軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

これでもまだ眼が覚めないか!

 4日の首相沖縄訪問は見苦しいことこの上なかった。背広姿ではなく沖縄県民の眼を意識したラフなスタイルはまだしも、1億2千万の日本国民を代表する「首相」の姿だとはとても思えず正視できなかった。
 いつから「県知事」や「市長」や「町長」の方が「首相」より格上になったのだろう?
 しかも彼らの前では「鳩山氏」はまるで“坊や”である。4日の彼の対応を見た海千山千の政治評論家さえも、さすがに言葉を失い、彼の「実態」をつかみかねているようだが、今まで多く語られてきたように、彼は「友愛」主義の“宇宙人”というべきである。
 日本人としての誇りも自覚もさらさらない。だから「中国の手先か?」と疑われるのだが、民主党内に潜伏する多くの「親中派」に「国民宣撫用宣伝塔」として利用されているだけなのである。しかし恐ろしいことに「利用されているのだ」という自覚さえ彼にはないのである。


 今頃になって「沖縄に駐留する海兵隊の抑止力」」に気がついたそうだが、防衛白書を読んだことはないのだろう。 その上、県外移設は「民主党の公約」ではなく代表たる自分の発言だというのから、自国民はおろかアメリカでもとうとう彼を「二枚舌」だと決め付けた。

 私は前から彼は「うそつきだ」といっていたが、これは彼に会って直接話をしたときの率直な感想だった。Aさんには「ごもっとも」と口を合わせ、Aさんに敵対するBさんにも「全くおっしゃるとおり」と相槌を打つ。
 これで彼の政治生命は終わったと思う。一日も早く、民主党は正常な内閣を構築しないと夏の選挙で大敗するだろうから大いに見ものだが、その前にいっそのこと民主党も「正常人グループ」と「異常人グループ」とに分解したらどうだ?中には立派な議員もいるのだが・・・


 これほどの政界の“退廃”を見せ付けられても、日本人は眼を覚まさないとしたら、間違いなくこの国に未来はない。「平成維新」でもおきなければ・・・

 ただ、私は万博で隠れている大陸内部の混乱に注目し“期待”しているからまだ一縷の望みはあるが、それまでに国民が目を覚まさなければ間違いなく日本国の歴史はやがて消滅するだろう。


 眼を外に開いてみるがよい。

 韓国では、哨戒艇北朝鮮の魚雷攻撃を受けたとして政軍一致団結した。痺れを切らした北の首領様がやったのかどうかは知らないが、彼も生きるために“止むを得ず”中国に物乞い?に行った。半島情勢は予断を許さない。

共同通信

 韓国も北に大きな脅威を抱えていることが分かっていながら、日本の竹島を不法占領して南の日本に敵対するのだから、どこまで○○か?とあきれるが、万一日本が北と手を組み南北挟み撃ち、その上在韓米軍が撤退すれば一気に北に併合されるだろうに。

 問題が多い中国は万博終了の10月までじっくりと観察させていただくつもりだが台湾もおかしくなった。タイでも混乱が続いている。遠くのギリシャは負債でとうとう“倒産”中、ギリシャ以上の巨大な負債を抱えた日本はどうなるのか? アイスランドの火山噴火で、EUの航空業界は大打撃、再び経済ショックが世界を襲わないとも限らない。


 とにかく世界は激しく揺れ動いているのに、わが国の指導者は自らの「マッチポンプ」で、昨日は沖縄、明日は鹿児島と、忙しそうなそぶりだけしている。しかし本音はお遊びに生きがいを覚えている様子、とてもついて行けない。

≪[ハト真似する鳩]インターネットから≫


 ところで自衛隊に何かあると○○の一つ覚えのように、「シビリアンコントロール」を強調する政府とメディアだが、この一連の首相の行動を観察しても、まだ「シビリアンコントロール」を強調する気だろうか?
 トラストミー発言で処罰された連隊長のことを少しは気の毒に思うメディアはいないのか?最高指揮官交代と同時に彼を復活させてはいかがか?


 現役時代、米軍が自衛隊の指揮官を“個人的に”詳細に分析評価した「ホワイトリスト」を持っていたが、それはいざ日米共同して戦う場合、日本側の指揮官がお粗末な場合には米軍側の犠牲も大きくなることを避ける時のリストだといわれていた。
 つまり、平時においてはゴルフとマージャンがうまい如才ない「彼」でも構わないが有事には血が流れる。軍事作戦では「己の無能を部下の血で贖う」指揮官は洋の東西を問わず不適なのである。

 その点では世界中で戦っている米軍は実に「現実的」であった。


 「Loopy」で「二枚舌」の日本国自衛隊の最高指揮官は、おそらく「交代者リスト」に入るだろうが、彼に従う自衛隊はどうする?黙って彼に従うか?それとも「超法規」で戦うからそれでも構わないか?

週刊文春から≫

 確かに平時は構わないだろうが有事には絶対に避けなければならない。4人の幕僚長はその点をしっかりと考慮して、部下指導に当たるべきだろう。


 先月8日と21日に、中国海軍艦艇群が東シナ海から太平洋に抜け演習をしたが、その際中国海軍のヘリが海自艦艇に異常接近した上、パトロール中の我がP-3Cにミサイルの照準を合わせてロックオンした。これは公海上ではやってはならない軍事挑発以外の何物でもない。


 そして3日午後には、奄美大島北西沖320キロの我が排他的経済水域内で、中国国家海洋局所属の調査船「海監51」が海保の測量船「昭洋」に接近して「この海域は中国の規制が適用される海域だ」と日本の測量中止を要求したが、これに対して情けないことに「昭洋」は「調査継続に支障が出たため、予定を変更して奄美群島方向に向かった」という。これでこの海域は「中国」のものと認めたことになる。追っ払われたのだから。なぜ海保は「調査の予定を変更して」「海監51」を追い払わなかったのか!


≪海保資料から≫

 4月25日には、大連発成田行きの中国国際航空(Air China) CA951便(ボーイング737−800型機、乗客乗員155人)が成田飛行場管制所と無線交信を行わず、許可を得ないまま着陸した。連休前の平和ボケ日本では話題にもならなかったが、驚くべきことに国土交通省も問題にしていない。
 自国のEEZから「海監51」に“追い出された”「昭洋」もここに所属するが、大臣はきっと親中派なのだろう。少なくとも危機管理上は、成田空港への「無許可着陸」の中国機は軍事演習だと見た方がよい。

≪インターネットから≫

 無線が通じなかった場合は、直ちに着陸復行して再度無線交信を試み、他の周波数でもだめな場合には管制塔からのライトなどによる「シグナル」を得て着陸するのが常識である。
 われわれはGCA最終進入段階で、無線交信が5〜10秒間途切れた場合には、直ちに復行して管制塔との交信を試みなければならないと規定されていた。

 韓国もそうだが、中国の“民間航空”パイロットのほとんどは空軍軍人上がりであり、有事には輸送部隊として参加する任務を持っている。日本では年間15名程度の割愛以外は、民間航空では自衛隊OBを排除する傾向にあるから、「自衛隊員輸送」には抵抗するし、危険地帯には邦人救出にも向かわないと駄々をこねるのだからこんな事態は想像も出来ないだろう。
 
 しかしこれが“中国民航機”ではなく自衛隊機だったらどうだったろう。雫石事件の時のように今頃世論は「法規無視の自衛隊機、我が物顔で成田に着陸」「一歩誤れば大惨事」と沸騰していたことだろうし防衛大臣と空幕長の首は飛んでいただろう。
 少なくともこの事案は、単なる着陸規定違反事件ではなく防衛問題として捕らえるべきなのだが、首相があれじゃとても無理、せめて一部国民有志くらいは深刻に受け止めておいてほしいと思う。


 何はともあれ世界は恐るべきスパイラル現象に突入しつつある。「はと」は決して「平和の象徴ではなかった」ことが一部に知られただけでも良しとすべきか?
 お人よし日本人よ、一日も早く眼を覚まして正常に戻らなければ本当にこんな事になるゾ!と警告しておきたい。

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