軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

朝日の「虚偽報道」問題

  • 朝日新聞の体質をこれほど明確に示した事件は無いであろう.「真実を報道する義務」とやらを掲げ,「知る権利」「報道の自由」をほしいままにしている割には,朝日はこの手の「虚報」が多すぎはしないか?

朝日はかって有名な「伊藤律会見記」で大失態を演じたはずだし,その後も「教科書誤報事件」「さんご礁破損事件」など,数え切れないほどの「虚偽報道」を繰り返してきた.そしてそのルーツには「南京大虐殺」「百人斬り」問題がある.
随分前になるが、朝日の報道姿勢について、ある大学教授が私に「戦時中は『皇軍の行くてに敵無し』『暴支膺懲』『鬼畜米英』だとか,あれほど朝日は愛国的言辞を弄して国民を宣撫したのに,戦後はがらりと方針を転換した.朝日ほど変節した新聞も珍しい」と言ったから,私は「先生,朝日は戦前戦後とも一貫していて『変節』などしていません」と言ったら驚いた.
考えてみればすぐ分かる事だが,朝日は戦前戦後を通じて,一貫して「反米,反民主主義」であった.ゾルゲや尾崎秀美の例をあげるまでも無く,戦時中は一貫して「反米・鬼畜米英」であり,戦後も「反米、ヤンキーゴーホーム」である.「その根っこには『反日精神』が潜んでいるが,その原因はどこにあるのか?それが問題でしょう」と私は言ったのだが,教授は「そう言われると全くそうだ」と感心された.私の勝手な想像だが,社主の村山家と,会社経営陣との確執もさる事ながら,岩波書店バリのイデオロギスト達が,この新聞社を「ハイジャック」して牛耳っているからではないか?と思っている.そして戦後は、中共の対日『マスコミ』工作が,この新聞社ほど浸透しているところは無いのではないか?事実,朝日の本社ビルには「新華社通信社」が同居しているという.
系列テレビ会社も,その昔,偏った選挙報道をして,確か椿?とかいう局長が首になったことがあったように思うが,このメディアは第四の権力をほしいままにしているのである.
このテレビ局は最近は『皇室報道』を専門?にしていて,日本婦人の素朴な人気を集めているらしいが,その解説内容は,昔ならば「不敬罪」が適用されるほどの「不遜な言葉遣い」に徹している.敬語能力以前の問題であり,勘ぐれば,皇室を『貶めて』我が国の根幹を揺るがそうとしているようにも思える.

  • 以前,広報担当だった頃,二人の記者が広報室に来て自衛官の「不倫をキャッチした」と得意になって私に教えてくれた事があった.取材内容の1部とはいえ,外に漏らすことは記者倫理に反する事だが,不倫問題なんぞ私には無関係,聞いていると胸糞が悪くなったので若い記者にこう言った.

「ところで朝日新聞社にはこのての問題は無いのかネ?」
若い記者が「全然ありません」と言ったから,「へエー,朝日は聖人君子の集まりなんだ!」というと,「そうです.わが社は正義の新聞社です」と言ったから思わず笑ってしまい,「本当かね?信じられないな」と兄貴分を見ると,彼は「いやそれはありますよ」と言ったから若い記者は困惑して「ありませんよ!」と反抗した.ところが『兄貴』は「ほら,K支局で雇った美人事務員と支局長が出来て,奥さんが出ていったから本社が大騒ぎした事があったじゃないか」と言ったから若い方は真っ赤になった.「ホレ見ろ,下半身問題はどこにでもあることさ。問題はその『内容』だろう」というと,若い方はそれでも「それ一件ですよね!」と兄貴に言った.なんという「愛社精神に溢れたヤツだろう!」と感心したが,兄貴は「イヤー,N支局でも,支局長が部下の女性と不倫したので,配置換えになったじゃないか」という.「なんだ,御社でも結構不倫が流行っているじゃないか.書かないから皆が知らないだけだ.良いなあ,新聞社は。自分の都合の悪い事は書かなくて,他人の不倫ばかり書きまくっているんだから!。書かれる方はたまらないよ.新聞記事なんていい加減なもんだ!」というと,若い方は真っ赤になって黙ってしまった.
会話はそれだけだったのだが,若い記者が折角つかんだ「不倫特ネタ?」は結局記事にはならなかった!

  • 三沢基地で起きた米空軍のF−16墜落事件もそうであった.「天を焦がす真っ赤な火柱,地軸を揺るがす大音響」などという,おどろおどろしい見出しが踊ったが,当日指揮所を立ち上げて米軍に協力した私は,事故の内容が全く掌握できなかった.機体は基地内に墜落し、パイロットは無事脱出した「ウェルダン事故」だったから、事態はすぐに収束したが,翌日の新聞にはそう書かれたのである.管制官が一瞬出た炎を視認したが,天を焦がすほどではなかったし,大音響も全くしなかった.第一三沢市民の誰も全く気がつかなかったのである.基地内にいた我々がそうだったのに,何故か青森支局にいた朝日の記者には通報?がいき,彼には炎が見えて、音響も聞こえたらしいのである.

今回の『虚偽記事』を書いた記者は『功名心だったかもしれない』と言ったという.きっと当時青森にいたこの記者も「一旗上げて」都に戻りたかったのだろう.サラリーマンとしての気持ちは良く分かるが,報道記者としては失格だろう.
世の中の情報を、新聞.テレビなどの報道に頼っている国民を欺くにも程がある.この事件をうやむやにすることなくNHK問題と合わせて,朝日は明確な説明を国民にする責任がある.