軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

使命を果たした後の人生・・・

連日こう暑いと、体を動かすのも億劫になる。現役時代、暑さもものともせず、スクランブルで駆け上がり、空中格闘戦に血をたぎらせていたことが、信じられない。

昨日の産経新聞に、曽野綾子女史が「小さな親切、大きなお世話」欄に「使命を果たした後の人生」と題していいエッセイを書いていた。

曰く【私が80代の後半まで寝たきり老人にならないで済んでいるのは、心がけが良かったからではなく、普通の日本人が受けられる恩恵を、私も受けたからだ。つまり平和の中の生活の安定である。(中略)それに過去をふり返ってみると、私にはいつもささやかな使命があった。身近の人たちを、今日一日安全に、清潔に、暮らさせる方途を考える責任は、何十年もの間いつも私の肩にかかっていた。使命があるということは、疲れもするが光栄も与えてもらったということだ。それで私は最近大きな顔をして、閑さえあれば怠けて、目の前を過ぎていく時間を見ているのである

 

私はどうか?「我が国の空を護る」と言う使命があったはずだが、現役時代はそれを固く信じて一喜一憂してきた。疲れはしたが「光栄は与えてもらえなかった気がする…」

しかし私もすぐに傘寿を迎える。せめて使命を果たすのは後輩たちに任せて、「閑を見つけて怠けて、時の過ぎていくのを見護ることにしよう。焦ってもはじまらない・・・」

 

前回、井本勝幸・荒木愛子共著『帰ってきたビルマのゼロ・ファイター』をご紹介したが、8月6日の「一筆多論」欄に、岡部論説委員が「激戦地で聞いた『日の丸の歌』」と題して、75年前のインパール作戦の激戦地で、日本語で唱歌『日の丸の旗』を聞いたと言う感動的な話を書いている。

「白地に赤く 日の丸染めて  ああ美しや 日本の旗は

 朝日の昇る 勢ひ見せて  ああ勇ましや 日本の旗は」

と言う歌詞だが、戦後の「ひのまる」の1番は「白地に赤く 日の丸染めて  ああ美しい 日本の旗は」と修正され、2番は「青空高く 日の丸揚げて ああ美しい 日本の旗は」と改定された。

隣国大統領は『朝日の昇る』が『青空高く』に改定されて喜んだかどうか知らないが・・・

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令和元年8月6日産経

昨日の産経[オピニオン]欄には、斎藤勉論説顧問が「ウクライナ若き国士の警鐘」と題して、日本人の平和ボケに対する警鐘を書いている。

彼は「日本の“平和ボケ”が余りにも絶望的なので、(靖国の英霊に)何とかしてください、と祈っているのだ」と語っている。

ウクライナの31歳の青年から、ここまで言われても何とも感じない日本人は、日本人ではなかろう。

前回「週刊新潮」に呆れられた靖国権禰宜は、どんな顔をして参列するのだろうか?と気にかかる。汚れを祓ってきて欲しい…

グレンコ・アンドリー青年の爪の垢でも飲むがよい。

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令和元年8月11日産経

 

 

書籍等の紹介

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「教育へのまなざし:陣川桂三著・きょうせい出版」

 この書籍は、高校時代の同窓生で、満州から引き揚げた体験を持つ剣道部の主将だった陣川君の著である。

少し年代は古いが、福岡教育大学を出て、教育家一本で過ごし、県の教育長などを歴任した。先生時代に「教育新聞に連載したものを集大成した」ものだという。われわれの時代は、日教組の蹂躙を許さない雰囲気があったが、今は完全に仕切られている。

やがて8月15日を迎える。戦後の日教組による偏向教育を改める時が来ているのだが、アジア解放の偉業を成し遂げた、偉大な先人方をいつまでも侮辱する愚かな行為をやめるべきだろう。

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「軍事研究」9月号

巻頭言で志方先輩が、現状の国際情勢について「火薬庫の前で花火をする国が増えた1週間」と実に絶妙な表現で世界情勢を説く。

そして迫り来る世界危機を前に、わが国はどうするのか?自衛隊に「豚コレラ対処を支援する余裕は本当にあるのか?」と書いているが、おそらく政府要人には、ホルムズ海峡で自国船舶を護衛するよりも、豚コレラ対処の方が重要な「使命だ」と気にもしていまい。

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ジャパニズム50

働く気がない派遣社員を雇ったために、とてつもない言いがかりをつけられ巨額の弁償金を請求されている青林堂だが、その「ブラックユニオン」の実態に詳しく迫っている。彼らこそ「言論の不自由」をまき散らす組織じゃないか?

私には矢作直樹・並木良和氏の「宇宙から来た神様たち」が興味深い。私は「G20後の極東情勢の変化と日本の覚醒」を書かせてもらった。

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「地球の新しい愛し方:白井剛史著」

装丁が少し変わった本だが、宇宙時代の新しい生き方について示唆に富んでいる。

CS・TVでは米空軍が長らく隠蔽して来たと言われる「プロジェクト・ブルーブック」が公開され、話題になっている。そんな最中、米民主党のサンダース氏が、「UFO情報開示を公約」したと言う記事が出た。クリントンもヒラリーも、UFO秘密情報を公開すると公約していたが、落選したので沙汰やみになっていたが、今回はどうなる事やら、興味深い。

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