軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

横田滋さん死去、「気持ちの整理つかない」家族が談話

北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の父、横田滋さんが5日に87歳で亡くなった。

国民の安心安全を合言葉にしている総理始め政府関係者は、どんな気持ちで訃報を聞いただろう? 何もしなかった自分らの責任を感じたろうか? 
だから私は現在の日本国を「放置国家」と揶揄するのだ。

退官直後の平成9年に桜井よしこ女史はじめ仲間とともに、連休真っただ中の日比谷公会堂に集結し、全国家族会結成大会を開催したが、私もコメンテーターの一人として壇上に上がりパネルディスカッションに参加した。

壇上から心労癒えないご家族の姿を見て、元”国家公務員特別職”の一人として救出できなかったことを率直に謝罪したものだ。

その後、ブルーリボンがつくられると、雨後の筍のように政治家らがこれ見よがしに「選挙目当て」に集まってきて、会の本旨が分からなくなり始めたので、私は自然に遠ざかった。その間、荒木和博氏らとともに、軍事的手段で奪還できないものか?と研究したが、「平和憲法」を信奉している政府に通用するはずもなかった。

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政府が「死亡」と公表した記者会見の席で

 

あれから20年余過ぎたが、政治家は「口だけ番長」よろしく、一向に帰還作業を進めなかった。もとより”変わった相手”がいることだから不可能に近かったが、それをいいことに「サボって」いるように私には見えた。どうせ自分のことではないのだから・・・!

それで国民の「安心・安全」が第一などとよく言えたものだ。今回の武漢ウイルス問題でもそうであった。

国難に遭遇して「身を挺して」国に命を捧げた多くの英霊は、この醜態をどう感じただろうか? 切歯扼腕しておられたに違いない。

 

横田滋氏がなくなったことを受けて、妻の早紀江さん(84)ら家族が談話を公表した。
【 先日から入院していた夫の横田滋が本日(令和2年6月5日)午後2時57分、老衰のため息を引き取りました。
 これまで安倍総理大臣をはじめ多くの方々に励ましやご支援をいただきながら、北朝鮮に拉致されためぐみを取り戻すために、主人と二人で頑張ってきましたが、主人はめぐみに会えることなく力尽き、今は気持ちの整理がつかない状態です。
 報道関係者の皆様におかれましては、主人との最後の時間を大切に過ごし、心安らかに見送ることができますよう自宅及びその周辺・葬儀会場及びその周辺における取材や写真撮影はご遠慮いただきますようお願い申し上げます。お電話での取材もご遠慮願います。
 葬儀等終了後に、改めてご報告の機会を設けたいと存じますので、それまでは何卒、私共の心情をお察しいただき、御配慮のほど宜しくお願い申し上げます。
 令和2年6月5日  横田早紀江 横田拓也、哲也】

 

この控えめな中にも、悔やんでも悔やみきれない残念な気持ちが溢れる令夫人の言葉を、政治家らはどんな気持ちで読んだか?

奪還作戦に参加できなかった元自衛官の一人として、心からお詫び申し上げるとともに、ご主人様のご冥福をお祈り申し上げたいと思う。合掌

 

さて話は変わるが、前回、米国で起きている”暴動”扇動者の中に、中共の手先がいる、と推察したが、今朝の産経もそれを裏付ける記事を書いている。

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大紀元日本は、常に世界中にアンテナを張り巡らしているが、その中にホワイトハウス前デモの現場から「走走走!」という中国語が聞こえ、催涙弾を投げ返す姿も記録されていた、と次のように報じている。

【集団暴力抗議行動は全米各地で続き、一時はワシントンD.C.を取り囲み、ホワイトハウス前で抗議行動を行った。 警察は5月31日夜に催涙ガスを使ってデモ隊を鎮圧した。混乱の中、一部のデモ参加者が中国語で「快走(早く走れ)!」と叫ぶ姿がカメラに収められた。 中国問題専門家は、共産党が超限戦の形で、米国を内部から破壊する可能性を警告している。フェイスブックに投稿した動画には、北京語で「走(行け)!」と叫ぶ男性の声が収められていた。「走走走(行け行け行け)!」と何度も連呼していることから、現場に複数の中国人がいた可能性がある。あるユーザーは、「早く行け」と声掛けられた人物は「銃弾を恐れず、慣れた手付きで催涙ガスを投げ返した」と指摘した。機敏で訓練され、体格的にも屈強に見える。指揮官に従って動いた複数の人間がいるのかもしれないと書き込んだ。(以下略)】

 

やはり、中共は、「超限戦」を仕掛けていると見た方がよかろう。中共の現勢力では、正面から「正々堂々」と米国と対峙することは不可能だからだ。

米中が危険水域に達しつつあるそんなとき、米国との同盟で救われている日本が、習近平招待事業を復活させようものなら、まるでかっての松岡洋右外相の支離滅裂な外交に陥り、再び米国と鉾を交えかねまい。どうして外務省は、同じ過ちを繰り返そうとするのか?

外務省幹部は、明治維新後に、廃藩後の大名が大使として当時の外国に赴任した、そんな時代錯誤の感覚に未だにとらわれている気がしてならない。

昭和16年12月7日のワシントン大使館における醜態を2度と繰り返してはならないのである。

コロナ禍を含む、世界の激変に、しっかり対応してほしいものだ。

 

届いた書籍のご紹介

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「浅川嘉富・保江邦夫:令和弐年天命会談・明窓出版¥1800+税」

浅川氏は龍蛇族研究の第一人者、保江氏は異能の物理学者である。エリア51を探索して危険な目に合われた体験談を興味深く伺ったことがある。

二人とも世界中の「神秘スポット」に実際に命がけで足を運び調査された体験を持つ稀有な方である。本書はそれらの体験を踏まえた「人知を凌駕する」会談の完全収録版である。

国防総省がUFO画像を公開した、と巷では話題になっているが、すでにその領域外にある内容で、考えさせられる点が多い。

 

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「最強免疫力の愛情ホルモン「オキシトシン」は自分で増やせる!:明窓出版¥1600+税」

医学博士・高橋徳氏と理学博士・保江邦夫氏による対談で、「薬のサプリも、もういらない。最強の免疫力の愛情ホルモン「オキシトシン」は自分で増やせる」という内容の本書では「自律神経のバランスを整え、免疫力がアップして、菌やウイルス対策にも有効だとその秘められたパワーの数々」を公開する。

未だに「コロナ感染者数・・・などとTVは喧しいが、切り口を変えてみると、それほど騒ぐほどのものではない、ということが分かってくる。

要は人体の免疫力を向上させることが第一なのだ!

常識的?な解説に改めてうなづかされる。