軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

金庫が道端に捨ててある!?

外国人犯罪が多発していて、さすがの警察ももてあまし気味のようである。ただし、渋谷での誘拐犯逮捕は、代官山の住人の「機敏で適切な判断(車のナンバー、などの通報)」によって未然に防がれたからいいものの、それがなかったらどんな悲劇に結びついていたかわからない。
昨日は都心での会合に出て、1時間半近くかかる電車内で、一冊本を読み上げた。今朝の産経抄に紹介されていた「世田谷一家殺人事件・・・侵入者たちの告白」(齊藤寅著・草思社)である。家内が買い求めてきて一気に読破し、仰天したと言い私にも読むように、と言うので読んだのだが、私も仰天した。
大阪の曽根崎での風俗嬢殺し、大分での、中国人など留学生の身元引受人であった老夫婦殺し、などなど、日本人には考えもつかない極悪非道で残虐な、昔のシナ大陸での「通化事件」で、日本人居留者の婦女子2百数十名が中国の保安隊によって虐殺された「殺し方」同様のひどい事件だったが、私が以前住んでいた世田谷の事件もそれを髣髴とさせるものであった。
当時から韓国人など「外国人」犯罪だ、と地元ではささやかれていたのだが、警察は殺し方があまりにも残虐なので「怨恨」の線にこだわり、ついに迷宮入りしかけている。その上、土地柄からか、有名人たちとの交流は自慢できても、「泥棒の捕まえ方を忘れた」警察・・・との評判もあって、担当者が「聞き込み調査を捏造していた」事まで発覚したのだから話にならない。
私は事あるごとに「わが国の軍部増強も大事だが、治安強化が最大の懸案だ」として、自衛隊約24万人、警察約24万人、海保約1万2千人では心もとない。警察を30万以上に増やし、交通取り締まりは国土交通省のほうに任せ、警察庁を国家警察として、広域犯罪捜査体制を確立せよ、と講演して「掩護」してきたつもりだが、今回の渋谷事件は良かったにしても、どうも世田谷事件など、外国人犯罪に対する捜査が後手後手に回っているように思えて仕方がない。
産経抄も書いていたが、一ジャーナリストのほうが先に「真相」にたどり着いている?のだから、これじゃ警察の面目は丸つぶれ、世田谷警察の奮起を促したい。
この本に、齊藤氏が書いているが、犯罪目的の「クリミナルグループ」があると言う。
これは
①国籍混合の留学生グループ、それも犯罪を行うために結成されたグループの存在。
②それらのグループが全国各地にあって、これが心細い生活を日本で強いられている彼らの精神的支柱にまでなっている。
③②に重なるところもあるが、この各グループはいついかなるところでも、あるいは初対面でも同じ匂いを嗅ぎ分けて行動を共にする暗黙の了解が成り立っていること。彼らの離合集散の機敏性。同時に、
④留学生による犯罪グループの精神性。
⑤極端な拝金主義(彼らが犯す犯行の九分九厘九毛は金目当てと言う側面)と分析しているがその内容はまさに慄然とする。世田谷一家殺人事件は福岡で起きた一家殺人事件そのままでもある。
彼らの中心をなすのが「不法滞在者グループ」で、それにはいろいろな名目で日本に来た者が含まれているが、やはり「留学生グループ」が目立つと言う。
国内の少子化に伴い、学校経営者は無計画な「留学生」を募集した。その裏には文科省の無責任もあると思う。さらに労働力不足?(単に賃金削減が目当てともいうが)で、労働者をむやみに入国させた企業や経産省の責任も大きい。
とまれ彼らは都内各所の「歓楽街」で、グループを形成して「のさばって」いるのである。日本も舐められたものである。詳しくは本を読んでもらうことにして、昔、中国で聞いたことを書いておこう。

2001年、私は中国各地を見て回ったが、そのとき面白い話を聞いた。確か桂林だったと思うが、「先生、日本では道端に金庫がごろごろ捨ててあるそうですね」と青年が言うのである。われわれは、「産廃業者が、処分に困った古い金庫を、捨てている?」と勘違いして応答したのだが、話がどうも違う。
「私の友人たちは蛇頭に金を渡してそれを“拾いに”行って一稼ぎしています」とその青年は言う。「帰国した彼らが立派な家を建てるものだから、土地の若者たちが次々と日本にわたり、次々といい家が建っています」と言うから、単純馬鹿な私は、3Kは今の日本の若者が嫌うから・・・と思い、日本の産業廃棄物を始末してくれて有難う・・・的な感想を持って帰国した。ところが帰国して「はた!」と気がついた。道端に「金庫」が捨ててあるはずがない!彼が言う「金庫」とは、[自動販売機]であり、「ATM」だと気づいたのである。
それからショベルカーなどで強引に破壊して持ち去るその手の「強奪事件」が頻発したのだが、彼らが異常な拝金主義者であることを忘れていた。
その後、訪中した際、この体験を別の若者に言うと、彼は言った。
「先生、日本で殺人してもせいぜい刑は7年程度、その間、刑務所ではとてもいい食事が出て、訓練してくれ、日本語が覚えられる。中国ではすぐ死刑ですよ。日本では刑期を終えて出所すると、その間の「お給料」までいただける。日本は天国ですよ。彼らは一旦帰国し家族に金を渡すと再び日本に潜入する。家族には日本で留学して日本語を倣っているとうそを言う。
彼らが一番怖いのは「仲間」です。仲間を裏切ると殺される。
だから日本国内で「仲間に狙われたら日本人を殺し刑務所に入る」それが一番安全。
ただ出所して帰国すると、郷里に手が回っているからこれは危険。家族も危ない。だから再び日本国内に潜伏して「荒稼ぎ」する。これの繰り返しです」といったのには驚いた。たぶん、韓国人も同様の考えだろう。
齊藤氏の本を読んで、一気にそれを思い出したのだが、同胞を北朝鮮に「拉致」されてもいい加減、一家が中国人や韓国人たちに惨殺されてもいい加減・・・では国民はたまったものではない。
いっそ、退役自衛官で、「保安隊」でも作って、凶悪犯殲滅事業でも始めるか・・・と思うのだが、「先輩、歳を考えて!」と後輩たちにいさめられそうである。
何はともあれ、犯人をぜひ逮捕してもらいたいものである。警察の奮起を期待したい。