軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

ウクライナ戦争=喧嘩両成敗的な意見が出始めた!

プーチン氏が始めたウクライナ侵攻作戦は、2日間で勝利する予定だったが、想定外の事態が次々起きて、今や世界中から「総スカン」を食い、大きく目算が狂ったようだ。

下手するとロシアは「旧ソ連」のような極貧国家に逆戻りし、ロシア国民は、再び窮屈な生活に戻るだろう。

P氏は独裁専制主義国の陥りやすい「穴」に落ち込んだのだ。

普段から、身内の掌握を心がけていればこんなはずではなかったろうが、先日「核攻撃準備命令」を指示して「了解いたしました」とこたえたセルゲイ・ショイグ国防相にも何らかの動きがあったらしい。ロシア大統領府は「多忙のため」だと胡麻化しているが、2週間近くも公の場に姿を現さないというのは異常だろう。取り巻きにもいよいよ「サボタージュ」が始まったか?

おそらく彼は普段からP氏に不満を抱えていたのじゃないか?

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前回のブログにコメントが寄せられ、この1月に現地ウクライナ国境地帯を取材した画像が紹介されていたが、多少の「ヤラセ?」はあったにしても、零下10度という原野の国境地帯で警備に着くウクライナ兵の動きは真実だったろう。

 

日本から出かけたレポーターの目には奇異に映ったかもしれないが、それは「島国日本には国境という概念がない」からである。自分の身は自分で守る、つまり「市民が武器を取る」という現実が理解できないのである。「強盗には警察が」、「紛争には自衛隊が出る」ものであり、国民は「平常の生活」を楽しむものだ!と思っているのだ。

永世中立国」であるスイスは国民皆兵であり、私が滞在していた間にも、軍事訓練を怠っていなかった。建物の駐車場は皆有事に備えたシェルターであり、地下駐車場には頑丈な柱が林立していて「駐車する」には不便だが、それを国民はいとわない。「中立国」だが有事に備えているのである。

レポーターは「少年も参加している」と驚いていたが、ウクライナは有事に備えていたのであり、女子供も例外ではないのだ。その昔、日本にも「少年戦車兵」「少年飛行兵」募集制度もあった。何よりも、学校で「軍事教練」が課せられていたのだ。今じゃ先生や父兄が猛反対、その前に文科省が腰を抜かすだろう?が、それが「有事に備える」ということなのだ。

問題は、人種の差を問わず、国民、それも旧ソ連市民であったウクライナ国民までもが、なゼこれほどの「敵愾心」を旧ソ連、現ロシア国に抱くのか?であろう。

それはロシア人自身が「旧ソ連(共産主義)」体制下における「非人間的生活」の恐怖を知っているからであろう。

そんな生活を強要されたことがない人間に、論評する資格はあるまい。

そろそろ出始めた「喧嘩両成敗」主義者がいるが、これが日本人の悪い癖で、「そうはいっても、やられる方も悪い」という論法は世界に通用しないのだ。

そのくせ「ざるの上の小豆」同様、ざるが右に傾けば、一斉に右に傾き、左に傾けば今度は一斉に左に傾く。

今回のウクライナ“戦争”を見て、お人よしの日本人はどう感じているか興味がある。

今朝の産経に、阿比留氏の「極言御免」欄に自衛隊の活用を種々制限してきた一例が紹介されている。出てきている元議員は「札付きの反戦議員」だから言う気もしないが、こんな人間が国家公安委員長防衛大臣をやったのだから、政治が停滞することが良くわかる。

命を生む女性議員の直観力は正しいが、男性議員はあきれるほど判断力に乏しい。普段から「有事」ではなく金計算ばかりに明け暮れているからだろう。

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マ、しかしそれには母体である自衛官の定数があまりにも不足しているから、その増強が最初だろうが、ウクライナ戦争の動画をTVで見ていて、「明日は我が身」だと感じてくれていればいいのだが・・・

 

北の首領様も、黙っておれないと見えて「花火」を打ち上げてご満悦の様だが。周辺にはこんな“変な”指導者たちが、虎視眈々と豊かなわが国土をうかがっていることをお忘れなく!。

 

届いた書籍のご紹介

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Hanada5月号

小池百合子都知事」以外はウクライナ問題の総特集。じっくり読んでいる暇はないが、示唆に富むものはある。中でも元ソ連研究者・瀧澤氏の「プーチン離れ!ロシア軍内部情報」は時宜を得ている。

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「丸」5月号

幻のロケット戦闘機「秋水」は懐かしい!70年前の我が国は「ロケット戦闘機」を開発していたのだ。ロケットは「北の首領様」の専有物ではない!

わが陸自も北の雪原で演習に余念がない。キエフに侵攻”できない”ロシア戦車部隊を指導してやったらどうだ(笑い)

ロシア軍全面侵攻!特集も示唆に富む。