軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

世界遺産もいいが、その前にやるべきことはないのか?

まず、キジバト日記
先月10日に巣作りした我が家のキジバト夫婦に雛が孵った。概ね20日間かかるといわれているから、今月初めには孵っていたのだろう。
昨日、オスが抱いていたので「まだかい?」と見上げながら言うと、ごそごそと体を動かした。すると勢いよく親指くらいの雛が二羽、親の嘴めがけて背伸びし、口移しに餌をもらった。無事孵化したのだ!
ところがカラスの声を聞くと、オスは羽を広げて格納してしまった。これから雛の“防衛”が大変だ。

≪薄緑色の雛の頭が見えますか?≫



さて、富士山が世界遺産に選ばれたという。
≪頂上部を白い雪で覆われた富士山の姿が、5月の連休にはひときわ青空に映えそうだ。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)が、「富士山」を世界文化遺産に登録するよう勧告した。

 日本政府は今回、「富士山」と「武家の古都・鎌倉」を世界文化遺産登録の候補に同時推薦しているが、イコモス勧告は富士山について、三保松原(静岡市)の除外を条件として登録が適当との結論を出した。

 鎌倉は残念ながら、「記載」「情報照会」「記載延期」「不記載」の4段階の勧告のうち、最低レベルである不記載(登録不相当)が適当との勧告だった。

 正式にはカンボジアで開かれる6月の世界遺産委員会で決定するが、専門家機関が登録にふさわしいと判断した以上、各国外交官による委員会でその勧告が覆されることはまずない。日本を代表する富士山が「文化遺産」として世界に認められたことを、晴れやかな気持ちで受け止めたい≫

≪富士山=産経から≫


産経はこう書いたが、同時にアルピニスト野口健氏はこう釘を刺している。
≪率直にいって、世界遺産登録は「まだ早すぎる」と感じている。いまになって入山規制について話し合うなど明らかに準備不足だ。このまま登山客が増えれば、登山者の安全にもかかわるし、間違いなく環境破壊につながる。

 夏山シーズンの登山者は30万人を超し、いまですら山頂は飽和状態だ。五合目まではタクシーやバスで渋滞。ご来光をのぞもうと、夜間登山する初心者がこれまで以上に増えれば、その安全をだれが守るのか。

 ごみの問題も大きい。富士山の清掃活動は徐々に広がっているが、外国人ツアー客はマナーも悪い。ごみ捨てをガイドが注意しても「それは違反なのか」と言われ、トラブルの元になっている。罰金などのルール作りをしなければならないだろう。

 富士山を守るための「世界遺産」じゃないのか。鹿児島県の屋久島は世界遺産登録後、観光客が押し寄せ、ごみだらけになってしまった。観光や地域振興も大切だろうが、バランスを失ってはいけない。登録を推進した静岡、山梨県は覚悟をもって受け入れ態勢の構築を急ぐべきだ。やるべきことは富士山の山より高く山積している≫

アルピニスト野口健氏=産経から≫


退官後知り合った友人らが、手弁当で富士山清掃運動を立ち上げ、頂上付近に散乱したごみを集めて、黙々と担いで下山していたことを思い出す。
蟻の動きのような細々とした活動だったが、彼らは「日本人のマナー低下」を憂い、外国人登山者に失望されないように、と美化活動を継続していたのだ。
ところが今回、世界遺産に登録されたというので、彼らの努力が実った!と思ったのは早とちりだったようだ。


野口氏は「外国人ツアー客」のマナーが悪いと言っているが、マナーの点からいえば西欧人ではあるまい。この“外国人”とはTVでも紹介されたように、ほとんどが中国人だろう。彼らのマナーの悪さは世界的に定評があるから。


では今後、世界遺産に指定された富士山目当てに、彼らが大挙押しかけてくる恐れはないのか? 霊峰・富士の山頂に、無宗教の彼らが“五星紅旗”を掲げる恐れはないのか?

尖閣を自国領土だと強弁してはばからない彼らのこと、富士山も“歴史的に見て中国のものだ”と言いださない保証はない!


彼らは「力と金」さえあれば何でもできる!と盲信している。例えばこんな具合に。
甲南大学教授の杉田俊明氏が、産経ビジネスアイにこう書いている。
≪英国での調査研究業務を終え、まだ帰国して間もないが、滞在中に起こったある事件に衝撃を受けた。BBCをはじめインディペンデント、デーリー・メール、ガーディアンなど主要メディアが一斉に報じたある中国人留学生が起こした事件だ。
単独犯による一事件を英国のメディアが多くのスペースを割き、詳しく伝えて論評したのは、これを転載した中国紙が指摘するように「この事件の意味が重大」だからだ。

事件を起こしたのは、英国のある大学の大学院でイノベーション・技術経営を専攻していた26歳の中国人留学生だ。学位請求論文を提出したところ、著名な他大学の査読者を含む教授陣がそれに対して下した判断は、「不合格」だった。

これを不服とするこの留学生に対し、指導教授は3つの選択肢を与えた。1つ目は論文を書き直して再提出すること。2つ目は査読を再請求すること。3つ目は教授陣の判断を受け入れ、このコースから身を引くこと、であった。

これらの選択肢には、引き続きチャンスが与えられるものが含まれていたが、本人にとっては留年か退学を意味するものであった。そして、彼が取った行動は事件に発展した。

彼は教授の机に現金5000ポンド(約75万円)を積み上げて言った。「4つ目の選択肢がある。私に合格点をくれたらこの金を取ってよい。貴方に迷惑はかけないから」と。
当然、作戦は失敗し、指導教授から出ていくようにと言われると、彼のポケットから6発の弾丸が入ったエアガンが「床に滑り落ちた」という。

結局、裁判所は彼に贈賄で禁錮1年、エアガンの不法所持で禁錮6カ月の実刑判決を言い渡した。ちなみに、彼の親は「政府の官僚であり、同時に裕福なビジネスマン」とも伝えられ、公判も傍聴していたという。

以前、英国の同僚から「変わった留学生が増えてきた」と悩みを聞かされたことがあったが、中国社会が内包するひずみが生む諸問題に絡め、中国側の報道は事件の本質、そして中国社会が抱える矛盾を突き上げようとしている。

「中国社会に蔓延する腐敗が教育現場にも広がり、今回のような事件は国内でも多発しており、状況は深刻だ」。こんな指摘がある中、人民網に掲載された「留学生が賄賂で有罪判決、われわれは何を反省すべきか」という記事は、その典型的な反応といえそうだ≫


留学生を抱えているのはイギリスだけではない。我が国では東大が教授らまで多く抱えていて、その昔、公安が目をつけていた活動家=スパイに、某政治局員の第2夫人、静佳霊(静の上に草カンムリ)がいた。彼女は東大留学で博士号を取っているが、正体は特務=工作員。日本の公安が監視していることを知るや、国家安全部が直ちに帰国させ、その後復旦大学で国際関係論を受け持っていたという。
東大のような官学ばかりではない。早稲田などの私学にももちろん多数が入り込んでいる。以前、広島大学に陸軍少佐が留学していた(本人から聞いたもの)というから、日本の自衛官の入学は認めないくせに、中国軍人は認めるという「ひどい差別」を文部省は許していたのだ。


ところで日、中国ウォッチャーから次のように注意された。
「日本の国会でのやり取りが中国側に即時に流れているが、特に重宝されているのがA新聞とN新聞の≪中国語版ホームページ≫だ。
我々に言わせると、これは中国が欲しがる政治情報を日本の新聞社が流しているようなもの、5分もしないうちに北京政府には、日本政府の内部情報が伝わっている。日本ではこれを「サービス」というのかもしれないが、中国では貴重な「情報源」という。


野口氏が「観光や地域振興も大切だろうが、バランスを失ってはいけない。登録を推進した静岡、山梨県は覚悟をもって受け入れ態勢の構築を急ぐべきだ。やるべきことは富士山の山より高く山積している」と言っているように、富士山の世界遺産登録に喜んでいる場合じゃなさそうだ。
速やかにやるべきことは、情報漏れの防止、スパイ防止法の制定、防衛行動を縛り続けている各種政治的制約の解除ではないか。

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