軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

半島情勢が動き出す!

 超音速戦闘機など、近代兵器を扱ってきた割には、コンピューター・インターネットは扱いづらく、私には38式歩兵銃のほうが良かった?のかもしれない、などと思っている。たまたま、電子辞書の液晶が突然真っ青状態になって使えなくなったし、長年愛用してきたワープロもFDから原稿を取り込むことが出来なくなって、結局始末することにしたのだが、近代兵器、特に電子製品は実に便利だが非常にもろいところが困ったものである。
 電子関係技術者の甥に進められてパソコン用のFD変換ソフトを購入したから、とりあえずFD内の『過去の文章』は取り出せるようになったが、FDに文章名を記録しておかなかったため、変換しながらいちいち選び出す始末。電子辞書は『広辞苑』でカバーできるが、FD内の文章はそうはいかないから時間がかかってしょうがない。
 かといって、毎回印刷して綴じておくのも厄介である。我ながら、今頃“危機管理のお粗末さ”に失笑している。電子化社会が徹底している我が国に、どこかの国が「電磁波攻撃」をしてきたらこの国はどうなることやら・・・。『便利は不便』だということを再確認した。
 
 ところで、このブログのコメント欄記入不具合については、会社から次のようなメッセージが届いた。
「お問い合わせいただきました件、おそらく、はてなにメンバー登録をされていないゲストの方のコメントがうまくいっていないものと思われます。はてなでは、スパムコメントを防止するシステムとして、ゲストからのコメントに画像認証を導入しておりますが、ゲストの方のご利用の環境によっては、画像認証が利用できず、コメントが投稿できないとのご報告をいただいております。ゲストの方がJavaScriptが有効な状態でご利用いただくことで、正常に投稿が可能となりますが、佐藤様に可能な対応策としては、はてなダイアリーの管理画面右側の「設定」→「コメント、トラックバックの設定」を開いていただき、「スパムコメント・トラックバックを拒否する」のチェックをはずして保存していただくことで、画像認証が無効となります。よろしければ、お試しください。」
 早速「チェック」をはずしたが、すぐに「迷惑トラックバック」が入ってきている。いたちごっことはよく言ったもの、浜の真砂と「悪」だけはどうしようもないものらしい。これまた「便利は不便」の象徴である。
 消えたブログランキングの方は、指定されたID番号でのチェックインが不可能なので、コメンテーター氏の助言に従って「初期登録」に切り替えたところ、何とか登録できた。これからまた「0」から立ち上げていく所存。

 さて、参院選挙後の政界“混乱”は、見ていて「バラエティ・ショー」並みに下らない。これは各マスコミが熱心なのだから当然と言えば当然なのだが、シャチやジョーズがうようよ泳いでいる海原で、めだかが縄張り争いをしてオッカケッコいるようなもの。いや、めだかは淡水魚!と言われる方が居られるかもしれないが、今や荒川上流でイルカが泳ぐ時代。めだかが太平洋にいてもおかしくはあるまい!

 今朝の産経一面によると、金正日将軍が「米国のパートナーになりたい」といったらしい。
「北京の中国戦略関係筋がこのほど産経新聞に語ったところによると、北朝鮮金正日総書記は昨年10月の核実験後、ブッシュ米大統領にメッセージを送り、『米朝関係を正常化し韓国以上に親密な米国のパートナーになる』と伝えた。同筋は、これが米国の対北朝鮮姿勢を転換させる契機になったとの認識を示し、米朝の動きに強い警戒心を表明。中国はそれに対応し、日本との戦略的互恵関係構築を決めたと述べた」という。
 アジア情勢はいよいよ面白くなってきた。北朝鮮は、米国以外に“関心”はないのである。それは米国の強力な力に憧れているからである。もともと「抗日パルティザン」とは名ばかりの山賊集団出身なのだから、信じるのは力、強い力以外にはないのである。
 その昔、西安事件を起こした張学良のことを、国民党の将軍であった蒋方震は同盟通信の松本重治氏に「豺狼の子は豺狼である。平たく言えば“馬賊の子には馬賊の魂がある。一面、深慮でなく浅見、冷静でなく激情的だということだ」と答えたという。
 産経は「事実ならニクソン・ショック以上の衝撃だ」と日本の外交筋が驚きを表したそうだが、昭和14年8月23日に独ソ不可侵条約が公表されるや、時の平沼騏一郎首相が「欧州の天地は複雑怪奇なる新情勢を生じた」として総辞職したことを忘れている。国際関係というものは、各国それぞれが“国益”を求めて合従連衡、「平和」なんぞは掛け声に過ぎず、昨日の敵は今日の友、今日の敵は明日の友、弱肉強食の世界なのである。
 自分さえ手を出さなければ相手も手を出さない(だろう)などと考えている“紳士国”は我が国だけである。
 さて今月、ノムヒョン大統領はどんなシナリオを抱えて訪朝するのか?金総書記はそれをどう始末するのか?
 金正日の本心は「反中」だと睨んでいる中国はこの動きにどう反応するのか?表面上は友好国らしく付き合っているが、金総書記の「対等な顔をした付き合い」を中国は決して認めてはいない。そこで中国は「米主導を警戒して対日接近」しているのだと産経は書く。さあ、そこで我が国はどう出るべきか?

 小沢民主党代表が、今回反米的態度を取ったことは、日米分断を意図している中国にとっては好ましい?行動だったであろう。しかし、今安倍政権に変化が起きると、対日情勢判断が揺らぐことになる。これは対米戦略、対朝鮮半島戦略上、好ましいものとはいえない。せめて国威発揚のためのオリンピック終了までは、この状態を保たねばならぬ。朝鮮半島処理はそのあとでも十分だと睨んでいることだろう。秋の共産党大会で胡錦党主席は何を言うか?
 他方、金正日にとっては、米国に接近するには今がチャンスである。中国は動きが取れないと読んでいるフシがある。事実、国内情勢多難で、中国は半島には出てこれないからである。
 そこで金正日総書記は、韓国を先に手に入れようと動き出すだろう。今を逃がすと、ノムヒョン以後の韓国政局は混迷してつかみどころがなくなるだろうからである。“経済大国”日本は放っておいても自滅しそうである!
 金正日総書記の「アッと驚く戦略」は、来年交代するブッシュ大統領に持ちかけて、朝鮮戦争終結のための「和平条約締結」をすることかもしれない。双方にとって共に都合が良い。半島に「平和」を構築した偉大な指導者として二人とも後世に名が残せる! 勿論、ノムヒョン大統領にとっても「棚ボタ」である! 今月訪朝する彼の手土産は案外それかもしれない・・・。若しそうなったら、今度は「ニクソン・ショック」ならぬ「ブッシュ・ショック」、我が国は右往左往で収拾つかぬだろう。さて、近いうちに、金総書記が「藪(ブッシュ)をつついて」パンダを追い出す図式が実現するかどうか?!
 ロシアは、上海条約機構に参加して中国との連携を保ちつつも、半島情勢を睨んでいるに違いないが、台湾は、総統選挙を控えてそれどころではない。
 そんな複雑な半島情勢を想像すると、アジアの大国である(はず)の我が国の対応が一番大事になるのだが、拉致事件一つ解決できずに、年金、格差、絆創膏などという、国内の低次元な問題を取り上げたコメディに、政治屋たちが連日現を抜かしている。この秋、情勢が動くや、「半島情勢は複雑怪奇」などといって、安倍総理が政権を投げ出すことだけはあるまいが・・・
 タレントからの転職など、6年契約で就職された素人でなんとも楽天的な方々が永田町に集結されているからか、その緊張感のなさにはむしろ「言葉を失う」毎日である。こんな国会議員たちの呑気で得意げな?顔を見ていると、青年時代に「税金泥棒」呼ばわりされた仕返しに「税金返せ!!」と叫んで見たくなる昨今である。勿論口には一切出さないが・・・。

これだけは伝えたい 武士道のこころ

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