軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

小泉改革,第2の関門≪靖国参拝≫

8月15日の首相参拝について,≪参拝≫か,それとも≪自粛≫か?と産経は書いた.首相の腹一つ,とは言うものの,「衆院選靖国参拝を争点にしない考えを改めて強調した」という.
今日,私は「台湾少年飛行兵会(蔡焜燦会長)」が、会員の高齢化で組織運営が困難になったため、靖国神社に昇殿参拝して「会旗」を奉納する行事に参加してきた.日台の関係者が100人以上も参加して,会旗を奉納して参拝したが,当時の台湾の方々がいかに「祖国愛」に燃えていたかが伺え感動的であった.それにしても日本人はなんと意気地無しになったものか!
そこでも話題になったのは首相の15日参拝問題であった.
産経の記事にあるように,中曽根総理が親日派の胡燿邦を「救う為」,参拝を中止した事からこの問題は広がったのであり,今回も万一「胡錦涛」の立場を慮り、波風を立てまいとして「中止」する事態となれば、この問題は永久に中国側の「勝利」としてわが国に突きつけられることになろう.その上,小泉首相は,国民から「愛想」をつかされ,9・11で大敗して寂しく退く事になるであろう.そうなれば15日の状況を見て,政界は再編成に入るだろう.出来れば「鞍馬天狗党」が出現する事を期待したいのだが….
小泉首相が「国民に対する公約通り」堂々と参拝したらどうなるか?
国民の信頼は増して9・11で大勝し,残り1年で最後の仕上げが出きるだろう.出きれば安倍氏外務大臣に据えて後任者とする配慮が見られれば,更に良い結果が期待できる.
恐れていた「アジア諸国の反応」はどうだろう? 東南アジア諸国は「当然だ」として評価するに違いない.中近東もそうだろう.「アジア諸国」などと誤魔化されているが,つまるところ「中国と韓国」の僅か2カ国だけは,朝日新聞など「反日メディア」を使って大騒ぎするに違い無い.
しかし,済んでしまえばそれで終わりだろう.日本国内の「慰霊行事」に,中韓両国がいちゃもんをつけようとも明らかに「内政干渉」だから,国際的にも一顧だにされまいから放っておけば済む.
問題は中国国内である.胡錦涛は一応「重大な関心」と「厳重な抗議」をする姿勢を示さなければ今までの経緯から収まるまいが、下手をすると国民が過大な反応を示す恐れがある.つまり,4月の「反日愛国」デモの再現である.今回は,あの程度では済むまいから,デモ隊に対する相当な締め付けが必要になる.しかし,官が締め付ければ締め付けるだけ民衆は官に反発するだろうから,第二の天安門事件に発展しかねない.だから「自粛しよう」などと,こともあろうに日本の企業や政府が言う必要はこれっポッチもあるまい.現に「中曽根事件?」がそれを証明している.
中国の「国内問題」には,我々は「内政干渉」すべきではないから.静観するべきである.
Y,Kの両氏は,前回何故か「15日から13日に」小泉首相の決心を変更させたようだが、「私的な弱み」で国家の意思を曲げさせてはならない.小泉首相も「私的友情で国家行事である靖国参拝」を曲げてはならない.そんな「誤判断」をすれば,「郵政改革」法案にも,何か私的な誤魔化しがあるに違いない!と国民は勘ぐるだろう.ましてや小泉首相にとっては「国民に対する公約実行のラストチャンス」ではないか!
15日の首相参拝公約実行行為は,我が国民の士気を紛れもなく高める事が予想される.
他方,我が国内の反日政治家や,メディアを浮き上がらせるだろう.尾崎秀美やゾルゲのように!
中国国内には「混乱」が生じるだろうが、それは中国政府の責任である.しかし,騒乱が激しくなれば共産党の危機だから,中国政府は「現実的解決法」を実行するだろう.それが成功して国内が「平穏」になれば,それだけの話,制圧に失敗して指導部が倒れれば,中国の「民主化」が始まるのであり、それはそれでアジアにとっては歓迎されるべきものであろう.
小泉首相の15日参拝は,うまく行くと「中国の民主化」に貢献する事になるかもしれないと思われるのだが,果たして小泉首相とその側近達が自覚しているかどうか…。