報じたのが朝日だった」のだが、それに対してネットなどで、教育長への「大声援」が届いているというものである。「6月30日までに、815件の意見が寄せられ」教育長の発言が正しいとするもの712件、朝日に同調する“シンパ”は103件だという。
 大阪もそうである。今まで“無為無策”にうち過ぎ、しこたま給料と年金を確保した歴代知事たちが「圧力団体」に屈して府民の税金を湯水のように“献金”してきた過去の責任も追及しなければ、橋下知事の「改革」は成功しないだろう。
 最も“パンパカパ〜ン”などが知事になった土地柄、余程ふんどしを締めてかからなければ、根強い圧力組織がある大阪では元の木阿弥になりかねない。
 怠け者達から「死神」呼ばわりされようとも、ここはひとつ、勇気ある橋下知事の実行力と、心ある大阪府民の奮起に期待したいものだが、やっと日本国内に、「勇気ある発言や行動」が見られるようになってきたことを喜びたい。今まで「圧力団体にいい様に食い尽くされてきた」お人よし日本人も、少しは全うになり出した?気配を感じるが、これを浄化作用につなげたいものである。
 

福田恆存評論集〈第12巻〉問ひ質したき事ども―言論の空しさ

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福田恆存評論集〈第8卷〉教育の普及は浮薄の普及なり

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WiLL (マンスリーウィル) 2008年 08月号 [雑誌]

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