軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

「戦わずして勝つ!合法的?国家侵略法」

孫子の兵法とは、「百戦して百勝するは、善の善なる者に非ざるなり、戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」、つまり「戦わずして勝つことが最善の策」だというのである。

 片田舎から世界情勢を見るともなく見ていると、それを「実行」しているのは独り「中華人民共和国」だと言えるだろう。勿論そのためには「武器を整備」してひけらかす必要があるから、3番目の「空母」なるものを浮かべてテストした。

 その成果は不明だが決して「失敗作」だったとは言うまい。何しろ彼が当面相手とするのは「後進国」だから、巨大な船体を浮かべているだけで効果はある。空母の運用に関する練度は二の次だ。

 しかし今は情報の世界である。やはりこの世界では「大きい方」が有利に見えるのだ。だから視覚効果は想像以上にあるとみてよい。

さらに効果的なのは、「電子線」であり「情報戦」である。

 今では「魚雷の本数」よりも、指一本で操作できる電子操作が効果的なのだ。日本では「災害時」に国民はみんな体験している。そう、インフラの損傷で、生活水準が劇的に劣化するし、国民の精神的抗堪性も失われる。普段有り余っている水もその例に漏れない。

 そのための準備を怠っていないのは中国であり、今問題になっているのは【日本、アメリカばかりではなく、欧州諸国までも「ハッカー攻撃」によって、普段からデーターが集積されているのだ】

 元より「軍事的作法」で使用するだけではなく、平時における「政治的操作」も頻繁に行われていて、例えば米国の大横領選挙では「フェイク攻撃」によって、血を流すことなく自由に自分の味方である候補者を当選させることが出来るのである。

 【英国のダウデン副首相が下院で演説し、「報道機関にリークされた議員と国選機関に対するサイバー攻撃の責任は中国にある。英国はこれらの行動が中国の敵意を示す明確かつ持続的な行動パターンを示していると判断する」と演説したという。つまり、2021年から翌年にかけて英国選挙管理委員会のシステムが中国系のサイバー組織によって「侵害された可能性が非常に高い」と結論づけたのである。更に「中国諜報機関によって、大規模なスパイ活動や、英国国内で反体制派や批評家とみなされた人々への脅迫などの目的で使用される可能性が非常に高い、およそ4000万人の英国有権者の名前

と住所が中国政府のハッカーの手に渡った」と当局は発表した】というから、昔ならば中・英戦争勃発か?というところだろう。

 【フランスもそうであり、オリビエ・カディック上院議員は、「フランス国民の選挙で選ばれた代表者に対するこのようなサイバー攻撃活動を放置することはできない」と批判している】(「宮崎正弘の国際情勢解題」5月12日号による)

 これに対して中国の大使館は【ロンドンの中国大使館は「これらは完全に捏造された悪意のある中傷である」とし、「英国における“反中政治的茶番劇”の終結」を求めたほどのふてぶてしさ】だったというから、英仏・中戦争はすでに始まっていると言ってもよかろう。

 それに対して「東洋の平和な島国」のメディアは、大谷選手の健康状態と那須の殺人事件を興味津々に伝えていて飽きることはない。

 わが国では海自の大型艦艇が、ドローンで詳細に撮影され、それが中国大陸で拡散されているらしいが、スパイ防止法さえない国だからさもありなんと思う。

 以前このブログにもそのことを書いたことがある。三菱重工のドックで建造中の「愛宕」が、建造開始直後から反対側に設置された定点カメラで、克明に撮影されていたことがあったのだが、その時は今度のドローンのような話題にさえならなかった。「何せ秘密保護法がないのですから取り締まれません…」で終わりだった。 

 

 さて、超限戦で、今私が注目しているのは米国の各地の大学で起きている反戦活動問題だろう。丁度ベトナム戦争時の東大紛争に酷似しているが、おそらく米国の大学にもそんな組織があるのじゃないか? 

 そのうえ、私が不思議に思うことは、こぞってメディアが非難する「イスラエル政府」は、ハマスの奇襲でイスラエル人1200人が殺害され、253人が人質となったいわば被害者である。

 後れを取ったイスラエルが、やがて強烈な反撃を加え始めたから、それで3万5000人以上のパレスチナ人が死亡して、ガザ地区の230万を超える住民が避難を余儀なくされたのではなかったか?。

 この戦争はウクライナに対するロシアと同様、ハマスが仕掛けたものだ。ハマスが攻撃されて当然ではないか?戦況が悪化したから、イスラエルを支援する米国内に進出して、国内で暴動を起こし、あわよくば支援の手を封じようとする、これもハマスによる超限戦に見えてくる。

 

 これじゃ何時までもストレスがたまるから、話題を変えよう。

 家内が植えたバラの花を整理しようとしたら、老人会の皆さんに見つかってしまい「奥さんが悲しむわよ」と‟怒られ”肥料を追加して手入れしたところ花が復活した!

 驚いたのは、福岡の旧部下夫人が家内に送ってくれた「黄色い蘭の花」も花をつけたことだ。貴重だから終わってもバルコニーの淵に鉢を置き、「はなさかじいさん」と称して水だけはかけていたのだが、先日花が3輪ついていたので驚いた!

 機会を見て鉢を替え、土を入れてやろうか?と思っている。それにしても草花は実に強い!弱い人間に過ぎない私も見習って「足腰の鍛錬」を目標に草花の手入れに努力して見ようかと思う。