9日は、『月刊日本』から新著に関する座談会に呼ばれ、約3時間にわたって南丘主幹の司会で山浦論説委員と対談してきた。驚くべき“裏話”がどんどん出たが一部はオフレコ!、12月号をお楽しみに!
12月には安全保障問題関連で2回講演することになっているが、加えてこの件に関するシンポジウムも18日か19日頃に計画されることになった。
来週土曜日の21日には都内で「沖縄からの提言」を主題にしたシンポジウムに特別講師として招かれ、ジャーナリスト恵君の後に「尖閣問題」について一時間ほど話をすることになっている。『今明かす、尖閣作戦』といかにも“若者向き”のタイトルだが、単なるヘリコプター侵入計画を阻止した裏話。
そんなことで、なかなか時間が取れないのだが(原稿も残っているので)11月14日に、≪ 日本解体阻止!!第2弾 守るぞ日本!国民大行動(http://www.ch-sakura.jp/topix/1290.html)≫が予定されている。
≪外交・安全保障政策における迷走は元より、「外国人地方参政権付与」など、マニフェストにもなかったような左派的政策を進めようとしている現政権の危険性を、より多くの人々に知ってもらうべく、午前と午後の2回、休日の有楽町マリオン前で声を上げる予定≫とのことで、崩壊しつつある日本を救うため、有志たちが積極的に活動を開始した。
今まではこの種会合は“左翼”が「あご足つき」で組織的に動員する十八番だったのだが立場は逆転、不特定多数の有志たちが手弁当で参集する自主的な行動に進化した。これが民主主義下における『民意』というもの、政府の誤判断を正す一助になることを期待している。
ところで、その効果のほどが今朝の産経2面に出ている。『参政権法案=今国会提出断念へ』という見出しで、「永住外国人への地方参政権付与法案の今国会への提出を見送る方針を固めた(民主党の山岡賢二国対委員長)」というものだが、まだまだ油断はできない。小沢幹事長は「基本的には政府提案としてやったほうが良い」などと語っている。
ところでその小沢幹事長だが、和歌山県高野町の金剛峯寺を尋ね、キリスト教とイスラム教を『排他的だ』と発言したそうだが、金剛峯寺の松長有慶管長は『全日本仏教会会長』であるから、選挙支援の依頼だろう、と友人から電話があった。選挙のためなら何でもあり?らしいが、自民党の公明党との連立、水と油の社会党との野合、民主党の社民党、日本新党との野合などを見れば、国民の意思を無視したご都合主義に、仏様もきっと苦笑いしておられることだろう。
産経は「『宗教観』を披露」と書いたが、『集票観』と訂正すべきである!
さて、昨夜からメディアはこぞって「市橋逮捕」で大騒ぎだが、こんな甘やかされて育った輩が2年7ヶ月間も国内に潜伏できた日本社会の構造的欠陥を追及することのほうが先だろう。
1000万円もの懸賞金が首にかかっていたうえ警察庁が面子にかけて懸命に追っていたにもかかわらず、整形手術をしつつ逃げ延びていたことが何を示しているか!
いかに闇の整形手術屋がはびこっているかという証拠だろう。あれほどの特長ある人相に気がつかない『整形医師』はその時点で失格である。麻薬、売春、人攫い、そして犯罪を幇助して平気な今回の整形医の世界・・・そんな異様な社会構造のほうが私には気味が悪い。
そんなばかげた騒ぎに埋もれて、国家安全保障の危機が忘れ去られようとしている。今朝の産経一面の「市橋逮捕」記事の下に小さく『嘉手納の半数三沢移転』というF-15戦闘機の配備問題である。
自民党政権下での本交渉では、麻生総理が「難色」を示していたから棚上げ状態だったものだが、政権交代した今、米側は再び打診して来た。嘉手納のF-15・48機を二分し、24機だけを三沢に移動、三沢のF-16・40機は全機米国に撤収するというものである。
アジアのミリタリーバランスを考えれば、三沢だけからF-16部隊が撤収しても空自の第3航空団(F-2)がいるから一応戦力配備上の支えにはなるが、嘉手納からF-15が移動すれば南西方面は空白になる。
ならば那覇の南混団のF-15部隊を増強して嘉手納に移動し、南西方面に睨みを効かせるべきなのだが、そんな発想は今の政府にあるはずがない。
その昔、私が三沢基地司令だった頃湾岸戦争が勃発したが、そのころ米国はフィリピンから空軍を引き上げることにしていた。1986年2月、フィリピンの大統領選挙で、マルコスが当選したもののアキノ候補が不正選挙を主張したため大混乱、ついにマルコスが国外逃亡しコラソン・アキノ大統領が就任したのだったが、その後『ヤンキー・ゴーホーム』と反米行動が激化し、スービック・米海軍基地は撤去に追い込まれた。
スービック基地は1885年に設けられたスペイン軍の艦船補修工場を、米西戦争後はアメリカ海軍が用いるようになったところで、以後スービック海軍基地として飛行場も備えたアメリカ海軍の主要基地の一つとなっていた。
1992年に基地は閉鎖され「スービック経済特別区」となっているが、それを待っていたかのように目の前の中沙群島に中国が進出した。独力で排除できなかったフィリピンは、再び『シェーン・カムバック!』とばかりに米国にすがったものの、海軍基地隊は復活したが米国は『紛争には静観』する態度をとったため、いまや中沙は中国の一大基地になってマニラににらみを利かせている。
嘉手納基地の戦力が消え、普天間基地も宙に浮くとなると、与那国島、尖閣にも『中沙諸島』と同じ運命が待っているだろう。そうなると、那覇はマニラ同然の状態になる。歴史は繰り返すのだろうか?
ある日、三沢基地に米国防次官らが『エアフォース・ワン』で立ち寄った。私は基地司令としてお迎えしたが、クラークフィールド空軍基地返還後に、その代替基地としてシンガポールと協定を結び帰国途中に三沢に立ち寄ったものだ、と内緒で教えられた。基地主要幹部たちが『フィリピーノ!』と蔑んだ発言をしていたことが今でも耳に残っている。
その後ピナツボ火山の噴火で基地は使用できなくなったので、それを理由に返還したことになっているが、真実は違うのである・・・。歴史にはこんな裏話が五萬とあることを知らねばならない。
なんだか今の普天間をめぐる騒動を見ていると、スービック基地返還騒動と二重写しに見えるのだが、一連の民主党政権の発言や行動を見ている米国人に「安保ただ乗りのイエロージャップども!」といわれないように、正々堂々と外交交渉して欲しいものである。まず自らの独立志向を高めること、それが国際的な真の「対等」であるということを忘れてもらっては困る。民主党の大臣諸侯の行動を見ていると、「ガキが大人に向かって『対等!』」と叫んでいるようなもの・・・。
ところで最後に拙著の宣伝。地方の後輩たちから「本はいつ出るのですか?」と問い合わせがある。広告が出ないからのようだが、8日(日曜日)の朝日新聞には次のような広告が出ているからご紹介しておく。
私は単なる無名の戦闘機乗りに過ぎないからか“有名な”『本多勝一氏』と並んでいるのが出色である!天下の朝日新聞に掲載していただけたことで満足している!
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