軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

「時代遅れの共産主義(恐怖政治)」

ウクライナの戦場で活躍する世界中のメディアは、規律が緩んだ極悪非道なロシア軍の民間人攻撃の有様を、画像で克明に伝え始めたが、当初の作戦計画が崩れ、苦戦しているのに作戦発起の「責任者」プーチン氏は、懸命に言い逃れに努めている。敗戦すれば「国際的戦争犯罪人」として、国際社会からはじかれ、ややもすると多民族の集合体である自国民からも「吊るし首」になりかねないところまで切羽詰まってきた。

得意とする「偽情報戦法」も通じなくなるだろう。いくら「百姓集団」であるからといってもロシア人はそこまで「バカ」じゃないからだ。彼に殺されることが怖いだけだ。

 

この状況を連日報じている日本のメディアから、我が「お人よし国民」は何を学んでいることだろうか?

今展開されている戦闘は、単純に言えば「民主主義」と「共産主義」の決戦の場である。そこで思い出すことがある。

 

昭和34年、福岡の高校から防大に入校した私は、入校後の「ガイダンス」という教育で、「敗戦後生まれ変わった主権在民(民主主義国)の日本の自衛隊は、何から何を守るべきか?」という命題を出された。指導教官は「民主主義制度は、国民の選挙によって選ばれた多数派の政党が政権に就く。その選挙で『共産政権』が生まれた時、自衛隊はどうあるべきか?」として①命令に従うべき②命令を拒否すべき、そのどちらを選ぶべきか?というのである。

私ははっきりと「拒否すべき」と答えたがその理由は「国家戦略が選挙ごとに変わるのはおかしい。軍は政治とかかわりなく、国民と直接つながるべきである。特に共産政権は日本国民になじまない。」と答えたが「では制服を脱ぐか、それとも共産党政権を倒すか?」と他の仲間たちの意見が沸騰した。当時の私は「闘う」と答えたが、指導教官からそれ以上の結論は求められなかった。

三島由紀夫共産主義が嫌いな理由に「美名をもって人間をたぶらかす偽善であり、共産主義は『自由な未来!』に向かって人間をそそのかす毒素である」と文化防衛論に書いているが、私は彼らに「人間性」を感じなかった

それに近い現象が、平成6年に起きた。社会党村山富市氏が首相になった時である。彼は国家戦略を共産主義に変えることはなかったが、社会の進歩は大きく停滞し、その後の「阪神大震災」で辞任した。

 

敗戦後、あまりにも頑強で規律が保たれていて強かった「皇軍大日本帝国陸・海軍の強靭さ」に恐れをなした連合国は、自らの国際法違反は棚に上げて、敗戦国・日本にだけそれを背負い込ませ「不戦条約」を平和憲法と称して押し付けた。

敗戦直後の失意?からか、我が国はそれを受け入れたが、なんと当時の政治家たちは、独立を果たしたのちも唯々諾々とそのまま「服従」する愚を犯した。

 

ウクライナ侵攻から我々が学ぶべきことは、魑魅魍魎がうごめく国際間においては「公正と信義」なんぞ通用しない、という冷厳な事実である。特に共産・専制主義の衣をまとった国はそうだと現実が教えてくれている。

これを唱える国の指導者を見るがよい。これらの国がこの世に存在しなければ、如何に住みやすい世界が出来ていたことか。その意味でマルクスレーニンはこの世に不幸をもたらした「悪の権化」というべき存在であろう。

わが国でも、その「新しい思想」に挙げ入れて、無責任にも純真な学生たちをそそのかした‟新しもの好きのインテリ教授ら”がいたことは御存じだろう。

この時点においてさえも、いまだに街頭に出てウクライナ支援と称する「見え見えの虚働」に走っている共産党シンパ集団がいるという。

今や「戦後民主主義下の自衛隊の任務」を討論している時代ではないのだ。

今朝の産経「風を読む」欄に沢辺論説副委員長は「学校で教えてくれないこと」というコラムを書いている。戦後日教組に支配された学校教育現場の罪は、無限に大きいといえる。

自衛官の息子」というだけで私の息子らがどのような‟差別”を受けたか!今だったら騒ぎになるのじゃないか?

当時の“現場教育”は「労働者階級」が支配していて、真っ当な先生は彼らに一掃されていた。文部省も日和見で、強いものに巻かれっぱなしであったから、かわいそうだったのは純真な子供たちであった。

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ウクライナ侵攻でも、世界中のメディアが注目しているのは「子供たちの被害」である。人類の将来を担う子供たちへの影響は計り知れない。

世界の“指導者”面して殺戮を正当化している“老人”達よ、君らこそこれからの地球にとっては「不要な存在」なのだから、そろそろ隠居したらどうだ!

同時に70年ほど惰眠をむさぼってきた日本人も、この際目を覚まさなければ、未来はないと知るべきである。

 

 

届いた書籍のご紹介

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航空情報5月号

はや5月号である!海自、小月基地のT-5練習機である。青空を背景に、しかもめったに見られない後方からの機影で、美しい!

記事には「電動航空機特集」とあるから、騒音軽減かな~と思ったら「CO2低減」の取り組みだという。期待半ばに見ておきたい!