軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

韓国軍もそうだが、成田もどうした?

昨夜は、昔の仲間と新宿で一杯飲んで昔話に大いに沸いた。
“禁酒?”の身なので特に回りが早かったからか、帰路の車内は「天国」だった!
気の合う仲間との話は一瞬で昔に戻り、精神も肉体も若返るらしい。


ところで帰宅して驚いた。実は、朝鮮半島で起きた北朝鮮兵の亡命事件は、たるみきった韓国軍の実態と、それを隠ぺいして保身しようとした軍部を浮き彫りにしたという記事の裏を取っていたのだが、そこにトンデモ情報が入った。
まず、亡命事件の裏話を、今朝の産経から引用しよう。


≪【ソウル=黒田勝弘北朝鮮との境界の非武装地帯で先ごろ北朝鮮兵士が韓国に亡命してきたが、韓国軍側はこの兵士が韓国軍の兵舎にやってくるまで越境の事実をまったくキャッチしていなかったことが分かり大問題になっている。

 南北軍事境界線ではこのところ北朝鮮兵士の亡命が相次ぎ、北朝鮮軍の士気低下が指摘されている。しかし、世論は「韓国軍の士気の緩みもひどい」とあきれ、軍当局は対応に追われている。

 亡命事件は2日夜、東西約250キロの南北非武装地帯の東端に近い江原道・高城地域であった。北朝鮮の若い兵士1人が非武装地帯に張られた南北双方の2重の鉄条網を乗り越え韓国側に越境してきた。

 非武装地帯内には南北双方の監視所がある。韓国側の鉄条網は高さ約4メートルで要所、要所に監視カメラや感知装置が設けられ、夜間照明もある。鉄条網を越えるにはかなりの時間と手間が必要だ。最前線の非武装地帯では常時、警備部隊のパトロールが行われ、鉄条網の外側にある兵舎では警備兵が24時間体制で監視にあたっている。

 亡命兵士の越境経路や方法は明らかでないが、鉄条網を乗り越えた後、近くの韓国軍兵舎のドアをたたいて亡命を知らせるまで韓国側が何も知らなかったというのは前代未聞のことだ。

 また現地の軍当局がこの“恥”を隠すため当初、「監視カメラで越境を確認」とウソの報告をしていたことも明らかになり批判を浴びている≫

北朝鮮の兵士が亡命したソウル北方、京義線道路の南北軍事境界線に近接した韓国側地帯=2011年12月27日(共同)≫


この程度のことは、この国では十分起こり得ることだから、インターネット上でも非難が集中しているが、突然入った米国からの情報に愕然となった。
断片的なものだから、詳細は不明だが、まとめると次のようになる。

≪9日、成田発・ロスアンジェルス行きの民航機から降りてきた、米国籍の中国人が、大量の爆発物を持っていたことが分かり、ただちに拘束されたという。
この黄という28歳の米国籍中国人男性は、家族をボストンにおいて日本に来て、かなりの買い物をし、帰国に際しては自らも防弾チョッキ?を着て搭乗したらしいが、ロス空港で通関時に、荷物の中から多量の爆発物(小型爆弾、発煙弾、サバイバルナイフ、斧など)が見つかり、その場で拘束されたという。


調べによると彼は、尖閣を日本が国有化したことに反発し日本に来たが、それよりも日本を支援する米軍に対して怒りが募り、米国で何か起こそうとして、これらのものを購入して帰国したらしいという。

米国側が問題にしているのは、尖閣を含めて国際情勢が極めて緊張しているのに、日本政府、特に成田の通関は、いったい何をしているのか!同盟国・米国に、テロリストを送り込む気か!
それとも日本の通関は、それほどいい加減で、こんなに武装した男を、平気で通関させているのか!というところにあるのだが、もしも事実だとしたら、関係部署はいったい何をしていたのだろう?

背筋が寒くなってきた。野田政権が異常であることは世界中が認めているところだが、せめて、軍や警察、司法関係部署は、野田政権とは“無関係”にしっかりと任務を果たしていると思ったのに、これじゃ韓国軍を笑っておれない。

今日にいたるまで、日本のメディアは一切報じていないから、どうか≪誤報であってほしい≫と祈るばかりだが、事実だとしたら政府はどんな処置をとる気か?
それとも、関連部署の「反米職員」が、意図的に通関させたのか?
そこまでこの国には毒が回っているのか?
まさに【中毒】じゃないか?


テロとの戦いを進めている諸国に対して顔向けができない。
湾岸戦争が起きた年、私は三沢基地司令であった。
米軍人は三沢からも粛々と戦場に赴き、家族は黄色いリボンを掲げて夫らの無事を祈っていた。
その翌年、私はこんな米国の新聞をもらったのであった。

≪安全地帯で停止した日本人:危険地帯には米国兵が向かう…≫


こんな緊張感がない同盟国だとしたら、尖閣紛争時に米国が支援してくれるだろう、などと、ノー天気な期待などしておれないだろう。

産経にはこの事実関係をぜひとも報じてほしいと思う。