軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

揺れる日米同盟、松坂が救う!?

 海自の情報漏洩問題は、日米間の大きな問題になりつつあるようだが、これは“敵対国”による意図的な<日米離間工作>の一環で、マイケルホンダ議員の「従軍慰安婦問題」もこれに連携していると考えるべきである。そう思うと、先日日本中に降った異常な量の「黄砂」も、何かの陰謀か?などと勘ぐりたくなるから不思議である。マイカーや、庭のパラソルに積もった今までに見たことも無い黄砂には泣かされたが、こんなに多くの砂が飛んでくるのだから、環境破壊で大問題になっているあの国の砂に、汚染物質をはじめ何が混ざっているか知れたものじゃない。その安全性について国の機関で慎重に分析して欲しいものである!
 冗談はさておき、いよいよ温家宝首相の来日が迫った。東京から京都まで新幹線を使わず、専用機で移動するというほどの極めてタイトなスケジュールなのに、なぜか公明党の支援母体である創価学会名誉会長との“会談”が組み込まているという。不思議に思っていたが、タイミングよく?出た「中国の名誉学位73個!温家宝首相が池田大作名誉会長訪問の深層」(週刊文春4月12日号)が解説してくれている。「死ぬまで『池田大作』を許さなかった大先輩『龍年光』」(週刊新潮4月12日号)も面白い。日米間に楔を打ち込み、米中対立を薄めようという工作活動が一段と活発化したと受け止めても間違いなかろう。
 温家宝首相との会談のあと、ブッシュ大統領と会談する安倍首相の腹の内は如何なものか? 2008年危機の前哨戦は熾烈になってきた。
 安倍首相はまず今回の機密漏えい問題を話題にせざるを得ないだろうが、うまく国内法整備に繋がることを期待したい。

 ところでレッドソックスに日本から一億ドルで“輸出”された松坂投手が、期待通りの成果を挙げた。私は野球には疎いが「メジャー初登板で、7回、108球を投げて6安打1失点、10奪三振で歴史的1勝をあげた」と国内メディアは大きく報じたが、現地・米国のメディアもファンも「惜しみない賞賛を贈った」と産経は伝えている。米国民のいいところは「フェアー」なところで、時にスポーツはその点特にはっきりしている。これがどこかの国だったら、大変な「ブーイング」で、松坂投手は“生きて球場から出られなかった”かもしれない!
 この日米野球を通じた「交歓」で、日米間のギクシャクした関係が少しでも改善されたら・・・と期待するのだが。
 それに反して日本の野球界はいまいちのようである。野茂選手から始まった日本選手の“海外進出”は、イチロー、松井と、スター選手の流出が日本の野球界の低迷に繋がっているように思われるのだが、その原因は一体なんだろう?
 たまたま先日、日テレニュースで、今期優勝を狙う巨人軍の激励会の模様を見る機会があったが、巨人軍のオーナーである渡邊氏が挨拶に立ち、「昨年負けたのは、主力選手の怪我が原因」だとして、その裏に「東京ドームの芝の痛み具合があった」と述べていた。そして渡邊氏は「直ちに芝を張り替えて球場を整備する」と宣言していたが、張り替えるのはやはり「人工芝」だという。
 スポーツ専門家の話では、野球でもサッカーでも、勿論ラグビーでも、グランドいっぱいに走り回る施設では、芝の状態が大きな問題だ、といわれ、横浜総合競技場なども、その手入れには相当な気を使っているというが、野球場が人工芝であるのは日本だけの現象だという。
 私も昔学生時代は剣道の選手だったが、試合場の床が大変気になったもので、ひどいときはコンクリートの上に板張りを仮設した試合場もあった時代だが、米軍板付基地のオフィサーズクラブで展示したとき、床の立派なことに感心したことがあった。聞けばダンスもここでやるのだという。昭和30年代のことである。その後国力が回復するにしたがって、我が国の試合場も格段に良く整備されてきた。特に町道場の中には、床下にスプリングが敷かれた道場があって、その快適さに感心したものである。とにかく、打ち込んだ時に「ひざ」にかかる負担が極端に少ないのである。今は殆どこの手の立派な施設になっているようだが、野球場が「人工芝」で“ごまかされている”のは問題ではなかろうか?
 聞くところによれば、松井選手は、日本の球場では体が持たないことを知っていたから、天然芝の米国へ進出したともいう。
 天然芝の手入れに費用がかかるから、手入れしやすい人工芝で代用しているのだとすれば、選手の故障はなくならないだろうし、選手の健康を無視した、企業体質丸出し、といわれても仕方あるまい。
 そのおかげで、日本野球界の人気選手達が米国に進出して、不注意な自衛官のために揺れる日米同盟を救ってくれている?のだとすれば、皮肉にも「人工芝に感謝しなければならない」と言うことになるのかもしれないが・・・