平成22年も今日で終わる。政治の混乱、というより堕落、拝金主義の横行、殺人事件の横行など、私から見れば無責任で“ウソつき”指導者たちの出現で、“モラルの低下”“知的怠惰”が極まった年であった。今年を代表する文字は「暑」だったが、「愚」の方が適切だろう。
ところで私は昨年末から体調を崩し、年初めの1月4日に、チャンネル桜「防衛漫談」収録後、帰宅途中でフレームアウトしてしまい翌日緊急入院した。十二指腸潰瘍の再発だったが、不規則な生活が原因だと医者に注意された。
処置後は禁水禁食、点滴(入院期間中約20リットル)だけが頼りだったが、7日の夜に奇妙な初夢?を見た。
川のそばに立つ私、対岸の土手には何と「間島」と書かれた巨大な石碑が立っている。それを見て「ここが間島か」とつぶやく私。
「間島」とは、中朝国境を流れる豆満江の中州地域で朝鮮人が多数住んでいた。しかしもともとは清国の領土で白頭山一帯を占める国境紛争が絶えなかった地域である。
日清戦争に日本が勝つと朝鮮がこの地に進出、日露戦争に勝った日本が朝鮮を併合して継承するが、日本は清国の他の権益を譲歩させるために「日清条約(間島協約)」を結ぶ。ところが清の所有が確定すると逆にこの地に朝鮮人が堂々と流入し抗日武装集団の根拠地にしたため、日本は掃討作戦を展開せざるを得なくなったところである。
「金正日は日本人だった(講談社)」の初めの部分に出てくる地域で、そんな資料を分析した体験が頭に残っていたからか、夢に「間島」の石碑が出てきたのには驚いた。
“総天然色”の夢の風景はあまりにも印象的だったので、昨夜思い出しつつ簡単にスケッチしたのがこの図である。
川は青森の有名な奥入瀬のように右手奥に伸びていて、そのはるか先に白銀に輝く高山の頂が見える。川の両サイドは鬱蒼とした林だが、日本兵が時折右手の森の中から川を滑るように渡って左手の土手に散開していく。ヘルメットなし、軍帽に背嚢姿、手に持っているのは38式歩兵銃ではなく、銃剣道で使う木銃のような“棒”状のもの。しかし向こう岸につくとすぐに伏せの姿勢をとって“棒”を構える。
川面にせり出した右手の岩では、絣のモンペを着た婦人たちが洗濯していて一見のどかな風景だが、「戦争しているのか」と私がつぶやくと、突然私の左肩後ろで「何を言う、見ろ、女達は笑っているではないか」と声がしたので見ると、手前の婦人がこちらを振り向き“笑顔”で「北満州はもっといいよ」と私に言ったのである。
そこで左手を見ると、ノモンハンのような一面の大草原、「ここが満州か!」と私は感嘆する。
顔を戻して正面の土手を見ると、今まで巨大だった石碑が小さな道標に変わっていたが「間島」という文字はそのままである。
上流を見ると相変わらず“棒”を抱えた歩兵たちが水面を滑るように渡って対岸に散開していく。さらに上流を眺めると、はるかかなたに太陽に輝く高山(白頭山?)の頂がそびえているのである。
何とも不思議な夢だったが、この頃私は毎晩消灯後、夢かうつつか、ベッドの周囲のカーテンがぼんやりと消えると、大理石の石室の石台の上に横たわっているのである。
考古学に詳しい吉村教授がTVのエジプト番組でピラミッド内部を解説してくれるが、あれと全く同じく周囲を大理石に囲まれた石室に寝ているのである。
入院4日目の夜に「水」がOKになり砂漠で水!の喜びを味わったが、5日目から流動食がOKになると奇妙な夢は見なくなったから多分空腹による幻覚だったのだろう。
2週間後に退院して家内や近所の奥さん方に話すと、「渡らなくてよかったですね。それが三途の川ですよ」と言われたのだが、私は初めから渡る気はなかった…。
そして今度は12月19日の夕方、家内と近くの川沿いを散歩していた時、西空に垂直な虹を見つけた。この日は寒かったので大気の気温が不安定になっていたのだろう。夕日が空気の層に反射して屈折したものらしいが、その“天柱”は七色の虹のように天に伸びていた。
1枚目は遠方の山に見える鉄柱の左側、2枚目は鉄柱のすぐ上から伸びているのがお分かりだろうか?少しモニター画面から離れてごらんになればお分かりになるのでは?
これは「天柱」か、それとも「天誅」か?
年初めに「三途の川」を見せられ、年の終わりには「天国への階段」を見せられた!
これが何を意味するのか?
何はともあれ、この1年お付き合いいただき感謝します。来年も懲りずに気ままに日記を続ける予定なのでどうぞよろしく。
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