軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

来年、大陸は暴走する?!

恒例の墓参りと神社参拝に東北へ行ってきた。
首都高の大渋滞、那須高原あたりの地吹雪など、変化にとんだドライブだったが、お墓の井戸も花立も凍結、ただし日がさしたのにはご先祖さまのご加護を感じた。
仙台の奥座敷温泉ではマイナス4度の中で露天風呂を楽しんだが、頭に乗せたタオルが凍り始めたので驚いた。


震災で大きな被害を蒙った石巻は少しは落ち着いていたが、仮設住宅は見るからにわびしげで、お年寄りにとっては2度目のつらい冬だ。
神社の大祓の後で、霊感の強い氏子さんから聞いたのだが、大川小学校で津波の犠牲になった子供たちが救いを求めて枕元に立つという。

先日も6年生くらいの背の高い美しい娘さんが、両親に伝えてほしいとすがってきたそうだが、名前がわかったので、親御さんを探して伝えようかと思う、という。

特に低学年の子供たちの霊はさまよっていて本当に気がめいるというのだが、彼の先祖は熊野神社の神官だったそうな。
海保の隊員たちは、まだまだあきらめずに潜水作業を継続しているらしいが、土地柄、こんな話が絶えないから中断できないのだろう…


ダンプカーが多く行き交っていて、復興に向かっている様子は覗えたが、職人さん達の会話からは「足りないモノ尽くし」のようで、「クレーンもねじも年明け以降になる」とぼそぼそと話していた。
何が「コンクリートから人へか!」と書生じみたバカ大臣らの無責任を痛感したが、現場の苦しみは、甘えきった学園紛争しか知らない彼らにわかるまい。


彼らと同世代の中国の指導者たちも、人生の重要な時期を無為に過ごしていて、とても人の上に立てる資格はないのだが、わが国でも≪政権交代≫というマスコミの掛け声で貴重な3年3か月を失った。


中国ではそれ以上にひどく、10年余を≪文革≫という非人道的な時代を過ごさざるを得なかった。
そう、今権力の座に就いた「下放組と紅衛兵という」人生を棒に振りかけた“大人たち”がそうである。
しかしそれはかの国の事情だから内政干渉する気はないが、彼らが我が国に暴力的行動をとるとなれば話は別である。
いま中国のネットには「習の博士号は偽物だ。高校にもいかず、親のコネで清華大学に入っただけだ」という書き込みも出て、直ちに消されているらしいが、この妬みはそうやすやすとは消えないだろう。

劉少奇夫人を連行する紅衛兵。こんなガキが政権に?!≫
ところで昨夜無事帰宅してPCを開けたら、案の定貴重な大陸情報が届いていた。
それは私が分析しているものと同一だったので、(来年出版予定)今年の締めくくりとして、来年のために警告を発しておこうと思う。


今朝の産経に、森本元大臣が「尖閣、海保・自衛隊強化を」と“強い危機感”を語っているが、16年前から現場で苦労した者の目から見れば『今頃なんだ』といいたくなる。
勿論彼に対して言っているのではない。当時からの国政担当者に言っているのだ。言い続けて16年余、物事が軌道に乗るには16年かかるという証明か?
一般的に今の日本の政治家や役人には「石橋をたたいて渡る」という定評があるが、「石橋をたたいても渡らない」者が多すぎた。
私は現役時代から「石橋をたたいて壊したものが出世する」と揶揄したものだ。


さて、来年は、尖閣をめぐる紛争が起きると警告しておきたい。
10年近く続いた『日中安保対話』の討議内容を整理してみても、それと一致している。日本はじめ諸外国から最先端技術を取り込んで軍備改革を続けた中国は、ついに経済的にも世界NO2になったと錯覚した。2008年の北京五輪がそれを裏付けたとして自信を持った。


五輪を控えた2006年9月、なるべく穏便に事を荒立てまいとしていた中国は、日本の若い総理が、いの一番に訪中したことに気をよくした。日米同盟にくさびを打ち込むことに成功したと“錯覚”したのである。
翌年の8月15日の首相による靖国参拝も、「中国に慮って」行くとも行かぬとも言わない≪曖昧解決≫をしたことを、日本の“右翼”首相が中国に降伏した、とこれまた“錯覚”したのであった。
これで日本は台湾同様意のままになるになる、と考えたが、その後政権を取った民主党の首相たちは、尖閣でも漁船衝突事件でも、党が判断した通り「朝貢外交」をして、その説を裏付けたので明らかに日本国は台湾同様中国の“属国化”したと勘違いした。


あれから3年、中国は間接侵略手法を使って徹底的に属国化する計画を推し進めていたが、突如危機感を抱いた日本人が目覚めてしまった。そしてあろうことか、“右翼”首相が再び返り咲いたのである。

これは中南海にとっては想定外の事態だったが、自分たちの政権も不安定どころか、危機に瀕していたから黙認せざるを得なかった。

そして一応胡錦濤から習近平への「政権交代」の形はできたが、内実は極めて混乱していて、いつ事変が起きてもおかしくない。

そこで中南海は、国営メディア、もちろん日本の親中有力メディアを総動員して、日本の新政権に対する誹謗中傷を継続しようとしている。お決まりの旧軍によるありもしない軍国主義的侵略行為を、過去の歴史をさかのぼって順次大々的に宣伝し、人民の不平不満を日本に向けようとしているのである。
そしていうことが「今度首相になった安倍は元々は中国に対して弱かったのだ」と2006年の訪中を取り上げているという。
しかし今度はそうはいくまい!
そこで彼らは、習政権下での中国と日本の関係は一転して「敵と敵の関係だ」と強調し始めたのである。つまり正体を現したのだ。
たまたま今朝の書籍広告に「相手が悪いと思う中国人・相手に悪いと思う日本人(加瀬英明・石平(WAC出版)」という広告が出ていたが、まさにその通りの事態が起きているのである。


さて、その中国は今、ロシアで建造中の4隻の最新型潜水艦(契約高20億ドル以上)と戦闘機を購入する予定で、2015年に引き渡される。ゆえに習近平主席が3月の全人代後に初訪問するのは「プーチンのロシア」だろう。彼らは、“緊密な関係”にある国を真っ先に訪問する。
胡錦濤主席も「金正日北朝鮮」を初訪問した…


今、指導部は軍事関係者も総動員して日中間の今後のあり方(戦争事態)を宣伝しているらしいが、中には日本以外の諸国(欧米諸国やアジア諸国)に対して、今後起きる衝突は、中国と日本の2国間の問題であって、他の国には一切関係なし、と強調している。つまり、手を出すな!というのである。
この方式は、中台間の紛争危機を回避しようという「安保対話」で彼らが使った常套手段であった。
中台間の問題であって、日米は口出しするな、というのである。


そこで習主席は「最後の砦」である軍を掌握するため、南シナ海東シナ海を担当する南海艦隊を10日に訪問して檄を飛ばし、軍の精強化を図ったのだが、10日後の20日には、その南海艦隊で現役軍人ら数百名による「処遇改善」を求めた大規模なデモが起きた。
上級幹部の独断的行動と改善されない賄賂の実態に反発したのだというが、我々には住宅手当もなく、家族も困窮しているというのだから将兵は気の毒だ。もちろんこれらの情報は直ちに消されている。


大陸内部の極端な大気汚染や、河川汚濁(友人は毒水といった)、そしてそれによって沿岸一帯が汚染され、近海で魚が取れなくなって苦しんでいる漁民たちには、尖閣周辺の良好な漁場を与えて不満を解消させる意図もある。
中国の友人は、「今後10年以内に国内で“大変”が起きるだろう」というが、私は数年以内だろうと予感している。


大陸内部事情が公になりだしたのはもちろんネットによるが、その他にも各種の手段がある。今朝の大紀元時報によると、
≪オリゴン州在住のジュリー・キースさんは今年10月、一年前のハロウィンのときに買ったお墓セットから同手紙を発見した。手紙は非常に小さく折り畳まれており、墓石の間に隠されていたという。

 手紙は署名なしで、英語と中国語で書かれていた。

≪ハロウィングッズから手紙:大紀元時報から≫


「この製品を買われた方へ:この手紙をぜひ世界人権団体に渡してほしい。中国共産党政府の迫害に耐えているここの数千人は永遠にあなたに感謝し、あなたを忘れない

 手紙によると、このお墓セットは瀋陽市馬三家強制労働収容所の二所八大隊の囚人が製造した。

「ここでは、人々は毎日15時間の労働を強いられており、土日も祝日も休めない。従わなければ、拷問、暴行、言葉の暴力を受ける。労働報酬はないに等しいのだ(月に10元)(編集者注:約120円)」

「ここの人は平均1〜3年の強制労働を命じられているが、法的な裁判は受けていない。彼らの多くは完全に無実の法輪功学習者だ。中国共産党政府の理念と異なる信仰を有しているだけで、ほかの囚人よりもさらに厳しい懲罰を受けている」≫


キースさんがこのことを公開したので地元メディアに取り上げられることになったが、
≪「これまでも法輪功学習者が強制労働収容所に収監されているとよく報道されていた。手紙はまさにこのことを裏付けた」と評した。国際人権団体も「手紙が描いた状況は、我々が把握している状況と一致している」とコメント(中略)
法輪功の公式サイト「明慧ネット」はこれまでに、強制労働収容所の奴隷労働の状況を繰り返し伝えてきた。それによると、製造品は服装、食品の包装箱、綿棒のような日用品、化粧品、クリスマスグッズなど多種多様で、その大半は日本や韓国、欧米諸国に輸出されている」という。

わが国でも、市場に出回っている中国製グッズを分解してみれば、悲惨なメッセージが出てくるかもしれない。
ギョーザにメタミドホスが入っていたのだからありえない話ではない。
それよりも、人民の犠牲で作られた品を輸入する商売人の精神がわからない。
口では人権人権と叫ぶ方々はどう感じているのだろう?

≪人民を虐殺した“人民解放”軍:天安門広場事件を報じる当時の新聞から≫


私は来年3月の「全人代」が一つの大きな転機だとみているが、そこでどんなことが決まるのか?
4月から6月、つまり夏前に何かが起きるのではないか?と予測している。勿論尖閣南鳥島に対してである。
わが国では7月が参院選である……。
それまでに少なくとも尖閣には強固な意思表示をしておかねばなるまい。突然彼らが≪自国領土だ!≫と国際的に宣伝を始めたのだから、彼らとしても形の上でも≪守らなければ≫示しがつかないことになる。

国内の鬱積を≪尖閣で晴らす≫そんな事態が起きないように、「安倍救国内閣」には、前車の轍を決して踏まない覚悟が必要だろう。


3年3カ月という、壮大な無駄を強いられた≪国家解体内閣≫が消滅したのは、一応評価できるが、まだまだ周辺情勢は油断ができない。
多少の不満はあっても、小異を捨てて大同につくべき時である。
国民、一致団結して、歴史上まれにみる国家の危機を乗り越えねばならない。

その意味でも来年が「いい年になるよう」祈願して、今年のブログを終えることにしたいが、つたない日記をご愛読頂き感謝している。

終わりに、けさの産経から、私も知らなかった≪一青年の自決≫の記事をご紹介しておきたい。
三島由紀夫、山口ニ矢以来の胸に迫る記事である。

皆様方、どうか良いお年を!

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