軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

温家宝首相の来日と親中派たち

 今週は講演会や会議などが続き、都心に出かけることが多かった上、依頼された原稿の締切日が迫っていたので、ブログを書く時間が無かった。
 ご無沙汰していたら、電話やメールで、私の健康状態を心配してくださった方がいたので、実に恐縮した。
 会議や講演会の前には、必ず「最近の自衛隊はどうしたんですか?」と聞かれるし、質問にも海上自衛隊はたるんでいる!と怒りの声が上がるので、丸めた頭がさらに丸まった感がした一週間だった。
 久々にブログをあけたら「自衛官に高いモラルが要求されるわけを教えてください」というコメントが入っていた。宮崎正弘先生も、今の自衛官は軍人ではなくサラリーマンだ!と書いていたようで、全く四面楚歌である。
 自衛官に高いモラルが必要なのは、強力な武器を預かる集団に属するということにある。武器を持つ者が、低いモラルであれば、ポルポト並みの殺人集団になる。我が国でも、ヤクザが武器を欲しがっているではないか!
 それじゃ一般国民は困るから、警察官や各種保安官等、限定された職域のものに武器を与えて、非武装の国民を守る、というのが現代社会の常識になっている。
 軍隊は、人種も宗教も考え方も全く異なる「国家間」の紛争に備えた実力組織であるから、強力な武器を所持し、しかも一朝有事の際にその実力を遺憾なく発揮できるようにするため、貴重な予算で購入して各自に与えられた武器を使って訓練する。百発百中の実力を国民に期待されているのである。
 そんな立場にある自衛官が、今回のような実におろかな行為に走っているということは、上から下まで、サラリーマンどころか、ドスケベ集団に落ちぶれている証拠であり、国民に申し開きが出来るわけがない。
 今回の情報は朝日新聞記者が流したのだ、とマスコミ界の友人がこっそり教えてくれたが、あの新聞社だって相当なスケベが集まっていることに変わりは無いが、「株式会社」であり「国立」ではない。だから私のように気に入らなければ新聞(商品)を買わなくて済む。もっとも「言論機関という公的任務を持つ会社」ではあるが・・・。ペンは剣より強しとは言うものの、実態は剣に適うペンなど存在しないのだから、武器を持つ集団は国民の信頼を裏切ってはならないのであって、そこに高いモラルが要求されるのである。
 今回は行くところで必ず数人に問い詰められて、さすがの私も困窮した。しかしそれは逆に考えれば、国民の自衛隊に対する信頼が高まってきたという証拠でもある。だから、昭和30年代の防大生活を経て「税金泥棒!」と非難されつつ、ただひたすら頑張ってきた我々OBにとっては、今回の不祥事は情けないこと限りない。勿論、大多数の自衛官は、まじめに黙々と任務を遂行しているのであって、全体が腐っているのでは決して無いが、それにしても一部の不心得者が信用を失う行為をしたことには腹が立つ。
 その上、温家宝首相が来日し、わが国会で不遜な演説をしたのに、議員達の多くが「嬉しそうに拍手」する姿を見て、怒髪天を衝いた(修正!)。日本の国会議員は、中国の一地方議員に過ぎないのではないか?国民を裏切るにもほどがある。
 こんな連中が国会にたむろしているのだから“せめて弁解させてもらうとすれば”、自衛官の中にも「ばかばかしくてやる気がしなくなるもの」が出ても仕方ないのではないか?
 とにかくこの国は相当「イカレテいる」ことを痛感したが、こんなことじゃ来年の国際危機は乗り切れないのじゃなかろうか?