軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

令和4年を終わるにあたって

令和4(2022)年も明日一日を残すだけになったが、世情を見ているととても素直に「新年」が喜べそうにない年が迫っているように見える。それでも皆さん「謹賀新年」と書くのだろう。

それは一種の願望のようなものであって、そうあってほしい!と祈るような気持ちがそう書かせるのだと思う。それともマンネリか?!

 

2月にプーチンという邪悪な男?がウクライナに攻め込んで早一年になろうとしている。その間のウクライナ国民の苦悶と犠牲は言語に絶するものがある

ロシアはインフラを破壊しつくそうとしているようだが、相手が攻撃してこないとみるや、とことん非情になる民族だから始末が悪い。かろうじて第二次大戦で勝ち組に入ったものの、相手がそれ相応に反撃してきたときは、常に負けている国だ。

第2次大戦がそれをよく表している。ドイツとポーランドを勝手に分割占領し、今度はドイツが攻め込んでくると、金持ちの米国に縋りつき、かろうじて勝ち組に入ったが、戦後創設された「国連」という戦勝国が自由にふるまえる組織のなかで、つねに自己の利益を主張して、活動を阻害してきた。今頃、国連からロシアを除名せよ!との声が上がっているがすでに遅かろう。

ウクライナを侵略したものの、指導者の読みが浅かったため、苦戦どころか敗戦に近い有様の様だが、ウクライナも戦略物資の不足の上、反撃侵攻できないから、ロシアに対して有効な手段が取れずにいる。

しかし、ゼレンスキー大統領を先頭に、国民が一丸となって「反抗」している様は、絶賛に値する。まるで「負けたら地上から消滅する」と覚悟しているようだ。

さて、ロシアにとってはこの戦争も国際的には不評だし、自国民の離反も出てきているから、反対者を”暗殺”しても追いつくまい。攻め込んではみたものの、今年一年持ちこたえれらるだろうか?無責任な指導者だ!

ウクライナは、この冬を乗り切ったら、ロシアに対して「報復行為」にでるのではなかろうか?勿論“同志の支援”を得て!

 

そのあおりを受けてか、日本もようやく「自国防衛」が必要だと認識され、「反撃能力」を持とうと決意したし、防衛費の増額はもとより、防衛3文書を改定するなど、おっとり刀で「体制」を整備しようというところまで行ったが、どこまで‟本気”なのか? すべての根源は「新憲法」にあることが分かっているはずなのに、気が気じゃない。

こういうところが「画竜点睛を欠く」というのだ。

しかし、奥座敷に上げられて、政治はじめ防衛問題から長年遠ざけられていた国民の多くは、少しは現状認識が高まったことだろう。

今まで、メディアで解説されてきていたようなことにはかなり「フェイク」が交っていたということが…

 

今や新聞紙よりもインターネットで情報は取れるようになってきたが、それにしても我が国の防衛力整備は遅れていたのだな~と一般国民は気が付いたと思う。

 

それも手伝って、多くの国民のなかには、「社会的矛盾」が蓄積されているに違いない。ロシアや中国で起きている「デモ」とは一種異なった矛盾である。

 

ある意味それは正しい情報が発信されていない、という「政治不信」とでも言うべきものだろう。何しろ「大臣様」が全く信頼できない人たちの集まりだし、陰で動かしている「実力者」がこれまた人間として信頼できないからである。昔だったら共産国とは一種違った【百姓一揆】が起きてもおかしくないだろうが、それは「実力者」という人種が、およそ平民とは異なった考えと行動をとっているからだ。考え方も行動も「シーラカンス」なのだから。

ところが、そんな我が国に“変化”がこの参院選で起きた。不偏不党、というより、庶民が聞きたがっている防衛問題や、政治、メディアの問題に、勇敢にも切り込んでいき、正しい情報を伝えようとして、初戦ながら1議席を獲得した「参政党」の出現である。

来年は衆院選が行われる。おそらく今の“政府与党”は惨敗するに違いない。惨敗でなくとも相当‟苦戦”をすると思われる。投票率が50%に満たないのに、議員に当選するような政治制度は、多数決の名が泣く。有権者の半数は明確に投票していないのだからナンセンスであり、これほど民主主義政治の欺瞞はあるまい。立候補者は信用されていないのである。

それでもバッジをつけると一人前だと錯覚するから恐ろしい。何が「当選万歳!」か。

一般国民は、正確な情報を求めている。口先だけではなく、足が地についている議員を求めている。

他方、野党はまるで劣化したコンクリート!強そうに見えるが、中身はボロボロだ。

 

さて、新しい年は、世界中で想定外の事象が連発するだろう。武漢ウイルスも猛威を振るうに違いない。食糧危機、医療の混乱、紛争の多発、自然の猛威。。。などなど、これを救うのは今、スポーツ界などに流星のごとく現れて、活動している「スターチャイルド」に期待する以外ないのかもしれない。

 

読者諸賢の幸運を祈願したい。