軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

中国副首相ドタキャン劇は謀略の臭い

中国の呉儀副首相が,23日に小泉首相との会談を『非礼』にもドタキャンして帰国した問題は、どうも中国共産党の『自作自演』の匂いがする.
この問題の発端は,16日の衆院予算委員会の集中審議で,民主党の仙石由人議員が『靖国参拝』について質問した事に端を発する.事実,中国政府は,この時の小泉首相の答弁が問題だったから,急遽副首相は帰国したのだと強弁している.
そうだとすると,呉副首相の訪日日程上,ドタキャンは折込済みだったといえよう.
つまり,16日に首相がこのような『答弁』をする事を当然考慮して計画されていたということである.呉副首相が,名古屋万博の中国デーに会わせて訪日する事はすでに決まっていた.
この訪日中に,小泉発言を引き出し,共産党の序列上はるかに低い彼女が日本国首相を手玉に取る事で小泉首相の面子を汚し,日本政府に揺さぶりをかける,これが彼らの謀略だったと思われる.
そうすると,この発言を引き出した仙石議員の『役目』は重要だった。彼は今回の中国政府の『創作劇』で大きな役割を果たしたといえる.つまり彼の質問が、中国政府の「謀略」に『結果的?』に加担する事になったのであり、中国政府にとっては『感謝,感謝』であったろう.
しかし、彼の質問は果たして『偶然』だったのであろうか?
「政官ハンドブック」によると,仙石議員は昭和21年生まれの,徳島1区から出馬している,東大中退の弁護士で,「民主党」所属となっているが,実はその前に『社民党』所属議員だったと書いてある.国会質問は、勿論各代議士が書くのが本分だが、ほとんどは議員秘書やシンパからの要請や,中には新聞記者と仲良く連携して書かれたものを『読み上げる』ことが多いという.
例えば国民に知られた事だが、教科書問題は『誤報』であったにもかかわらず,訂正謝罪することなく未だにしつこく『アジア』の大国に『御注進』して問題化し,それを記事にして『食って』いる新聞社があるように,こちらから中国に『便宜』を計ってやっている輩は多いのである.思い出すのもいやになるが,この手法でまんまとシナ大陸に進攻させられた盧溝橋事件が良い例である。そしてその締めくくりには『中国』から『派遣』されて,日本各地で活躍している『教授』や『研究者』、『留学生』という肩書きを持つ連中がテレビに登場して,中国政府の『正当性』を強調し,日本人に『日本政府の無理解』、つまり『靖国参拝は中国政府に対して非礼だから,日本政府はこれを中止すべきだ』と、暗に『小泉首相ではダメだ』の考えを刷り込むのである.
今回の一連の出来事は、中国共産党の,典型的な『謀略戦術』が展開されているのだと私は見ているが,この謀略戦術は『大国』とは思えない『幼稚』な戦術であり失笑を禁じえない.
こんな稚拙な謀略に,与党幹事長を含む我が国会議員が簡単に利用されたとは決して思いたくない。きっと『偶然』だったのであろう.が,何時までも蒸し返されるこの問題を明快に解決するには,8月15日に,小泉首相は国民との公約どうり『靖国参拝を実行する事』である.
中国は勿論、我国の各界人士が騒ぐであろう.その時、その昔近衛首相周辺にうごめいていたスパイ団、かっての『朝日新聞記者・尾崎秀実やゾルゲ達』のような、現政府周辺に巣食う連中が判然とするであろう.
小泉首相の勇気ある行動を期待したい.