軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

極楽とんぼのピントが外れた”ご提言”

ロシアによるウクライナ侵攻は、すでに100日以上になるが、南部では互いに一進一退を続けている。ウクライナの「自国防衛意識」は強靭だから、「玉砕覚悟」だと言っても過言ではあるまい。それほどウクライナ国民はロシアの「支配下に入る」のが嫌なのだ。よくわかる気がする。

ロシアは、西側諸国がほぼ足並みをそろえて経済制裁の輪を強めているし、米国はじめ、西側諸国からの武器援助支援も継続されているから、如何に大国「ロシア」だとはいえ、巨額の戦費の調達には苦労していることだろう。

仄聞するところでは「今回の侵攻作戦」の“首謀者”たるプーチン氏への国内での風当りも強まっているから、如何に彼が今回の作戦が一部戦術的には勝利したと言い張って、世界の専門家らが「明らかに戦略的失敗だった」というのが正しいだろう。

そこで次に「世界の親分」として出てくるのは、何しろ「自分こそが世界の中心である」という「中華思想に凝り固まっている国」中国だということになる。

しかし、勢いに任せて南太平洋諸島に手を出しかけた王毅外相の目論見は、完全に外れたから、彼の出世も上がるとは思えない。

ロシア同様中国も、共産主義国」は世界から嫌われていることの証であろう。

そこでアジアの“大国”たる日本だが、敗戦とともに「大国意識」をかなぐり捨てて、占領国の指示に“実直に”従い、独立国とは思えない“やわな”姿に甘んじている。英霊方がこれを見たら切歯扼腕するに違いない。

「ジャパンアズナンバーワン」などと煽てられた時期もあったが、世界の識者は、米国の保護下に甘んじて懲りない“サムライ日本”の姿を見て、既に見限っている

ところがどうだ!その米国の要請と、ウクライナ戦争の悲劇を見て、にわかに防衛費を増やそうとしている。どこまで自主性がないのだ!

軍事力の増勢は一夜にしてなるものではないことをご存じか?金を増やせば、それで済む、というものでもなかろう。ウクライナ国民を見るがよい。彼らは「ロシアという外敵」に対して、国民の一人に至るまで、敵愾心をもって「戦うという意思」を表明しているのだ。

そこでゼレンスキー大統領は、世界に向かって「武器を送ってほしい!」と叫んでいるのだ。

わが国の政治家たちは、女性たちに“色目を使うスケベ行為”は得意なようだが、毅然として銃を持って戦うという意思は非常に弱く、予算を増やしてやれば、あとは自衛隊と米軍が何とかしてくれるだろう、という態度が見え見えだ。

自らが武器をもって戦うという意思がまるで感じられない。

ところで最近、選挙目当てのチラシがよく入るが、先日“有名な”「日本共産党」のが入っていた。高齢者がチラシ配りをしているようだが、見出しは大きく「戦争の心配ない東アジアへ――憲法9条いかす平和外交を」というのである。

国連憲章をまっこうからふみにじったロシアのウクライナ侵略…。戦争か平和か――いま日本の針路が問われています。」と副題にあり、Q&A方式で、こうある。

1、ウクライナ侵略、どう止める?国連憲章守れ」で全世界が団結を。

2、軍事費2倍でいいの?「9条改憲==『戦争する国』づくりは許しません。

3、「核には核で対抗」でいいの?「核兵器禁止条約に日本は参加を

4、9条で平和がまもれる?「東アジアに平和作る『外交ビジョン』を提案」

 

そして「党を作って100年:自由と平和。まっすぐ、つらぬく。比例は日本共産党」とある。

裏面には「物価高騰から生活まもる。」として縷々提案が書かれているが、書く気にもなれない。

上記4項の解決策。それでどうする気?。

こんな政党があること自体、わが国の政治はどこかピントが外れている。“極楽とんぼ”を通り過ぎて、塩水にのたうつ‟ナメクジ”を見るようだ。

いい歳してこれでも大人かな~~何を勉強してきたの?本気で言っているの?と代表の顔写真に向かって聞きたくなるほど、無責任な政治家!の代表に見えてくる…

一度党の機関紙だけでなく、この専門誌を読んでみたらどうだろう?

届いた書籍のご紹介

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軍事研究7月号

郷に入らば「郷に従え!」

 梅雨だから当然とはいえ、連日太陽が隠れていて実に鬱陶しい気分になる。ウオ―キングもままならない。更に追い打ちをかけるように、連日、幼児殺し事件が続く

 今朝の産経新聞はこう伝えた。

 記事には、殺された3男が最後に「ママごめんね」と言ったと書かれている。

 これを読んで私は、2018年3月に東京都目黒区で度重なる虐待を受けていた5歳の女児が死亡した事件を思い出した。彼女も、「パパとママにいわれなくてもしっかりとじふんからもっともっときょうよりかあしたはできるようにするから もうおねがい ゆるしてくださいおねがいしますほんとうにおなじことはしません ゆるして

「きのうぜんぜんできなかったこと これまでまいにちやっていたことをなおす これまでどんだけあほみたいにあそんだか あそぶってあほみたいだから もうぜったいやらないからね ぜったいやくそくしますといった内容のいわゆる反省文」を大学ノートに残していた。女児は毎朝4時に起床し、父親から平仮名書く練習をさせられていた、という。この時も幼い本人がどんな気持ちでこれを書いたか、と察して涙が止まらなかったが、今回もまた涙が出た。

 まだ人生の“走り”に過ぎない年齢で、生んだ親よりもはるかに思考力が高い。この親たちには、子供を指導する資格はない! 死んだ子は今頃はきっと“違った親”から生まれてきているに違いないが、互いに知り合うこともなかろう。

 こんどは真っ当な親から生まれてきて、楽しい人生を送ってもらいたいものだ。

目黒幼児虐待死 に対する画像結果

インターネットから

 それにしてもこの種の“事件”が最近多すぎはしないか?

 

 新聞、TVという全国版のニュースからは真相はわからないが、きっと地元では大騒ぎになっているに違いない。

 そしてこの“鬼畜の様な”女の素性も判明しているに違いないが、私に関わる「九州出身」だというから、残念ながらほぼ推察が付く。

 築城基地勤務の時、私は防衛・警備担当の幕僚だったし、ボランティアで120名もの子供たちを指導する剣道部長だったから、地元情報にはよく精通していたからである。

 話は変わるが「名古屋の高級焼き肉店個室で立憲民主党議員”の県議ら8名の会食後に“人糞”を放置した「超迷惑行為」事件が発生し、「高級焼き肉店の個室であり得ない!」と文春オンラインに出て「店のオーナーが“憤怒の告発”。このクソッタレが!」とつい先日話題になったことがあった。

 

 真っ当な日本人だったら、信じられないことだろうが、北九州地方の役場では、この種の事件は時々起きていたものだ。例えば「部落解放」と書かれた垂れ幕が役場に掲げられていない!とクレームをつけに来た“支持者”が、待合ロビー内に「人糞や豚の内臓をばらまき」嫌がらせをするから、役場は戦々恐々としていたのだが、彼らは部落解放の支持者である有名なM氏の威光を借りていたから、やりたい放題であった。その孫がのちに3・11の復興大臣として仙台に来て、時の知事に罵詈雑言を浴びせたものの、福島TVが”実況”を放映したため顰蹙を買って失職し、福岡に戻って入院したことがあった。

 今、老兵になって世間を眺めていると、いちローカルではなく、全国的にその被害が拡散しているような気がしてならない。

 歴史を振り返って見ると、北九州地区でこの種の事件が多いのも頷ける。

 武士道が消滅し、大和撫子も消えたようだから、奇妙な新興宗教が増え政治にまで口出しをする、この国の行く末は定まった?かの感がして残念でならない。

 誤解のないように言っておくが、私は「郷に入っては郷に従う」のが人間として当然の道だと言っているに過ぎないのである。

 そう見て来れば、次の記事なども、「郷に入っても従わない」民族の典型だろう。文科省が“緩いのだ”と言えばそれまでだが・・・

 鬱陶しいのは梅雨のせいだけではないようだ。

”骨太”どころか”骨壊死”しているのでは?

 私もTVなどで何度かお会いした武田邦彦先生が、現代日本政治の実情をこう言っている。

【(志を持つ一般人は)立候補を表明した段階で、公的立場などを止める必要が生じる。

 職を失って300万円の供託印を払い、2、3回立候補することなど「貴族」しかできない。つまり現在の日本の選挙制度は、小選挙区、高い供託金、仕事を失うなどあらゆる面で、すでに国民の手を離れていると言える。】

 実態はその通りだ。そこで真っ当な国民が立候補を諦めるから、「お金稼ぎの為だけに働く政治家たち」が残ることになる。 

 更に【現在の政治は、細分化された官庁の業務、利益団体からの組織候補などによって「一部の人たちのための政治と税金」になってしまっているから、何回か国会の調査会などで講演などを行ったが、一般の研究会よりかなりレベルが低い。つまり、当選したら遊んで暮らしていると言って良い状態なのだ

 私も実感したことがある。議員会館で軍事に関する講話を依頼されたとき、議員は10名ほどで、残りは秘書たちが30名ほどだったが、質問は「自衛隊では投票についてどう教育しているか?」というもの、つまり自民党に投票するよう指導しているのか?というのである。

 傲慢にもほどがあったから、「そんな教育はしていない。雑談で話が出た時は、‟日本人は本来保守的だから腐っても鯛というところかな”的なことはつぶやく。しかし制服を脱いだ今や確信した。自民党はタイどころか‟腐ったイワシだ!”

 一瞬会場は静まったが、バッジをつけた彼はこういった。「先生、イワシは今じゃ高級魚だ!」その言葉に会場は爆笑。彼は「受けた!」と勘違いしたのだろう、得意そうに会場を振り向いていた。この時私は完全に政治家たちの姿勢に冷え切った。武田教授も言う。

 

【その結果、日本国民は政治を諦めた。それは選挙の投票率によく表れている。「政治に期待してもダメだ」という国民の諦めの感情は、もし議員が「国家のため、国民のため」と思って政治をしていたら、がっかりするだろう。でも、今の政治家はそんなことは平気だ。国民のためより自分のために議員になっているからである。

 現実は実に酷い。すべてが「お金と当選」だけに絞られているからで、日本の議員は今や「お金を稼ぐ職業」と化しているからである。】そしてこう結ぶ。

【今から百年ほど前、ドイツの社会学マックス・ウェーバー現代社会における人間の堕落について警告をしている。お金で構築された社会は次第にお金に左右され、人間本来の職業意識、使命感、矜持、真面目な気持ち、素朴な感情をすべて忘れるだろうと予測している。そしてそれは現実になった。(『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」6月8日号から)

次期参院選がどんな結果になるか?興味深い。

「聞く力」だけで支持率を維持している岸田首相だが、そんなことで大丈夫なのだろうか?

 毎回気炎を吐き続けている戦場写真家で、今も現地にいる宮嶋氏はこう書いた。

ところで今朝の産経にこんな記事が出た。

早速あるブログに、こんな意見が出ていた。

東京工業大学工学院博士課程2年の李恒(り・こう)さんが「在日なのか留学生なのか」が気になるところです。 留学生なら相当優秀なのでしょう。いずれ母国(中国か韓国?)に帰って「母校の研究者」なんてこともあるかもしれない。】

 

 防衛技術研究を拒否する学術会議と無関係なのだろうな~産経新聞社が応援しているのだから。彼の国籍は台湾かも?そうだったらいいが・・・

 その昔、学士会館で当時最先端ロボット技術研究の研究室長をしていた高校の後輩である某私学教授が、「私の研究室には、中国の留学生が多数いて、日本人学生より熱心です。 

 日本人学生はアルバイトやデートなどと居残り研究に無関心だから夜の研究はほとんど中国の留学生たちがやっています」と得意になって話したことがあったが、元海軍士官で潜水艦の第一人者であった先輩が、「技術流出を危惧した質問」をしたが、後輩の教授はまったく気にも留めていなかったから、失望した先輩は私の顔を見て「これじゃだめだ」と嘆いたことがあった。

 あれから優に20年以上たつ。もうすでに大陸で指導力を発揮し、宇宙開発事業に取り組んでいるのだろう。

 武田教授ならずとも、緩み切ったこの国の政・学のみならず、何事においても首相が言う「骨太」どころか、骨粗鬆症になっていないことを願うばかりである。

 

 

 

 

 

 

 

‟欲しがりません、勝つまでは”の時代は近い!

 今、古着の再活用がはやっているという。私が属する老人クラブでも、御婦人方が積極的に古着を持ち寄り、仕立て替えする教室が盛況である。戦中戦後の苦しい時期を体験した方が多いからだと思ってみていたが、その“精神”とは別に、色々なアイデアを出して、活用することを楽しんでいるようだ。無資源国日本にふさわしい。

  ある時期、不要になったものはすぐ捨てることが“美徳”でもあるかの様に宣伝され、使える物まで捨てることがはやったが、これからはそうはいくまい。

 そんな、資源を無駄にしていた時期があったが、今やマンションでもリニューアル、というより自分の好みに合う形にリノベーションする人が多いという。今までは「売り手市場」であり、金持ちは苦労しないが、そこそこのサラリーマンは欲しいものに手が届かず、無理強いさせられていたというのが真相だったからだろう。中古マンションが売れているという。

 子供のころ両親から「廃物利用」と教えられて育ったからか、なかなか物が捨てられないこともあるが、コロナ禍やウクライナ戦争が報じられている現在、ロシア軍に無残に破壊された建物をみて、物の大切さや、物資不足を予測する向きが出てきたことは不幸中の幸いとでもいえる現象だろう。

 確実に油は不足し、食料も減る。その上わが国では「電力」さえも大きく減るだろうから、終戦直前の「灯火管制事態」が再現するかもしれない。

 戦後生まれの青年たちには初体験になるだろうが、事業主には堪ったものじゃなかろう・・・

 その事業でも、ウクライナ戦争を見ているとなんとも“無駄な!”と思わされることが多々ある。焼け焦げ破壊された乗用車の群れである。タンクや軍用車はいいとしても、“平和的活動向け”に作られた車であるからなんとも痛ましい。   人類の、と言っても一部の政治屋どもの行為が、地球資源の無駄遣いを推進しているのだ。彼らにとっては何ということはないだろうが、庶民にとっては「宝物」であったはずだ。  そんな「破壊」の現状をTVで延々と見せられると、気分が落ち込む。

 

 乗り物は、単なる「移動手段」に過ぎないが、一時期「ステータスシンボル化」して、金持ちが競って「外車」を購入した。常時高速道を利用するならいざ知らず、速度制限がある国内一般道を利用するのだったら、時速150㎞以上の馬力がある車は不要だ。緊急時に危険を回避できる余力があればいいだろう。

 そんな高性能の車を市場に‟放出”するものだから、愚かな若者たちが一般道でサーキットするし、高速道を自分勝手に走り回る。青年の“犯罪に手を貸している”様なものだ。お蔭で取り締まる警察官は大迷惑だろう。本来の任務と少しづれた仕事だろうから。

 私は、平成2年に発売された日産のSのGTSを愛用しているが、完成された車体だけあって、何の不都合も感じない。スタイルは家内が気に入ったものだから想い出も籠っているし殆ど故障しない。勿論古くなった部品は車検で交換する。既に使用33年以上になり「クラシック界入り?」寸前だが全く不都合を感じない。車も「リ・ユース」現象がはやるのじゃないか?

 マイナビニュースによると、「新車の機能・スペックに関する後悔調査」を実施した結果、「約6割が、新車への『乗り換え』ではなく愛車を「進化」させ長く乗り続けたい。理由は、「コストを抑えられそう」「愛車を⻑く大切に使う方がサステナブル」だからだ、という結果が出たという。

 高齢者にとっては、日進月歩で進化する新器材が搭載された車に感覚と動作がついていけないから、事故に遭うのかもしれない。おまけに「身体は劣化?」しているのだから。

 その辺を考えずに、ただ免許返納を要請するだけでは、根本的な交通安全は望めないだろうと思う。

 後悔調査で「乗り換え」より、長く乗り続けたいという願望の中には、高齢者予備軍が含まれているのではないか?

 新しい時代の「恩恵」にたっぷりと浸っている現代人は、これから少し「ダウンサイジング」を心がけたほうがいいと思う。

 

 ある経済人が【金融防衛に入れ】として次のようにダウングレードを推奨していた。

「(前略)普通の人は生活の質を上げることは考えるのだが、下げることは考えない。悪い時代がきても、苦境に落ちても、自分は何とかなると思い、金融防衛よりも今の生活を維持しようとしたり、もっと質を上げようともがく

 自分の生活の質を落とすというのは非常につらいことである。今までよりも金が使えなくなり、生活のあらゆる面で節約と我慢が必要になる。ダウングレードは精神的にも大きなストレスを発生させる。

 良いモノを買っていた人が安物にダウングレードすると、その安っぽさに気が滅入る。良い服が着られなくなり、良い品物が持てなくなり、豪華な食事も食べられなくなると、そのひとつひとつが自分を苦痛にさせる。

 だから、誰もがダウングレードしなくてもいいように、激しく金を追い求めてアップグレードに必死になる。しかし、金融防衛が必要な時代は、それが苦難の道となる。社会情勢が悪い時、すなわち環境が圧倒的に不利な時は、攻撃よりも防衛に回った方がいい。」そして「今年の課題は金融防衛ができるかできないか」であるという。

 これは金もうけの話だから、金融に関して素人の私は言うことはないが、原油高、物不足、流通網悪化という国際情勢の混乱と、国内情勢の「相次ぐ値上げ」という経済不況のダブルパンチを見ていると、一般国民にも、生活を切り詰めるいわゆるダウングレード、ダウンサイジングが必須になると思われる。ない袖は振れないのだから。

「欲しがりません」の時代はそこまで近づいている。ベンツをいきなり軽に乗り換えるのは困難だろうが、下手すると、「貧乏人は軽に乗れ!」という時代が来るのかもしれない?・・・

 

届いた書籍のご紹介

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祈りが護る国アラヒトガミの願いはひとつ:保江邦夫著・明窓出版¥1800+税

不思議なことだが、世界中に猛威を振るった「新型コロナ」の我が国における感染患者数の増加は緩やかだっただけでなく、死亡者数に至っては例年の冬に見られる現象よりも肺炎による死亡者数よりも少なかった」

京大の山中教授はその根底に潜む要因は「ファクターX」と呼んだ。その「ファクターX」とは何か?について保江先生はいろいろ思索している。

この際、祈りとは何か?日本人は謙虚に学ぶべき時だろうと思う。私は「古代の宇宙人」(ヒストリー・チャンネル)で日々考えさせられている。

 

WILL7月号別冊

ウクライナ戦争まるわかり」と副題にあるとおり、ウクライナ戦争特集号である。

わが国の安全保障について疑義を唱える論文が多く出てきたことは評価すべきだが、のど元過ぎればなんとやら、そうなって終わる様な気がする。今までがそうだったから…

"専守防衛論者”に聞かせたい

【米政府は5月31日ウクライナ軍に新たな高性能ロケットシステムを提供すると表明した。より長射程の兵器を求めるウクライナ側の要望に応じる一方、事態の激化を避けるため、ロシア領内への攻撃には使わない条件をつけた。バイデン米大統領は同日の米紙への寄稿で、ウクライナの紛争への米国の関与のあり方を説明。このなかで武器支援はあくまでウクライナ領内での防衛目的に限る考えを示した

つまり、米国が提供するこのロケットは、「敵地攻撃」ができない「専守防衛兵器」である。バイデン大統領は、そういったのだが、ロケットは、推進薬(燃料)を増加すれば飛距離は増加する。マ、それはいいとして、ウクライナを侵略して、国土を灰燼に帰しつつあるロシアに対して、ゼレンスキー大統領は「一矢報いたい」であろう。米国はそれをさせまいとしていろいろ気を使っているようだが、ロケット攻撃される側のロシアとしては、痛くも痒くもあるまい。自分の重要防護目標には届かないことがハナから約束されている?からだ。つまりバイデン大統領は武器は提供するが、ウクライナに対して「専守防衛」を要求したのである。

これを聞いて私は、我が国の「専守防衛論者」はどう感じていることだろうと気になった。やはり「米国も専守防衛」を要求しているのだ!などといい気分になってはいまいか?

これではウクライナ戦争の終結は望めない。やはり米国は武器売却で一儲けする気だ!と思うのが、一般的な解釈だと言える。どうせ、代理戦争、ワシントンにはロシアからミサイルは飛んでこないのだし、むしろそのために飛距離を制限して提供するのだ、という大義名分が生きてくるから、米国民はバイデンは平和主義だ!と理解しているかもしれない

他方、この戦争でわが国が考えるべきことは、「専守防衛主義では、攻撃する側が非常に有利なのであり、防御側は戦勝が望めない」のだという実例を学ぶべきだろう。だから我が国は『盾と槍』の関係で、自衛隊は防御作戦に任じ、安保条約を締結している米国が敵地攻撃を実施するのだ!と防衛関係者はいうのだろうが、バイデン大統領の今回の武器供与でそれが非現実的だと分かるはずだ。

連日訳知り顔でTVに登場するコメンテーターは、ウクライナ戦争でどちらがどのエリアを支配し、どう動いているか、などという戦況ばかりを解説しているが、わが国の安全保障に密接する問題の解説はなされていないように見受けられる。もっとも「憲法上の制約」が自衛隊の行動にとって大問題で、速やかに破棄、または修正すべきものを、”意図的に”避けて通っている気がしてならない。

防衛費をGDPの2倍にせよ、という政治家はいるが(ありがたいことだが)防衛作戦の見直しを進めようという意見はあまり聞かない。

国民は、北朝鮮がなぜミサイルをどんどん?撃つのか。それを防ぐだけで北朝鮮は攻撃をやめるのか?ということには気が付いていない。政府もただ見守る?だけだ。

改めて同日会見した米政府高官が【「ウクライナが、ロシア領内の目標に対してこの兵器を使用しないと約束した」と説明した】ことの意味することを熟読玩味してほしいものだ。

ところで私は今、「断捨離中」だが、偶々平成26年に書いた論評が出てきた。捨てる前にその作文をここにご紹介しておきたい。

ウクライナ戦争と北朝鮮のミサイル発射行動。そして江沢民派✙胡錦涛派と習近平派の泥沼の権力闘争に明け暮れる隣国の政争など、国家”不安全”保障環境にとり囲まれたわが国は、この機会をとらえて確実な防衛体制を完備しておく必要があるのだ。

政治家や公務員、財界人たちは何時まで「極楽とんぼ」でいる気か!給付金詐欺に見られる緩み切った官公庁の後手後手に回る対応ぶりを見ていると、肝心な紛争事態発生時の対処にどうも安心できないので老婆心ながら…。

むしろ「ウクライナが”平和憲法”をもっていなかったから侵略されたのだ!」という日本人が未だに多いのかも…

楽して儲けた悪銭は身に付かず

今の日本は、上から下まで「いかに楽(苦労せず)して(大金を)稼ぐか」に精力を使い果たしているようだ。気がかりなのは、政府がコロナ禍で支給した給付金を、”悪知恵”を働かせて、10億という高額な詐欺を働いた一家や、情けないことに中央官庁の役人たちも給付金詐欺を働いていたことだ。尤もそれが許されている状態の方が不思議に思われる。取り締まる役所の機能も働いていないのだろう。

松下幸之助は「額に汗して働くことは尊いが、額に汗もせず涼しい顔で働く姿はもっと尊い」と言ったそうだが、「効率よく」とは言っても、人間の“欲”には限りがなく、「汗して働かなかった金は、悪銭身に付かず」であり、ますます深みにのめりこむものだ。

詐欺事件が絶えないのは、“余分な?”金を持っている「欲深い者が引っかかる」からで、石川五右衛門が「世に盗人の種は尽きまじ」と言っている事に通じる。

他方、1981年に三和銀行茨木支店に勤務していた伊藤素子が吹田支店、豊中支店、新橋支店、虎ノ門支店等で合計1億8千万円を男の架空口座に入金した事件があったが、私はこれがこの種事件の始まりだと思っている。何よりもこの事件以降、指先一本でどんな数字でも簡単に打ち込めるようになったから役所では給料袋がなくなり、給料は「銀行振り込み」になった。当初、私は毎月働いた実感がわかず、息子などは「銀行がお給料をくれるの?」と家内に聞いたそうだ。組織としては事務処理は簡単になり助かっただろうが、“関係者”にはミスが続き、悪事を働く者にとっては実に好都合だっただろう。

「額に汗して働く」とは「働くこと(労働)」の例えであり、「額に汗もせず涼しい顔で働く」人間は、元々「そんな性分」を持っていた者が多いという風にも思える

やはりサラリーマンは、“実感”として、働いた給料を受け取る感覚を片時も忘れてはいけないのではないか?

さて、産経新聞は一面トップに「人へ投資100万人能力開発」「成長産業を活性化」と報じた。

資源がない我が国は、昔から有能な国民とその努力でなりたってきた。人こそが「資源であり、財産」だったのだ。それが正常ならざる『国際化』の波に呑まれて、大切な「人」の育成をおざなりにしてきた結果、このような「額に汗して働くことはダサく阿保らしい」「楽して儲けることの方がスマートだ」と勘違いした思想?を植え付けられてきていた。

そして今や「働けど働けど我が暮らし楽にならざり」と嘆いた石川啄木のような生活になり、いっそ「涼しい顔で楽して大儲けしよう」とする青年たちが増えた気がする。つまり“悪事に走る”者が増え、「実業」が‟虚業化”したのである。

しかし、誰かが額に汗して労働しなければ、お米も野菜も、魚も食卓には並ばないのだ。それまでも「バーチャル」で構わない気か?

政府はそのことを頭の隅に置いてこの「成長戦略」を実行してほしいものだが・・・

ところで私は今、米国の「ヒストリーチャンネル」のとりこになっている。UFOもそうだが、「古代の宇宙人」は非常に興味深い。そこに出てくる古代遺跡のなんと壮大なことか!

ユンボ―も、クレーンもカッターさえなかった?時代に、あのような巨石文化が世界中にあったのだと思うと、わが目を疑う。

ところが先月末の産経に、「完全な『太鼓』埴輪出土」という記事が出た。私は記事の中に「現代と変わらない当時の太鼓の形が分かる貴重な資料だ」とあったので、この文化財保存課技師の意見が「当然現代人は優れており、古代人は進化していないはずだ」と考えているように聞こえ、少し違和感を覚えた。私には古代人の方がはるかに現代人よりも優れていた、と思われるからである。ピラミッドしかり!果たして‟現代人”の古代人感は正しいのか?

私には一概にそうだとは思えない。確かに技術は進歩したから器材は優れていると思うが、大昔にはもっと進んだ技術があったのではないか?とも思える。古代人と現代人の差は、現代人の方が、進化?した器材を盾に、古代人を見下し傲慢になっているような気がしてならない。

三沢時代、亀ヶ岡遺跡を見学した際、近所でレプリカを作成していた方と面談したが、「遮光器土偶は1000度以上で焼かれていて完全なセラミックだが、当時は松の木が燃料だから700度くらいしか上がらなかったはずだ。不思議だ」と言ったことが忘れられない。

 

月だ、火星だと、科学者たちは喧しいが、足元にある古代遺跡や地中、海中の謎を解明する方が先ではないだろうか?と最近は考えさせられている。

滅びゆく領土欲旺盛な“大鑑巨砲主義国”

 習近平が、政敵・江沢民の支配する上海の市民いじめを続けている上海は、民主主義国からの国民と、民主主義に慣れ親しんだ上海市民が、次々に国外脱出を図りゴーストタウン化しつつある。香港の”悲劇”を見るようだが、政敵追放を図る‟主席”だから手を緩めないだろうから、結果は見えているだろう。この国は「共産専制主義国」であり「民主主義国」ではなく、言い換えると「党員主義!国」であり、共産党員以外は人間じゃないのだから、常識人は住みにくいはずだ

 長年しみ込んだ、近代的で“民主化”された”おしゃれな”上海市民は、彼にとっては目障りだったのだろう。やがてこの国には反乱?が起きるだろうが、少しも驚くまい。

 大量破壊兵器としての生物毒素兵器を研究し続けている”有名な”武漢研究所では、今度は「サル痘菌」の開発に成功したようで、西欧諸国での「実験」を終え、宿敵・米国に散布しているようだが、やがてこれも“ブーメラン”のように、生産地にも蔓延してロックダウンせざるをえなくなるだろう。まさに自業自得、天網恢恢疎にして漏らさずという結果になると思われる。日本も水際作戦で撃退しなければなるまい。少なくともシナからの観光客は阻止すべきだろう。

 

さて、ウクライナ戦争だが、二十四日の「正論」欄に評論家・西尾乾二氏が「領土欲の露骨なロシアの時代遅れ」と題して書いているが、まさにその通りだと思う。掲載するからぜひご一読あれ!

 しかし、わが国の政官界の見苦しさは、ロシア以上に「金まみれ」であり、細田衆院議長の発言と破廉恥行動に見られるような「劣化!した国会議員たちの醜さ高級官僚の目に余る劣化!」には言葉もない。投票率50%である理由が良く理解できるというものだ。

 

 西尾氏は「5月10日にフィンランド首相が突如来日した目的」は、「日本政界の泰平天国の呑気さ、平和主義こそが自国の強さの根拠だという、いわれのない日本人の妄想が不思議でたまらず」現場で確かめたいと思ったのだろうが、岸田首相も「自分は広島の出身だから」と出来の悪い高校生みたいなことを言うな、と手厳しい

 広島と、続いて投下された長崎の二カ所に出動を命じられ救援活動に当たった、元陸士59期の大先輩から聞いた話だが、大やけどして水を求めてくる市民のほとんどが「過ちを繰り返さないでほしい」ということなく一様に「兵隊さん!敵を取ってくれ!」と懇願していたと聞いた。「敵は取ってやるぞ!」と聞くと何人もの国民が息を引き取ったが、それを見て「やり場のない怒りに震えたものだ」とよく聞かされた。

 現在のウクライナ国民も全く同じ気持ちだろう。広島出身の岸田総理は、このような多くの犠牲者の残した同胞たちの恨みの言葉を知っているか?

 もっとも日本の評論家がプーチンに「妄想を捨てよ!」と意見しても、馬耳東風だろうが。

 わが国周辺の“指導者たち”は、私に言わせれば「時代遅れの大艦巨砲主義」に凝り固まっている連中にしか思えない。 領土を大陸から少しでも遠くに移動できないのが残念だが・・・

 

 

届いた書籍のご紹介

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HANADA7月号

今月の総力特集は106ページにわたる「プーチン敗れたり!」である。高市早苗女史と櫻井よしこ女史の健闘も目立つ。戦後日本の男子崩壊?を表しているかのようだ。

「百万円しか貰っていない!」など愚痴る細田さん、しっかりしないとポストを失うぞ!!認知症の初期的症状かも…ご注意あれ!

 

WILL7月号

こちらは「『プーチン敗北』に王手!!」と来た。ロシア軍は「愚連隊」ともあるが、「殺人鬼」の間違いじゃないか?

この2冊をP氏に贈呈したらどうだろう?大使館の“スパイ”も退去させられた後だから、入手していないのじゃいか?

私はそれよりも、「秋篠宮』――その慄然と困難」の方に関心がある。ご関心のある方は、ぜひご一読あれ!

この国は”本当に危ない!”

友人の岩田氏の勇気ある今後の健闘に期待したい!