26日から恒例の東北の旅を楽しんできた。
前日の大荒れの天気とは打って変わって、好天に恵まれた東北自動車道は順調だったが、磐越自動車道は通行止め、大雪の被害は予想以上に大きかったようだ。それもたった一人のトラック運転手の不注意からだという…。
東京では「冬タイヤ」の必要性はあまり感じないが北国では常備品である。三沢勤務時代に部下から教えられたし、通算3年の単身生活で北国生活が身についた私は、この日の東北旅行のために冬タイヤを装備している。
走行中の9時40分ころ、突如郡山南ICで事故発生のため通行止めというサインが出た。2時間もすれば解除になるだろうとタカをくくって進行したのだが通行止めの表示は変わらない。
11時半、手前のPAで早めの食事をして開通を待ったが、2車線をふさぐような大事故なのか?一向に開通しないので、トラックの運転手らや小学生の団体旅行バスなどが頭を抱えている。
かなりの運転手らが国道に降りる計画で出発したようだが、「高速代金二重払いはだれが責任取るのだ!」と怒りが収まらない様子。
我々も手前で国道に降ろされるのを覚悟で北上したが、なんと順調に郡山ICを通過できた。多分、指令センターに現場の情報が入らないから、通行止めの表示は解除されることなく、そのままだったのだろう。これじゃ何のための「標識」か「サービス」なのかわからない。これが戦争だったら敗北間違いなし!「情報」の意味が理解できない組織は、そのうち『仕分け』されるのじゃないか?
福島で先祖を供養したあと、国道沿いに北上していつも立ち寄る果物屋さんに寄った。この夏、私の大好物の「あんぽ柿」の“売れ残り”をたくさんもらったのでその報告とお礼をおばあさんにいうためだったが、店内はリンゴやラ・フランスがいっぱい、そして壁のように干し柿がつるしてあった。
「業者が勝手に“賞味期限”をつけて、過ぎると捨ててしまう。なんと馬鹿げたことか」とおばあさんは苦情を言う。干し柿も納豆も梅干しも、もともと日本人の知恵から出た保存食である。苦労して作った干し柿は、私がもらったように売れ残ると白粉(果糖)が吹きだし、実に甘く美味になる。
都会育ちの役人さんたちにはそんな知識がないのだろう。何でもかんでも『賞味期限』をつけ、切れると大量投棄、そのくせ「資源を大事に」とか≪エコ≫だというのだからどこかくるっているとしか思えない。
翌日は仙台の温泉に一泊後石巻の神社にお礼参りし、一年の垢を落とす大祓を受けた。すがすがしい気持ちになって神社を後にし、途中福島の岳温泉に立ち寄った。
いつもはそのまま帰路につき、7時間以上かけて深夜に帰宅していたのだが、寄る年波には勝てず、途中宿泊することにしたのである。
二本松ICを降りると残雪がすごい。雪で覆われた暗い山道を登って行ったが、先行する「福島ナンバー」の軽自動車が実に慎重運転しているから、地元の方の知恵にならってのろのろ進んだ。「八甲田山」の悲劇を思い出しながら。
インターネットでアトランダムに選んだ宿はこじんまりした老舗で、支配人が除雪中、中庭には背丈ほどのつららが下がっていた。この地方でも珍しい大雪だという。
早速露天風呂に入ったが、湯気の向こうに何かおいてある。なんと!地酒の樽で、マスが置いてあって「ご自由にどうぞ・ただし飲みすぎにはご注意ください」とある。
これを見過ごす手はない!医者に≪禁酒≫を宣告されている身を忘れて、ゆっくり『雪見酒』を楽しんだ!
夕食がまた嬉しかった。お品書きが手書きでシェフが書くのだという。料理は「アート」、素晴らしい作品をいただいた。
この土地出身の若くて明るく、手際の良い仲居さんが“熊谷”育ちだというので、自衛隊の学校の話から会話が盛り上がったが、なんと女将さんの二人の息子さんは、長男が海上自衛隊の3尉で、潜水艦乗りの教育中、二男が陸自の福島駐屯地の3曹だという。
翌日出発前にコーヒーをごちそうになりながら、女将さんと話し込んだのだが、こんな雪深い山の中(失礼!)育ちの息子さんが「潜水艦乗り」とは恐れ入った。
二男坊の3等陸曹君はきっと磐越自動車道の除雪に駆り出されていることだろう。ご苦労様!
親切で気が利いた若い仲居さんはじめ、福島らしい人懐っこさがうれしい宿で“大当たり!”、また訪ねたいと思う。
帰路も東北道は白川で事故、交通止めの表示。手前のICで降りて国道に出ようとしたが、なんと同じ界隈をぐるぐると誘導される。
家内が「カーナビは今出たインターチェンジに誘導しているのじゃない?」といったので気が付いた。
機械とは恐ろしいもので、目的地に『自宅』をインプットしているので、ICを降りてもそこから再び高速道に入らせようとするのである。その経路修正ができないので、結局“アナログ”で一般の道路標識を頼りにやっと国道に出たが、南下中に「高速道通行止め解除」の標識!
再び高速道に入ろうとするトラックが入口で渋滞している。いやはや道路標示に振り回された旅行であったが、無事に帰宅できた。
ところで、親友・荒木和博氏の奥様が翻訳した本が届いた。「金正日…」に取り組んでいた昨年、金大中に関する秘話情報も得ていたが、事実は小説より奇なりである。
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