軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

今日は何の日?

 6月24日、今日は何の日かご存知だろうか?
 メディアはいっせいに「参院選きょう公示」と告げている。日本の将来を左右する恐れがある、参院選公示日である・・・?

 いや、そんな堅い話ではない。
≪クリーンなはずの市民派宰相に「政治とカネ」!?≫
≪「菅直人=新総理」が政治団体に渡した奇妙な5000万円≫
≪永田町の=ワイド=不愉快指数≫などという大文字が踊る週刊文春6月24日号の表紙にUHOが飛んでいるのである!
 驚いて、表紙の意味するところを探ったところ、やっと最後の方にそのわけが書いてあった。

 148ページ下に小さく『表紙はうたう=和田誠』<ザ・フライング・ソーサー>とあり、<六月二十四日はUFO記念日なんだそうです。一九四七年のこの日、自家用機に乗っていたアメリカの実業家が円盤状の物体が飛んでいるのを目撃した、と空軍に報告したら、『未確認飛行物体』と記録された。この言葉の頭文字をとったのがUFOですね。題名はブキャナン&グッドマンのふざけた音楽>とあった。
 そんな記念日があったなんて今までまったく知らなかった。たまたま、来月「UFO目撃談」を出版することになっていたから、何とまあ偶然!と驚いたしだい。


 参院選に関しては、今日の産経新聞一面の次の写真が面白い。

産経新聞から≫

 信号機の矢印は「右」と「左」と「上」だけで『下』がないのがご愛嬌、最も交通量は『左』が一番多くなるのだろうが。
 タレントさん方もうごめき始めたらしいから相変わらずの『列島劣化現象』。腐臭漂う『国技館』も劣化現象著しいが、名古屋場所が開けると思っているだけノー天気、国技も政治もどんどん劣化しつつある。日本人はどこまで劣化する気だろう?立ち直れるか日本!


 5面に「スーダンPKO派遣足踏み」とある。
「首相交代のスキ・・・・防衛相“待った”」「『時間切れ』外務省に悲観論」というのだが、予算も人員も大幅に削減され、ゴランや海賊退治ばかりか「牛の埋葬」にまで借り出されている自衛隊、打ち出の小槌じゃあるまいに、命令すれば文句ひとつ言うことなく世界のどこへでも黙って出て行くと思っているのか!自衛官の人権についてはまるで他人事。

国際貢献など外交問題で十分な指導力を発揮できていないためだ」という。
 岡田外相の「スーダンは大事な国際貢献だ。自衛隊を出してもらわなければ困る」に対して、北沢防衛相は「派遣に金がかかりすぎる。今からでは準備が間に合いそうもない」と慎重論だそうだが、「部隊を出す陸自にはもともと、遠方であるアフリカへの派遣に不満がくすぶっていた」という。
<派遣に意欲的な外務省などには「まるで防衛相版のPKO事業仕分けだが、積算根拠が不明確」との戸惑いが広がっている>という。


 いずれにせよ民主党政権内の「コップの中の嵐」に過ぎないが、派遣される方はいつものように「シビル・アンコントロール」なのだからたまったものじゃあるまい。

 余り無理せず、外面だけを気にすることなく、いい機会だからしっかり足元を見つめ、政府部内でしっかりした計画を立てた上で命じても遅くはなかろう。


 シビリアンコントロールの本家・アメリカでも、とうとう現地指揮官とワシントンの「シビリアン」との間で波風が立った。政治家の思惑を快く思わない軍人の“反抗”だろうが、雑誌の取材で表面化したというところが面白い。自衛隊でも過去時たまあった。
 記事は現場の「本音」であることは疑いないと思われるが、朝鮮戦争時のトルーマンマッカーサーヴェトナム戦争時代のマクナマラ理論押し付け、イラク、アフガンでの戦力小出しによる作戦失敗などなど、シビリアンコントロールの本家でも、政軍関係はなかなかしっくりしないものである。
 それは“文書と世間体”を重視するシビリアンと、<生身の部下>を預かっている現地司令官という立場が決定的に違うからである。
 どこに行くにも身柄を厳重に保護されたVIPとは立場が違うことを肝心のVIPが自覚していない。

オバマ〜マクリスタル会談=産経から≫

 マクリスタル司令官は辞職という形で更迭されたが、オバマ最高指揮官は彼をホワイトハウスに呼んで一応直接話し合った。

 この報道を見ながら、田母神空幕長を呼んで事実関係を確認することもなく切り捨てた防衛大臣と総理大臣がいたことを思い出したが、当時のお二人はどんな思いでこの記事を読んだだろうか?

 最も、選挙が近いので、お二人にはそんな時間的余裕はないだろうから、気にも留めていないだろうが、過去のそんな程度のシビリ・アンコントロールの延長線上として見ると、今回の「スーダンPKO派遣足踏み」事案は案外結果オーライではないのか?


 岡田外相がことを急ぐ余り、十分な準備なしで派遣されれば、苦しむのは陸自部隊である。航空部隊勤務体験がある私としても、航空部隊を中途半端な状態で派遣することには同意しがたい。イラン大使館人質救出作戦時のヘリコプター部隊の大失態を思い起こすが良い。大東亜戦争でも、満州の陸軍部隊を急遽ニューギニア方面へ移動させたため、陸軍航空隊は戦う前に大部分が自滅した戦訓がある。
 北沢大臣はどうだか知らないが、岡田大臣はきっとご存じないだろう。軍事作戦に疎い政治家の“点数稼ぎ作戦”には、陸幕長は十分注意をしたほうがいいと思う。
 何も雑誌のインタビューで言うことはないから、直接北沢大臣を通じて<意見具申>すべきである。

ドイツ参謀本部-その栄光と終焉 (祥伝社新書168)

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ホメイニ師の賓客〈上〉―イラン米大使館占拠事件と果てなき相克

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ホメイニ師の賓客〈下〉―イラン米大使館占拠事件と果てなき相克

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民主党政権では日本が持たない

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決定版 民主党と日教組

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