軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

気になる「周辺諸国」の動向

ロシアでは「外国人襲撃」が相次いでいると国際的人権擁護団体「アムネスティ・インターナショナル」が発表したという。産経新聞によれば、「外国人が多数在住するモスクワやサンクトペテルブルグなどロシアの大都市部では、毎週のように外国系住民が襲撃されるが、保安当局が真剣に対策を講じる気配」はなく、「ヒトラーを生み出した1920年代当時のドイツの状況に酷似していると警告する専門家も出てきた」という。昨年は既に28人殺されたというから異常である。

先般訪米した中国の胡錦涛主席は、大した成果を得る事が出来ずに帰国したが、とりわけ「アピール」するはずだった靖国問題など「日中関係案件が全く議題にならなかったのは、米側が中国に有利な見解は表明しない事を中国側が事前に察知して、取り上げるのを止めた」ためらしい。
中国は、「ブッシュ大統領小泉首相靖国参拝を批判的に取り上げ、日中関係の改善を求めるという希望的観測を広めていた」のだが、空振りに終わったのだから、訪米の意義は殆どなかったといえる。その中国は、腹いせとばかりに?東シナ海の「平湖」ガス田の拡張工事を開始したらしい。竹島問題で、我国が強硬手段に訴えないという「前例」を確認したから、「安心して」傍若無人に行動するだろう。秋に行われる「恒例の」各自衛隊の総合演習は、是非とも南西方面で「統合演習」を実施して欲しいと思う。私の時は上申したのだが「中国を刺激しないように」という「配慮」で没になった経緯がある。現状から見て、北の脅威に対する備えよりも、南西方面に備える演習は是非とも必要である。何も「日中戦争」を想定しているのではない。近々、台湾海峡で何かが起きても、十分に対処できるだけのシミュレーションをやっておく必要がある、と思うのである。それが「この国の平和と独立を守る」事を仕事とする自衛隊の務めであろう。

ところで、コメント欄に色々な意見が集中した「韓国」の、盧武鉉大統領が、「日本は昔から“兄貴面”」「中国のマネして皇帝つくった」と、「歴史講義を展開した」という。
産経新聞の黒田記者によれば、「米国には確かにお世話になった。しかし韓国は大きくなったから米国には頼らない。独自の道を選択してもいいのではないか」「日本は昔から“兄貴面”をするので問題が起きる、中国や日本に強大な勢力が現れるといつも朝鮮半島に戦争が起きる」「しかし、心配はあるが韓国はすでに力をつけた。過去のような侵略や支配、抑圧の歴史は決して繰り返されないものと信じる」と、「民主平和統一諮問委員会」の在米代表団を前に、東アジア情勢から米韓、中韓、日韓関係などについて歴史を引用しながら一時間近く熱弁を振るったという。
米韓関係で、韓国軍が米軍に頼ることなく自前で行動できるか否かについては私は敢えて触れないが、対日関係では、「歴史問題でケンカしている」とし、「最近の日本の動きは、①古代・朝鮮半島に対する支配権の主張(「任那日本政府」の話?)②豊臣秀吉によるとう壬辰倭乱文禄・慶長の役)③日韓併合による植民地時代―に続き、『日本が自慢、自信感から国家的栄光を求める4度目のもの』だという」。③については、「陶磁器技術など産業基盤が完全に崩壊され、知識人や農業技術者など十万人が日本に連れていかれ、農地は3分の1に減った。こうした被害がなければ韓国は近代化過程で産業的に相当発展していたかもしれない」などと、“アマチュア歴史談義”を披露した,と黒田記者は書いたが、まさに「アマチュア」である。
これで思い出したのだが、9年前にソウルを訪問した際、歴史博物館で、案内をしてくれた中年女性が、過去の日帝の侵略を強調したので、「では例の元寇の役で、元軍のお先棒を担いで日本に攻め込んだのはどこの国だったろうか?」と聞くと、彼女はたじろぐ様子もなくこう答えたのである。「確かに元に脅かされて日本に攻め込んだのは事実です。しかし、どうして日本が救われたか、先生は御存知ですか?」「我が軍が懸命に凌いだ事と、台風、つまり神風が吹いて救われたのさ」と答えると「先生、何故大風で船が沈んだか知っていますか?」と聞く。これには一瞬答に詰まったが、なんと彼女はこう答えたのである。「先生、それは私達の先祖が船が沈み易いように造ったからです。私達の先祖は、仲良くしていた隣の日本に侵略する気はなかった。しかし元の命令には従わなければならない。そこで船が沈み易いように造ったのです」
始めて聞く学説”なので、詳しく尋ねると何とこう答えたのである。
「船を作る時に釘を打ちますが、沈み易いように“釘の間隔”を広くしたのです。だからあの位の風でも沈んだのです。日本人には感謝して欲しい」
何と「侵略用の船を建造する際、強度不足になるよう製造した」というのである。朝鮮は、今流行りの「耐震偽装設計」の元祖だったのである。そう言えば何となく関連がありそうだが…
つまり、例えば「5寸間隔」で打つべき釘を、「8寸間隔」で打ったから沈没したというのである。この“珍説?”には脱帽した。流石同行していた学者や専門家の誰一人として反論できなかった。勿論証拠がないからであるが、予想もしていなかったからでもあったろう。
しかし、冷静に考えて見るが良い。自分たちの同胞が乗りこんで日本に侵攻する「運命共同体の船」である。それほど彼等は同胞を見殺しにする“気風”が強いのだろうか?そう言えば、拉致された自国民に対して全く無関心だから、確かに昔からそうだったのかもしれない…
そんな事を平気で外国の専門家一向に臆面もなく解説する学芸員がいるのだから、盧大統領の“アマチュア歴史談義”程度で驚いていては、とてもこの国とは付き合えない…。こちらの方が韓国人の性格を認識できない「アマチュア」だという事になりそうだからである。