日本人?の外交音痴極まれり、という実態を見事に映し出した『密約認定』暴露、これでNHKなどは大喜びのようだが、外務省の存在意義は消滅したといっても過言ではなかろう。
国家間の交渉に「公開できないもの」があるのは当然で、微妙な交渉で誤り無きを期するために『非公開の議事録』などが作成される。日米交渉の秘密を暴こうと虎視眈々と狙っている他国はゴマンとあるのだから。
二国間の交渉の実態を、これ見よがしに『公開』されては相手国は全うな交渉に応じる筈がない。
今朝の産経は≪密約を公にすることによって生じるさまざまな外交・安全保障政策の変質をどこまで真剣に考えていたかは判然としない≫と控えめに書いたがそのとおりである。さすが原理主義者の岡田外相らしいが、「非核三原則を見直す考えはない」と見直しを議論を封印した。では、“有識者達”の作業は何が目的だったのか?
≪「旧政権の密約を暴くことだけが目的だった」としたら、あまりにむなしいといわざるを得ない≫と産経は結んだが、虚しいどころの騒ぎではない。歴代自民政権を怠慢だと批判した岡田外相だが、「報告書で3原則の形骸化が明確になったにもかかわらず、見直さないことこそ怠慢(産経)」なのである。
ロシア、中国、北朝鮮の核の脅威にさらされ、それを「同盟国の核の傘」に依存しておきながら、「これでは自国の安全が保障できない」として自ら核武装に踏み切るというのなら別だが、「非核3原則」は後生大事に堅持するということの矛盾こそ改定されるべきものではないか。彼らの頭の構造はどうなっているのだろう?
自国の安全を棚上げにして、同盟国の戦略を阻害し、自己中心で極端な甘えを先行させる“わがままボーヤ政権”は、同盟国はもとより、自国民からも信用されなくなるだろう。更に岡田外相は「外交記録公開・文書管理対策本部」を設置するという。
国家機密を公開する組織のようだが、同盟国は一切条約を結ぼうとはしなくなるだろう。喜ぶのは敵対国だけだが、それだって真面目に外交交渉しようとはしなくなるだろう。
同胞を拉致して恥じない北朝鮮は、経済危機で叛乱寸前だが、金正日“将軍さま”だって、今後は全うな対応をしなくなるだろう。秘密の取引をすべて公開されるのじゃたまったものじゃないからである。
この国は昨年夏、敵対勢力にハイジャックされたのである。国民は今頃自覚し始めたようだが、その頚木から解放されない限り、どんどん沈んでいくだろう。おかしな政府・・・と思っていたら、今朝旧軍の大先輩から電話があり「何、連中のほとんどは外国人かその血が混じった連中さ」と裏話を聞かされたが、事実は小説よりも奇であることを再び認識させられた。やがて“彼ら”の正体も、密約同様暴かれる日が来るだろう。間違いなくこの国は“日本人もどき”に「ハイジャック」されてしまったのである。
産経一面下に「仕分け2弾」「候補50法人公表」とあるが、それより先に「政府と国会議員の仕分け」をしてほしいものである。とりわけ国会議員の“仕分け”は急務だろう。
産経には「仕分け候補50議員」の名前を公表して欲しいものだが、さしずめ北教組と癒着していた小林議員などはその“筆頭”ではないか?
また、民主党は「各省庁の官僚」と敵対し、「政治主導」だと息巻いているが、全うな官僚の方がレベルも高いしはるかに愛国心に燃えている。先日たまたま見た「テレビタックル」に“政府側”代表として民主党と日本新党の議員が、対する野党側に厚生官僚と元通産官僚が出ていたが、ちょっと見ただけで勝負あった!と感じた。その質に歴然たる差があったからである。これじゃ「政治主導」なんぞ出来っこあるまい。
官僚と政治家(屋)については、加地伸行教授が今朝の「正論」に書いているから貼り付けておくことにする。
ついでに、遅刻大臣が嵌っていた「ツイッター(ピーチク・パーチク)」についても、曽野綾子女史が「麻薬中毒患者以外の何ものでもない」と厳しく批判しているからこれも貼り付ける。
ただ私は「総理や閣僚が軽々しく参加する手のものではない」という曽野女史の見解に「閣僚のつぶやき」は、諸外国、特に敵対国にとっては「国家政策方針の情報分析」に極めて有効であり、これこそ「密約問題」以前の機密漏えいに近いものだと危険視している事を付け加えたいが、いやはや、世代交代もいいが、早い話「ミーちゃん、ハーちゃん」政権の心もとなさを痛感する。
いずれにせよ、普天間基地問題をめぐる“手腕”が天王山。私は明日都心で「米軍基地問題(普天間基地問題を中心に)」と題して話をするが、同盟国はこの問題をじっと見ていることをお忘れなく。
更に今日は3月10日、忘れられない東京空襲の日であるが、たまたま友人から次のメールが届いたのでこれも御紹介しておくことにする。
メールには≪明治38年3月10日、風塵荒ブ奉天城頭ニ精鋭熊本第六師団ノ先鋒ガ突入シ・・・」と戦史に出てきますが、今日はかつての「陸軍記念日」。100年以上も昔の日露戦争、「坂の上の雲」の世界です≫とあった。
威風堂々たる先人の姿を見て、岡田外相はじめ、政府要人はどう感じるか? 日本人だったら素直に「日露戦争」の先人に畏敬の念を抱くはずだが・・・
- 作者: 佐藤守
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/10/28
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 147回
- この商品を含むブログ (300件) を見る
- 作者: 黄文雄
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2009/12/22
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
- 作者: 黄文雄,呉善花,石平
- 出版社/メーカー: ビジネス社
- 発売日: 2007/10/12
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 94回
- この商品を含むブログ (22件) を見る
- 作者: 黄文雄
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2010/02/27
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る
- 作者: 黄文雄
- 出版社/メーカー: ワック
- 発売日: 2005/05/01
- メディア: 単行本
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
日本の核論議はこれだ―新たな核脅威下における日本の国防政策への提言
- 作者: 郷友総合研究所
- 出版社/メーカー: 展転社
- 発売日: 2008/04
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (14件) を見る
- 作者: 若狭和朋
- 出版社/メーカー: 朱鳥社
- 発売日: 2009/11/01
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
- 作者: 石平
- 出版社/メーカー: ビジネス社
- 発売日: 2007/11/13
- メディア: ハードカバー
- 購入: 5人 クリック: 24回
- この商品を含むブログ (14件) を見る