軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

天高く馬肥ゆる?

 久しぶりに好天に恵まれた昨日、手作りのウッドデッキで、送られてきた三陸沖の“秋サバの丸焼”を楽しんでいたところ、やけに電話がなる。無視して「秋の夜長」を楽しんでいたが、家内が家から携帯電話をとってきたので仕方なく出ると、知人が「中山前大臣が引退するとニュースで言っているが、何があったのか知らないが彼も自民党もだらしない!」とお怒りである。
 私もこれには意表を衝かれたが、出身母体の自民党宮崎県連が何らかの行動に出たのではないか?と感じた。『失言?』後の中山氏に対する県連の態度がいかにも横柄だったからである。案の定、今朝の産経は「中山前国交相引退へ」と一面で伝え、「自民党宮崎県連など地元関係者が強く反発。『このままでは衆院選を戦うことが出来ない』との声が相次いでいたという」。これを察した中山氏が「自らが引退することで衆院選への悪影響を最小限にとどめようと判断したと見られる」と解説していたが、「何時まで続く泥濘ゾ!」の感はぬぐえない。旧態依然、これが日本政治の象徴的事象である。
 反対勢力がメディアと一緒になって政権を誹謗中傷し、言葉尻をとらえては失脚させ「大臣の首を取った!」とはしゃぐ。こんな低級な言論の自由が横行して、時の政権を揺さぶる『定番』になってしまった。勿論、昨日書いたように、狙われた本人がTPOを心得て『本音を隠すべきだった』という意見もあるが、性格上それが出来ない人間だっている。中山氏はその典型だったのかもしれない。永田町の住人にしては珍しく「舌が一枚しかなかった」のであろう!
 不思議なことに言葉狩りに命をかける“勢力”は、野党側に対してはそんな『言葉狩り』はあまりしないからアンフェアーである。しかし、万一民主党が『天下』を取って与党になったら、今度は民主党政権下の閣僚に対して、言葉狩りをすることになるはずだから、それを多いに期待したい!
 しかし、ブログに掲載した一覧表に挙げられている民主党の『大臣候補者達』を見ると、とても『本音』を語りそうにない方々ばかりで、彼らこそこの国をどこかに売り渡そうとするかのような言動を弄する、いわば『確信犯』だから、継続して追求できる雑誌、週刊誌の『特集』に期待するほかはないのであろう。
 例えば産経19面の「週刊誌ウォッチング」欄に、花田紀凱氏が書いているように「・・・(ジャーナリストの)松田賢弥さんが『週刊現代』で『小沢一郎の金脈を撃つ』という連載を始めた。第2回(10月11日号)は『知られざる巨額資産、“金満夫婦”蓄財のカラクリ』」で、「小沢代表の政治団体が25億円ものカネをため込み、深沢の自宅周辺に10億円の土地、赤坂周辺の高級マンションに十数軒の部屋を所有・・・」などを上げているが、問題は和子夫人の財テクに関する記事だ。「詳細は松田さんのレポートをお読みいただきたいが、こんな“金満夫婦”に『格差』がどうとか『国民の生活が第一』とか言われても白けるばかりだ」と花田氏は書いた。
 万一政権交代した時には「小沢首相就任会見」で、これに関する的確な回答が出るかどうか?一般紙やTVがどう追求するか見ものである!

 中山前大臣引退については「自民党は冷淡」だそうで、5面に自民党内の反応が出ているが「皆に迷惑をかけたんだし、賢明な判断じゃないか」という事勿れ代議士。彼は発言内容よりも「迷惑」という観点でしか物を見ていないようだ。
「迷惑をかけた党へのけじめだろう」「やけくそだろう」という発言にいたってヤクザの世界並みで論評に値しない。

 中には「野党による『言葉狩り』が始まるのではないか」と不安の声も上がり、「中山氏が引退すれば教育行政に対する日教組の影響力が再び強まるのではないか」という意見もあったそうだが、これは中山発言が的を射ていることを証明している。
 それよりも、“天下の自民党”に中山氏以外には日教組と堂々と対決できる議員がいないということの方が大問題だろう。

 28面の囲み記事に、東国原宮崎県知事が「出馬に含み」とあり、その下に橋下大阪府知事が中山氏の引退について、「あそこまで話したのだから選挙の洗礼を受けて欲しかった」と述べ、「日教組をめぐる発言については『言わんとすることは非常に分かる』と擁護した」という。自民党宮崎県連の面々には、この言葉を良くかみ締めて欲しいと思う。
 大阪府知事を終了したら、橋下氏には“文科相”に就任してほしいものである! 多分、自民党大阪府連は支持することだろう!

 今日は、届いた三陸沖の『秋刀魚』で再びベーべキューをする計画! 世の中の雑音を避けて「天高く馬肥える秋」を家族で楽しむことにする。
 読者の皆様も、この週末、深まりゆく秋をお楽しみあれ!


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