軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

歴史は繰り返す!【天網恢恢疎にして漏らさず】

1941年12月、連合艦隊がハワイ真珠湾攻撃に踏み切った時、大方の日本国民も「快哉」を叫んだが、誰よりも快哉を叫んで「安堵」したのは、英国首相のチャーチルであった。

ヒトラーに攻撃され、フランスに駐屯していた英国軍は、ダンケルクから辛うじて撤退したものの、何時なんどきヒトラーが英国に上陸してくるかわからなかったし、大西洋上でUボートの活動により、補給物資が危機に瀕していたからである。

その時大活躍したのが「英本土防衛のための戦闘機部隊」で、彼らの献身的活動でかろうじて上陸は免れていたから、チャーチルは一刻も早く「親族国家?米国の参戦を切望していたのである。しかしルーズベルトにはそのきっかけがなかった。ヒトラーはその手に乗らずに、米国の参戦を回避していたが、日独伊、三国同盟の締結をきっかけに、ルーズベルトは日本を参戦に踏み込ませるためにありとあらゆる策謀を展開し、ついにハルノートを突き付け、日本人に「義憤」の感情を高めさせ、それに乗っかった連合艦隊のハワイ奇襲作戦?を成功させた。山本五十六はまんまとその手に乗ったのである。

戦史を見れば明らかなように、真珠湾攻撃に対する米国の反撃第一号は、日本ではなく対独戦争開始であったから支援物資は英国第一に送り込んだ。彼にとっての主戦場はあくまで「大西洋」であり、太平洋は第2作戦であった。チャーチルはこの時ほど神に感謝したことはあるまい。アメリカを欧州の戦争に「引きずり込んだ」からである。

ロシア(ソ連)も対ドイツ戦争に踏み切ったが、これも米国からの「援助」が期待できると見たからであり、第2次世界大戦は、「アメリカの参戦」がなかったならば、ドイツの勝利に終わって「第3帝国」が取り仕切っていたことであろう。そして世界情勢は価値観が大きく変わった、今とは全く違った様相を呈していたに違いない。

 

ウクライナのゼレンスキー大統領が、突如ワシントンを訪問して、米国から多大な「戦時支援」を獲得したが、この時のチャーチルの立場に似ている。

つまり「歴史は繰り返した」のである。

当時と違うのは、ソ連のような行動がとれない今のロシアであり、経済的に落ちぶれつつあるとはいえ、米国は未だ軍事力では相当な水準を保っているから、これでウクライナNATOは一息つくだろう。

問題はロシアだが、情報によると、相当戦力的に不利な立場にあるようで、プーチン氏も気が気ではないようだから、第二次大戦の時とは異なり、最後にはこの戦争で「核恫喝」という手を使うかもしれない。

しかしそれも自国民に厭戦気分が生じ始めていて必ずしもロシアは一枚岩では無いようだから「核使用」がどこまで有効な手段になるかは不明だ。

しかしP氏はさっさと身を引くこともできまいから、やはり彼が常套手段にしてきた「ロシア特有の暗殺」が彼の身に起きるかもしれない。

いずれにせよ、自らが引き起こした戦争であるから、当然責任は取ってもらうしかない。「責任をとる」とはロシア語で何というのか知らないが・・・

 

西側の戦争に刺激?されたわけでもあるまいが、東側のアジアではその代表格?たる中国に、新型(かどうかはわからないが)コロナが蔓延しており、「ゼロコロナ」どころか、主席はじめ要人らと2億4000万人が罹っていてるらしい。

 武漢研究所から生物兵器であるこの菌をばらまいて対米有利に進めようとした責任は、当然中国にあるのだから、「〆」は中国にやってもらいたいものだ。この国でも「責任を取る」「〆る」という言葉はあるのかな~

いずれにせよ「無責任大国」の先も見え始めた

今日は西欧中心のクリスマス、とりわけ我が国とは関係がない行事だが、これが終わった後の日本の新年は、神の国らしい「穢れのない年」になってほしいものである。

 

「天網恢恢疎にして漏らさず」とは、「天網は目があらいようだが,悪人を漏らさず捕らえる。天道は厳正で悪事をはたらいた者には必ずその報いがある。」という意味だが、どなたかロシア語と中国語に変換して教えてあげて欲しいと思っているのだが・・・

 

届いた書籍のご紹介

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島嶼研究ジャーナル:島嶼研究センター・¥1000+税」

島国日本の基礎的な研究に邁進している資料である。

 今回は「1965年の朝日放送番組「リャンコ~竹島と老人の記録」と「橋岡アルバム」ー竹島アシカ猟写真の拡散の検証「失地回復主義的中国の2021年から2024年までの海洋作戦?」が光っている。

いずれにせよ貴重な専門的資料集だ。